
IoT家電で暮らしが変わる!メリット・活用シーンと注意点を徹底解説
2025.09.29
IoT家電はスマホによる遠隔操作で、暮らしをより快適に変えてくれます。本記事ではIoT家電の4つのメリットと具体的な活用シーンを紹介し、導入時の注意点まで徹底解説。便利そうだけど買い替えるべきか迷っている方も、IoTで実現する新しい生活をイメージできます。
IoT家電を家電量販店や広告で目にする機会が増えてきました。スマホで操作できて便利そうなイメージがある一方で、「買い替えるほどのメリットがあるかな?」と感じている方も多いでしょう。
この記事は、IoT家電のメリットや具体的な活用シーンをわかりやすく紹介し、実際に使うとどんな暮らしが待っているのかイメージできる内容になっています。
IoT家電やスマートホームに興味がある方はもちろん、「便利そうだけどまだ迷っている」という方もぜひ参考になさってください。
IoT家電とは?

「IoT」とは「Internet of Things」の略称で、「モノのインターネット化」を意味します。例えば冷蔵庫やエアコン、照明といった家電をインターネットに接続し、遠隔操作やデータのやり取りを可能にするのもIoTです。
従来はパソコンやスマートフォンなどの通信機器が中心でしたが、近年では多くの家電製品にIoT技術が搭載され、スマートフォンアプリや音声入力による操作ができるようになりました。
最新のIoT家電にはAI(人工知能)が搭載されており、利用状況を学習して自動的に最適な運転をする製品も登場しています。
IoT家電の4つのメリット|IoTで実現する暮らし
oT家電を取り入れると日常生活がより快適で効率的になります。とはいえ、「買い替えるほどのメリットがあるかな?」と疑問を感じている方も多いでしょう。そこでこのセクションでは、IoT家電がある暮らしをイメージできるように代表的なメリットを4つ紹介します。
IoT家電の4つのメリット 外出先から家電を遠隔操作できる スマートリモコンで複数の機器をまとめて管理 家の中を自動化して暮らしを効率化 電気代の節約意識が向上して省エネに貢献 |
1.外出先から家電を遠隔操作できる
IoT家電なら、外出中でもスマートフォンを使って電源のオン・オフが可能です。家電を遠隔操作できるだけで、活用方法が大きく広がります。
遠隔操作の活用シーン 帰宅前にエアコンをつけて部屋を快適にしておく 熱中症が心配な高齢の家族の室温管理ができる 外出先からお風呂を沸かしておく 留守中にロボット掃除機で掃除を済ませておく 電気やエアコンの切り忘れを防止する |
また、防犯や見守りにも役立ちます。照明をタイマーで点灯させれば空き巣対策になり、女性の一人暮らしでも、家族と同居しているように見せかけることもできるでしょう。室温管理は留守番中のペットや、別居している高齢の家族のサポートにもつながります。
高齢の方は温度に鈍感になっていて、エアコンの必要性を感じていない場合があるかもしれませんが、熱中症リスクはあります。室温をモニタリングして、熱中症が心配な高齢の家族の室温を調整できるのも、有用な活用方法です。
2.スマートリモコンで複数の機器をまとめて管理

リモコンより便利なスマートリモコン
「スマートリモコン」を導入すれば、複数の家電の操作を1台のスマートフォンやスマートスピーカーに集約できます。
スマートリモコンの仕組み 仕組みはシンプルで、スマホからの指示がWi-Fiを通じてスマートリモコンに送られ、そこから赤外線信号を発して各家電を動かす流れです。つまり、直接スマホで家電を操作するのではなく、スマートリモコンが“司令塔”として機能します。 |
古い家電でも赤外線通信に対応していれば専用アプリ上で一括管理できるため、複数のリモコンを探したり持ち替えたりする煩わしさがなくなり、リビングや寝室もすっきり整理できます。
注意点 スマートスピーカーで操作するには、家電にWi-FiやBluetoothが搭載され、スマートスピーカーに対応している必要があります。スマートスピーカーを利用したい場合には、購入時に「スマートスピーカー対応」かどうかを必ず確認しましょう。 |
3.家の中を自動化して暮らしを効率化

IoT家電にはセンサーやスケジュール機能が搭載されているものが多く、設定しておくだけで「毎日のルーティーン」を自動化できます。
音声アシスタントとの連携やスケジュール設定を活用すれば、自動化による快適な暮らしが実現します。例えば、朝の目覚めに合わせてカーテンを自動で開くよう設定したり、就寝時刻に合わせてダウンライトにしたりといった使い方が可能です。
自動化できるルーティーン例 エアコンのオン/オフやダウンライト設定 照明の点灯/消灯 カーテンの開閉 ロボット掃除機の起動 スマートスピーカーによる予定やニュースの読み上げ ペットの餌やり |
ここに挙げている活用シーンはほんの一例です。アイディア次第で想像以上の使い道があり、今後も新たなIoT家電が登場して生活をより便利にしてくれるでしょう。
ちょっとした家事や習慣を自動化すれば、時間の節約だけでなく日常の快適さも大きく向上します。
4.電気代の節約意識が向上して省エネに貢献
IoT家電は利便性だけでなく、省エネ面でも効果を発揮します。スマホアプリから消費電力や使用状況を「見える化」できるため、無駄な電力使用を見直すきっかけになります。これにより、家族全体で節電意識が高まり、電気代の節約にもつながるでしょう。
例えば、使っていない家電を外出先からオフにしたり、電力使用量をリアルタイムで確認できたりします。
- 使っていない家電の電源を外出先からオフにできる
- 冷蔵庫やエアコンなどの省エネ運転:使用パターンを学習して効率的に稼働
- 毎日の使用状況が「見える化」されることで、家族全体の節電意識が高まる
このように、IoT家電は日々の生活がより効率的で快適になるだけでなく、無駄な電力消費を減らすことにもつながります。IoT家電は「便利さ+エコ」を両立させる存在といえるでしょう。
代表的なIoT家電の活用シーンと魅力
照明やエアコンといった毎日使う家電はもちろん、冷蔵庫やカーテン、さらにはスマートスピーカーなど、幅広い分野でIoT化が進んでいます。
ここからは、それぞれのIoT家電が日常生活にどのように役立つのか、具体的な活用シーンを確認して、IoT家電の魅力を探していきましょう。
IoT家電の活用シーン スマート照明でライフスタイルに合わせた明かりを演出 食品ロス削減に貢献するスマート冷蔵庫 エアコンをスマホで操作して快適な室温管理 スマートカーテンをアラーム代わりに自然光を活かした目覚め スマートスピーカーとの連携でさらに便利に |
スマート照明でライフスタイルに合わせた明かりを演出
IoT照明は、スマートフォンや専用リモコンで遠隔操作でき、外出先からでもオン/オフや調光が可能です。暗くなってから帰宅する際には、事前に照明を点けておけば明るい玄関に迎えられて安心感を得られるでしょう。
さらに、旅行や長期不在時に在宅を装うこともでき、防犯対策としても役立ちます。
また、複数の照明をまとめて制御し、ワンタッチで部屋の雰囲気を変えることも可能。時間帯に合わせて自動で点灯・消灯したり、就寝時に徐々に照明を暗くしたりと、生活リズムに寄り添った使い方ができます。
さらに、Amazon AlexaやGoogle アシスタント、Apple Siriと連携すれば、声だけで照明を切り替えられるようになります。
食品ロス削減に貢献するスマート冷蔵庫

スマート冷蔵庫は、インターネット接続を活用して食材管理や節電、レシピの提案まで実生活に役立つ機能を備えています。主な機能は以下のとおりです。
スマート冷蔵庫の主な機能 遠隔操作で確認:スマホから運転状況や庫内カメラの映像を確認可能 食材管理:賞味期限や在庫チェック、自動レシピ提案 省エネ運転:使用パターンを学習して効率的に稼働 見守り:扉の開閉通知や故障アラート、高齢者の見守りにも活用 |
冷蔵庫の在庫管理や賞味期限管理機能
最近では、AIを搭載したスマート冷蔵庫が登場し、食品ロス削減の強い味方となっています。例えば、カメラで庫内の野菜や食材を認識し、入庫日や消費目安をもとに、早めに使うべき食材をリスト化してレシピまで提案してくれる機種も存在します。
冷蔵庫は今や「保存する」だけでなく「食材を管理する冷蔵庫」へと進化し、主婦の日々の献立づくりの負担まで軽減してくれるようになっているのです。
冷蔵庫内のカメラの映像をリアルタイムで確認し、スーパーで在庫チェックをしながら買物できるのも便利な機能です。これにより、買い過ぎ・買い忘れを防止できます。
※搭載機能はメーカーや機種によって異なります。
食品ロス削減・食費の節約に貢献 平均的な4人家族が1年間に出す食品ロスは6万円以上にのぼり、廃棄にかかる処理費用だけでも追加で4,000円必要です。 しかも、これは「全国の政令指定都市のなかで家庭ごみの量が最も少ない」とされる京都市の2019年のデータですから、他の地域ではさらに多くの食品ロスが発生していると予想されます。 物価上昇が続く今、食品ロスの削減は「食費の節約・家計改善」に大きく貢献します。安さを追い求めて食材を買うよりも、購入した食材をしっかり使い切る工夫のほうが、実は大きな経済的メリットがあるのです。 参考情報:京都市の食品ロス発生量は年間 6.5万トン!! |
エアコンをスマホで操作して快適な室温管理

IoT対応エアコンを導入すれば、スマホアプリやクラウド機能を活用して、より快適で効率的な暮らしを実現できます。
【IoTエアコンの機能例】
自動運転・省エネ
温度や人の在室状況、日当たりを感知して無駄なく自動で運転を調整。さらにクラウドAIが天気予報をもとに数時間先の環境を予測し、効率よく冷暖房を行います。これにより快適さと省エネを両立できます。
遠隔操作・確認機能
部屋の温度や湿度、運転状況もアプリから確認でき、帰宅前にエアコンをオンにして室温を整えられます。
GPS連動
スマホの位置情報と連動して、家から一定距離を離れると通知され、外出時の消し忘れを防止することも可能です。帰宅時には自動でオンに切り替えられます。
スマートスピーカー対応
スマートスピーカーと連携すれば、音声操作でエアコンを起動・停止でき、両手がふさがっているときにも便利です。
利用サポート
お手入れのタイミングや効率的な使い方をアプリが知らせてくれる機能もあり、より長く快適に使えます。
見守り機能
センサーで人の動きを検知し、利用状況を家族に知らせることも可能。離れて暮らす高齢の家族の見守りにも活用できます。
※搭載機能はメーカーや機種によって異なります。
スマートカーテンをアラーム代わりに|自然光を活かした目覚め

スマートカーテンは、スマホやタイマーと連動して自動で開閉できるIoT家電です。
自然な目覚め
起床時間に合わせて自動でカーテンを開ければ、朝日とともに自然に目覚められます。アラームが苦手な人にもおすすめです。太陽光センサーで時間帯に合わせて開閉するモデルもあり、生活リズムを自然に整えられます。
防犯性の向上
長期不在時もカーテンを自動で開閉させておけば、留守を悟られにくくなるでしょう。
使いやすい後付けタイプ
既存のカーテンレールに後付けできるロボット型は、賃貸住宅でも導入しやすいタイプ。安定性を重視するなら、レール自体にモーターを組み込んだ巻き取り式モデルが適しています。
スマートスピーカーと連携してさらに便利に

スマートスピーカーは音声アシスタントを搭載しており、話しかけるだけで多くの操作が可能です。手が塗れていたり汚れていたりしても、ハンズフリーで操作できるので便利です。料理や掃除の最中、子育てや在宅ワーク中でも、手を使わずに操作できるので家事効率がアップします。
スマートスピーカーの活用シーン
- 情報検索:ニュースや天気予報を音声で確認
- エンタメ:音楽の再生や音量調整をハンズフリーで操作
- IoT連携:エアコンや照明などを声でコントロール
- 作業の効率化:ハンズフリーで操作できるので作業効率アップ
IoT家電を導入する際の注意点
IoT家電は生活を快適にする一方で、導入時にはいくつかの注意点があります。ここでは、IoT家電を安心して利用するために押さえておきたいポイントを解説します。
IoT家電を導入する際の注意点 IoT対応製品を選んで設定する必要がある 安定したWi-Fi環境が必要 セキュリティリスクへの対策も忘れずに |
IoT対応製品を選んで設定する必要がある
IoT家電を導入するためには、現在使用中の家電がIoT非対応であれば、基本的には買い替えが必要です。導入するには、IoT対応製品を選んだり、専用アプリをダウンロードして設定したりする手間がかかります。
手軽にIoTを取り入れたい場合は、コンセントに差すだけで遠隔操作を可能にする「スマートプラグ」を活用するといいでしょう。
スマートプラグとは、通信機能を搭載して、接続した家電の電源を遠隔操作できる電源プラグです。スマートプラグを使用すれば、通信機能がない既存の家電の電源を手軽にコントロールできるようになります。
安定したWi-Fi環境が必要
IoT家電はインターネット接続が前提です。自宅にIoT家電すべてを接続できる無線LANルーターを導入し、安定したWi-Fi環境を整える必要があります。スマートホームに最適なWi-Fi環境については下記の記事を参考になさってください。
スマートホームに最適なWi-Fi環境とは?ルーター選びのポイント
セキュリティリスクへの対策も忘れずに
oT家電はインターネットに接続する以上、セキュリティのリスクが伴います。カメラやスピーカーなどは盗撮・盗聴などに悪用される危険性があるため注意が必要です。
IoT家電のセキュリティリスク
- 家電に使用されるソフトウェアの脆弱性を狙った不正アクセスの危険性
- Wi-Fiルーターの脆弱性を狙ったセキュリティリスク
- メーカーがセキュリティアップデートの提供を終了する可能性
安全に使うための対策
- 強力なパスワードを設定し、定期的に更新
- アップデートやファームウェア更新をこまめに実施
- 個人情報の扱いについて利用規約を確認
- 信頼性の高いメーカーやサービスを選ぶ
まとめ:IoTでよりスマートで便利な生活スタイルへ
IoTが登場する前は、家電を直接操作して、搭載されている機能を利用していました。しかし今では、スマートフォンを通じて遠隔操作できるだけでなく、ソフトウェアをアップデートして機能を追加し、生活習慣や使用状況に合わせてアプリが最適な使い方を提案してくれるようになってきています。
身近な家電をIoT化すると、暮らしは一段と快適になります。さらに今後も新しいIoT家電が次々と登場し、よりスマートで便利な生活スタイルへと変えていくでしょう。
※本記事は2025年9月14日時点の情報を基に執筆しています。
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