MCA無線サービスは順次終了!代替のおすすめサービスを紹介
2024.12.27
災害時でも通信しやすいと評判のMCA無線ですが、2029年までにサービスが終了してしまいます。そのため代替サービスを探している方もいるのではないでしょうか。
本記事ではMCA無線に代わって災害時でも活用しやすい「ハザードトーク」というサービスの詳細や、MCA無線の終了時期、そもそもMCA無線とはどのようなサービスだったか解説します。
MCA無線について詳しく知りたい方、MCA無線の代替サービスを探している方はぜひ最後までお読みください。なおMCA無線の代替サービスとしておすすめの「ハザードトーク」について、サービスの詳細が知りたい方はこちらをご確認ください。
MCAアドバンスは2027年に、デジタルMCAは2029年にサービス終了
MCA無線とは、災害時でも接続しやすい無線通信として40年以上も提供されてきたサービスです。携帯電話や固定回線とは別の通信回線を利用するため、災害発生時など通信が混み合うタイミングでも安定した通信を行いやすいのが特徴です。
これまで自治体の防災用としても、医療や警備といった民間企業でも利用されてきたMCA無線ですが、2029年までに順次サービスが提供されることが発表されました。
MCAアドバンスは2027年3月末に、800MHz帯デジタルMCA(mcAccess e)は2029年5月末にサービスの提供が停止されます。つまり、今後MCA無線は利用できません。
もしMCA無線に代わる、災害時でも安定した通信を行いやすいサービスをお探しなら、HISモバイルのハザードトークを検討してみませんか。
MCA無線の代替サービスをお探しなら「ハザードトーク」がおすすめ
ハザードトークとは、HISモバイルが提供する「災害時でも安定した通信を実現しやすい」通信サービスです。一般のデータ帯域とは別の法人専用データ帯域を利用できるため、災害が発生してアクセスが急増しても安定した通信を行えます。
ハザードトークがおすすめの理由
災害時の通信手段としてハザードトークをおすすめする理由としては、下記の3点が挙げられます。
- 災害時でも繋がりやすい
- 災害時でも正確な情報を伝えやすい
- 簡単に導入できる
上述したようにハザードトークは専用帯域を利用するため、「災害時でも通信できない」「通信速度が遅くなる」となるリスクが低いです。またグループ通話や写真・動画の共有機能なども備えているため、災害現場の状況を正確に共有しやすい点も強みといえます。
また簡単に導入・利用できるのもハザードトークの特徴です。
こちらから導入事例も確認できます。「当初は衛星電話を利用していたが災害時には有効とはいえない状況だった。災害時でも迅速に連絡できる手段としてハザードトークを採用した」(イオン株式会社)といったコメントが紹介されていますので、ご参考ください。
ハザードトークで利用できるサービス
ハザードトークを導入すると具体的にどのようなサービスを利用できるのか、主な機能をご紹介します。
- 無線通話(グループ通話・個別通話):個人もしくは複数人で通話できる(グループ通話への強制割り込みも可能)
- 無線通話自動録音機能:通話内容を自動録音できる
- 外線発着信:固定電話や携帯電話への発着信ができる
- 写真・動画共有ハザードビュー:写真や動画を関係者端末へ共有できる
- 緊急速報配信システムDEWS:GPSの位置情報をもとに、気象庁の緊急速報を受信できる
- 拠店集計システム:アンケート配信・集計機能。内容をアレンジして複数の現場の状況を効率的に把握できる
- GPS車両MAP表示(HT906Mのみ):端末の位置をGoogleマップに表示できる。
- デュアルSIM対応(M1のみ):NTTドコモ・au・ソフトバンク回線のデュアルSIMに対応している(別途お見積もり)
このように、ハザードトークは災害時に便利な機能を多く搭載しています。ただしサービスによっては有料のオプションとなる点はご注意ください。
ハザードトークの利用料金
ハザードトーク同士の無線通話ができる「HT906M 無線機タイプ」が月額1,980円から、他の通信機器とも通信できる「M1(エムワン) Androidスマホタイプ」が月額2,750円から利用できます。
▼製品パンフレットは下記から確認できます▼
写真動画共有機能など、有料のオプションサービスもございます。詳細な費用はお見積もりが必要となりますので、お問い合わせが必要となります。
そもそもMCA無線とは
MCA無線とは、一般財団法人移動無線センター(MRC)が提供する無線通信サービスです。1982年からサービスを提供しており、地震や豪雨などの災害時でも通信が止まることなくサービスを継続していました。
なおMCA無線には、特徴の異なる2つのサービスがあります。
- 800MHz帯デジタルMCA(mcAccess e)
- MCAアドバンス
800MHz帯デジタルMCA(mcAccess e)
800MHz帯の電波を使用した無線通信サービスです。低コストで災害に強い無線通信サービスを利用できる点が強みです。
一部エリアを除いたほぼ全国で利用できるのはもちろん、録音機能など防災活動を行ううえで便利な機能が備わったサービスも登場しました。
MCAアドバンス
800MHz帯デジタルMCAの特徴を引き継ぎつつ、写真や映像の共有などにも対応したサービスです。
音声以外のコミュニケーションも行えるようになったため、災害現場の迅速かつ正確な情報共有を行えるようになりました。GPSやカメラといった機能を搭載した端末に対応しています。
MCA無線のメリット
MCA無線を導入するメリットは下記のとおりです。
- 災害時でも通信しやすい
- 情報漏えいリスクが低い
- 混雑するリスクが低い
- GPSとの連動ができる
災害時でも通信しやすい
MCA無線を導入する最大のメリットは、災害発生時でも安定して通信を行いやすいことです。
災害が発生すると、安否確認や情報収集を行うためアクセスが急増し、一般の通信帯域が混雑するため通信遅延が発生してしまいます。しかしMCA無線なら、一般帯域とは別の専用帯域を活用して通信を行うため、遅延なく通信サービスを利用できます。
情報漏えいリスクが低い
MCA無線は外部から通信内容が盗聴されるリスクが低く、安心して利用できます。
MCA無線は使用者ごとに専用のコードが割り振られ、対応するコード同士でないと無線通信を行えない仕組みになっています。つまり、盗聴しようと通信に割り込もうとしても、対応するコードがないため通信内容を盗聴できません。
機密性が高いことから、警察や病院などでもMCA無線が利用されています。
混雑するリスクが低い
MCA無線は一般では利用しない専用帯域を利用するため、通信が混雑するリスクが低いです。空いている周波数帯が自動で割り当てられるため、災害発生時でMCA無線を利用する人が増えても繋がりやすいです。
また東京にあるMRC監視センターでは常に人が監視を行っているため、万が一トラブルが発生してもサービスを安定的に提供しやすい体制が整っています。
GPSとの連動ができる
MCA無線はGPSとの連動が可能です。これによりMCA無線端末を持っている人の位置情報がリアルタイムで分かるため、災害対応における人材配置の状況を正確に行えます。
他にもMCA無線のGPS機能を活用した事例としては、タクシーが挙げられます。タクシーの現在位置がGPS情報から分かるため、タクシーに乗りたい乗客と空いている車両の円滑なマッチングが可能になりました。
MCA無線のデメリット
MCA無線には下記のデメリットもあります。
- 利用するには免許が必要
- 使用方法によっては料金が高くなる
- エリアによっては通信できない
- 環境によっては音声品質が低下する恐れがある
利用するには免許が必要
NCA無線を利用するには、免許の取得が必要です。
総務省・総合通信局に対して書類を提出することで、免許が発行されます。免許には有効期限が存在するため、一定期間ごとに再更新の手続きも必要です。
使用方法によっては料金が高くなる
MCA無線は中継局を経由するごとに料金が発生するため、お互いに離れた場所で通信を行う場合、通信料金が高くなってしまいます。
MCA無線の通信範囲はおよそ20〜40キロと言われており、それ以上遠い所にいる人と通信するには中継局を経由する必要があります。よって距離が離れた場所と通信を行うと、料金が高くなってしまうのです。
なおHISモバイルが提供するハザードトークでは、このような制約はありません。
エリアによっては通信できない
MCA無線の中継局は、全国に100箇所以上あります。しかし中継局がカバーできる範囲は20〜40キロのため、場所によっては通信できません。
人の多いエリアでは基本的に問題ありませんが、人の少ないエリアや山間部では通信できない恐れがあります。またビルが多い場所でも繋がりにくくなる場合があります。
環境によっては音声品質が低下する恐れがある
MCA無線は障害物の影響を受けやすいため、ビルやマンションなど高い建物が多い場所では通信品質が低下する恐れがあります。
都市部では、MCA無線の強みを活かしにくいかもしれません。また強風時は通信中に風の音が入りやすい点も、デメリットとして挙げられます。
IP通信とMAC無線の違い
MCA無線と比較されるサービスに「IP通信」があります。どのような違いがあるのか、表にまとめました。
IP通信 | MAC無線 | |
通信の仕組み | 通信事業者のネット回線を利用する | 全国に点在する中継局を経由して行う |
通信できる距離、条件 | 全国 | 1つの中継局につき半径20〜40キロほど |
主な特徴 | ・誰でも手軽に利用できる ・購入、リースに加えてレンタルも可 | ・利用には免許が必要 ・購入またはリースでの契約が基本 |
主な利用用途 | 災害時、緊急対応時に加えイベントや民間業務(タクシー、トラックなど)でも利用されている | 主に災害時、緊急対応時に利用されている |
HISモバイルが提供する「ハザードトーク」もIP通信を活用したサービスです。免許不要で手軽に利用できるため、ぜひご活用ください。サービスの詳細はこちらから確認できます。
MCA無線の代替サービスには「ハザードトーク」を活用しよう
本記事ではMCA無線と、代替サービスとなるHISモバイルの「ハザードトーク」をご紹介しました。MCA無線は災害時に活躍してきたサービスですが、2029年5月末をもってサービスが終了してしまいます。
「災害時でも安定して利用できる通信サービスをこれから導入したい」
「既にMCA無線を利用していたが、サービスの終了にともない代わりとなるものを探している」
このようにお悩みの方は、ぜひこの機会にHISモバイルの「ハザードトーク」導入をご検討ください。サービスの詳細はこちらから確認できます。
お見積もり・導入はお問い合わせフォームから相談いただけます。
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