
【ユースケース】閉域SIMを活用したSIM間通信で実現する工場予知保全
2026.07.03
【導入企業情報】
- 業種: 製造業
- 企業規模: 約500名
- 導入サービス: 監視カメラ、IoTルーター(ミオ・コーポレーション TC700)、モバイルWi-Fiルーター、データ通信SIM(定額データプラン)、SIM間通信オプション、固定IPオプション
導入の課題
同企業では、生産ラインの安定稼働とダウンタイム削減を目的に、電流センサーを活用した「設備の予知保全」の導入を検討していました。しかし、独自の厳しいセキュリティポリシーが原因で、システム構築において以下の重大な課題に直面していました。-
- 厳格なクラウド利用制限: 自社のセキュリティ基準により、工場内のデータを外部のクラウドサーバーへアップロードすることが全面的に禁止されていた。
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- 運用効率とデータ閲覧の制限: クラウドが使えないため、現場のゲートウェイに直接アクセスしてデータを閲覧する手法を検討したが、これでは工場内にいる限定された人員しかデータを視認できず、運用の硬直化が懸念された。
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- 遠隔アクセスにおけるセキュリティの壁: 本社の管理責任者が遠隔地、在宅勤務、あるいは外出先から安全に工場のデータへアクセスし、リアルタイムに監視できる仕組みが求められていたが、一般的なインターネット回線経由では暗号化を行っても社内セキュリティ基準を満たせなかった。
対策
これらの「クラウド利用制限」と「遠隔アクセスの安全性」という相反する課題を同時にクリアするため、インターネットを経由しない完全な「閉域ネットワーク」の構築を軸とした対策を講じました。具体的には、工場内の電流センサーと接続されたゲートウェイに対し、「定額データSIM」を挿入した産業用IoTルーター(TC-700)を配置。一方で、遠隔地や在宅・外出先からアクセスする責任者には、同様に閉域環境に対応したモバイルWi-Fiルーターを支給しました。
この双方の端末を、ネットワーク側でダイレクトに通信を制御できる「SIM間通信オプション」で紐付けることにより、インターネット空間からは完全に隔離された、デバイス間のダイレクトかつセキュアな双方向通信ルートを確立しました。これにより、社内セキュリティポリシーに完全準拠したリモート監視体制を構築しました。
システム構成図

導入効果
本ソリューションの導入により、セキュリティ基準の打破だけでなく、構築コストや運用面においても極めて高い導入効果を創出することができました。-
- セキュリティ基準の完全クリア: インターネットを一切介さない閉域網と、クラウドサーバーを使用しないオンプレミス(ゲートウェイ直視)運用の組み合わせにより、社内の厳しいセキュリティポリシーを100%遵守。
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- セキュアな遠隔監視による業務効率化: 本社の責任者や管理者が、在宅勤務時や外出先からでも、現場にいるのと同等の安全性を保ちながらリアルタイムで電流データを確認・分析できる体制を実現。
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- 構築期間の大幅な短縮(スピード導入): 専用のVPN回線を引き込むような大規模な有線工事が不要なため、SIMとルーターの配備だけで短期間でのシステム立ち上げに成功。
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- 初期・運用の圧倒的な低コスト化: 物理的な専用線敷設と比較し、初期費用を劇的に抑制。さらにHISモバイルの「定額データSIM」の採用により、データ量を気にせず月々の運用コストを予算内で最適に管理可能に。
導入のポイント
本事例における最大の成功要因は、「既存のインフラやポリシーを一切変更せず、ネットワーク層の工夫だけで課題を解決した点」にあります。通常、遠隔からの安全なアクセスを担保するには、高額なVPN装置の導入や固定IPの管理、あるいはセキュリティポリシーそのものの見直し(緩和)という高いハードルが存在します。しかし今回のケースでは、モバイル回線自体を閉域化する「定額データSIM」と、端末同士の通信をクローズドに繋ぐ「SIM間通信オプション」という既存のワイヤレスソリューションを組み合わせることで、ポリシーに手を加えることなく課題をクリアしました。
また、産業用IoTルーター(TC-700)の選定により、工場の過酷な環境下での安定稼働を担保しつつ、外出先には手軽なモバイルWi-Fiルーターを組み合わせるという、現場と管理者の双方にとって最適なデバイス選定を「ワンストップ」で実現できたことで、短期間かつ低コストでの導入を成功させることができました。
工場のクラウド利用制限や遠隔監視でお悩みの方へ。
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短納期・低コストで構築が可能です。
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