格安SIMでiPhone14は使える?MVNOでiPhone14を使うときの注意点
2023.11.02
今回のテーマは「格安SIMとiPhone 14」です。
MVNOが提供する格安SIMでiPhone 14が使えるのか、使う場合の注意点などをまとめました。
「今さらiPhone 14?」と思われるかもしれませんが、実は1~2世代前のモデルを割安に購入することは、通信料金を気にする節約派のユーザーにマッチするiPhoneの購入方法です。
格安SIMでの利用を前提に、あらためてiPhone 14の基本スペックや特徴をチェックします。
iPhone 14・iPhone 14 Plusの基本スペック
シリーズのベーシックモデルであるiPhone 14/14 Plusの基本スペックをiPhone 13及びiPhone 12と比較しました。
iPhone14 | iPhone14 Plus | iPhone13 | iPhone12 | |
カラー | ミッドナイト パープル スターライト ブルー イエロー PRODUCT RED | ミッドナイト パープル スターライト ブルー イエロー PRODUCT RED | グリーン ピンク ブルー ミッドナイト スターライト PRODUCT RED | パープル ブルー グリーン ホワイト ブラック PRODUCT RED |
ディスプレイ | 6.1インチ ノッチ式 | 6.7インチ ノッチ式 | 6.1インチ ノッチ式 | 6.1インチ ノッチ式 |
プロセッサ | A15 Bionic | A15 Bionic | A15 Bionic | A14 Bionic |
CPU | 6コア | 6コア | 6コア | 6コア |
GPU | 5コア | 5コア | 4コア | 4コア |
RAM | 6GB | 6GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 128GB 256GB 512GB | 128GB 256GB 512GB | 128GB 256GB 512GB | 64GB 128GB 256GB |
リアカメラ | デュアルカメラ 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 | デュアルカメラ 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 | デュアルカメラ 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 | デュアルカメラ 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 |
生体認証 | Face ID | Face ID | Face ID | Face ID |
5G | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
デュアルSIM | nanoSIM eSIM |
nanoSIM eSIM |
nanoSIM eSIM |
nanoSIM eSIM |
デュアルeSIM | 〇 | 〇 | 〇 | × |
MagSafe | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
耐水防塵 | IP68 | IP68 | IP68 | IP68 |
大きさ | 高さ:146.7mm 幅:71.5mm 厚み:7.80mm | 高さ:160.8mm 幅:78.1mm 厚み:7.80mm | 高さ:146.7mm 幅:71.5mm 厚み:7.65mm | 高さ:146.7mm 幅:71.5mm 厚み:7.4mm |
重さ | 172g | 203g | 173g | 162g |
前モデルiPhone 13と比べてあまり大きな違いは見られませんが、最大の違いは、iPhone 12/iPhone 13で採用された「mini」が廃止され、逆に6.7インチ画面の「Plus」がラインナップされたことです。
また、iPhone 13までは毎年最新iOSを搭載していましたが、iPhone 14からは、ベーシックモデルには最新iOSが搭載されなくなったため、iPhone 14はiPhone 13と同じ「A15 Bionic」が搭載されています。
スペック的には、画像描写のための「GPU」と、RAM(メモリ)が強化されています。また僅かながら軽量化が図られています。
iPhone14とiPhone13のカメラ性能を比較
基本スペックの中のカメラ性能だけをピックアップして比較してみましょう。
iPhone14 | iPhone13 | |
前面カメラ | 1,200万画素 F1.9 オートフォーカス | 1,200万画素 F2.2 |
背面カメラ | デュアルカメラ ・広角:1,200万画素/F1.5 ・超広角:1,200万画素/F2.4 | デュアルカメラ ・広角:1,200万画素/F1.6 ・超広角:1,200万画素/F2.4 |
シネマティックモード | 4K対応 | HD対応 |
アクションモード | ◯ | – |
Photonic Engine | ◯ | – |
手ぶれ補正 | センサーシフト光学式 | センサーシフト光学式 |
・デュアルカメラ
・広角 1200万画素
・超広角 1200万画素 F2.4
という部分ではiPhone13とiPhone14のカメラ性能は同等ですが、細かく見てみると以下のような違いが見られます。
・広角レンズ F1.6→F1.5
・前面カメラがオートフォーカス対応
・シネマティックモードが4K化
・アクションモード搭載
・Photonic Engine搭載
細かな進化とブラッシュアップが図られており、より明るく細密な写真撮影が可能になっています。
iPhone14とiPhone13のカメラ以外の違い
カメラ以外でのiPhone 13とiPhone 14の違いはごく僅かです。
・GPUが1コア増えた
・RAMが2GB増えた
・本体の厚みが0.15mm増えた
・本体重量が1g軽量化された
といった程度の違いしか見出すことはできません。
iPhone14・iPhone 14 Plusを買うべき人
「GPUが1コア違うのは大きな差だ」
「RAMが2GB増えたことは無視できない」
「1gの軽量かは見逃せない」
と感じる方でなければ、あえてiPhone 14を購入する意味は希薄かもしれません。
もしあなたが、iPhone 12または、iPhone12/iPhone13の「mini」利用者なら、iPhone 14・iPhone 14 Plusに買い替える意味はあるかもしれませんが、ごく一般的な使用であれば、あえてiPhone 14・iPhone 14 Plusに買い替える必要はなさそうです。
現時点ではすでにiPhone15シリーズがラインナップされていますが、Apple Storeでは、iPhone 14/iPhone 14 Plus/iPhone 13が併売となっており、特にiPhone 14にこだわりがある方を除いて、購入コスト(17,000円差)を考えるとiPhone 13がおすすめです。
iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Maxの基本スペック
シリーズのアッパー(上位)モデルであるiPhone 14 Pro/14 Pro Maxの基本スペックをiPhone 13 Pro及びiPhone 12 Proと比較しました。
iPhone14 Pro | iPhone14 Pro Max | iPhone13 Pro | iPhone12 Pro | |
カラー | ディープパープル ゴールド シルバー スペースブラック | ディープパープル ゴールド シルバー スペースブラック | アルパイングリーン シルバー ゴールド グラファイト シェラブルー | パシフィックブルー シルバー グラファイト ゴールド |
ディスプレイ | 6.1インチ パンチホール式 | 6.7インチ パンチホール式 | 6.1インチ ノッチ式 | 6.1インチ ノッチ式 |
常時点灯 | 〇 | 〇 | × | × |
プロセッサ | A16 Bionic | A16 Bionic | A15 Bionic | A14 Bionic |
CPU | 6コア | 6コア | 6コア | 6コア |
GPU | 5コア | 5コア | 5コア | 4コア |
RAM | 6GB | 6GB | 6GB | 6GB |
ストレージ | 128GB 256GB 512GB 1TB | 128GB 256GB 512GB 1TB | 128GB 256GB 512GB 1TB | 128GB 256GB 512GB |
リアカメラ | トリプルカメラ メイン:4800万画素 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 | トリプルカメラ メイン:4800万画素 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 | トリプルカメラ メイン:1200万画素 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 | トリプルカメラ メイン:1200万画素 広角:1200万画素 超広角:1200万画素 |
生体認証 | Face ID | Face ID | Face ID | Face ID |
5G | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
デュアルSIM | nanoSIM eSIM | nanoSIM eSIM | nanoSIM eSIM | nanoSIM eSIM |
デュアル eSIM | 〇 | 〇 | 〇 | × |
MagSafe | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
耐水防塵 | IP68 | IP68 | IP68 | IP68 |
大きさ | 高さ:147.5mm 幅:71.5mm 厚み:7.85mm | 高さ:160.7mm 幅:77.6mm 厚み:7.85mm | 高さ:146.7mm 幅:71.5mm 厚み:7.65mm | 高さ:146.7mm 幅:71.5mm 厚み:7.4mm |
重さ | 206g | 240g | 203g | 187g |
シリーズの上級モデルである「Proシリーズ」におけるiPhone 13 ProとiPhone 14 Proの違いは以下の通りです。
・最新CPU「A16Bionic」が採用された
・メインカメラが4800万画素となり、iPhone13の4倍の解像度となった
・本体全高が0.8mm大きく、厚みが0.2mm厚くなった
・本体重量が3g増えた
CPU/GPU/RAMといったスマホの動作を司るスペックには変更はありません。やはり大きいのは「A16Bionic」の採用と、メインカメラの解像度の大幅性能アップです。
「A16Bionic」と「4800万画素」を重視するならiPhone 14 Proシリーズはおすすめです。
iPhone14Pro・iPhone14Pro Maxを買うべき人
相対的にはiPhone 14 Pro/Pro Maxと、iPhone 13 Pro/Pro Maxとの差は僅かですが、
・絶対に最新CPUを使用したい(A16Bionic)
・4800万画素のカメラを使いたい
という方以外は、あえてiPhone 14 Proシリーズを購入する理由は希薄に思えます。
iPhone14とiPhone13のベンチマークデータを比較
iPhone 14 Pro (6+256) | 1474011 | iPhone 13 Pro Max (6+256) | 1327255 |
iPhone 14 Pro Max (6+256) | 1465559 | iPhone 13 Pro (6+256) | 1325768 |
iPhone 14 Plus (6+128) | 1330312 | iPhone 13 mini (4+128) | 1250240 |
iPhone 14 (6+128) | 1324887 | iPhone 13 (4+128) | 1256049 |
( )内は、RAM/ストレージ
引用元:https://www.antutu.com/en/ranking/ios1.htm
この表は「Antutu」スコアの比較表で、総合的なベンチマーク指数を表しています。数値が大きいほど能力が高いと言えます。
数値的にはProどうしの差は148,243、Pro Maxどうしでは138,304のスコア差があります。ベーシックモデルの比較では、iPhone14とiPhone13のスコア差は68,838、Plusとminiのスコア差は80,072です。
ベーシックモデルよりも、上位モデルでのスコア差が大きかったのは、Pro/Pro Maxには「A16Bionic」が採用されたためと思われます。同じ「A15Bionic」を採用するベーシックモデルでの差は僅かです。
iPhone 14は格安SIMで使えるか
Q:iPhone 14/14Plusは格安SIMでも使えるのでしょうか?
A:はい、すべての日本国内の通信サービスで使用可能です。
本項では、iPhone 14/14 Plusを格安SIM(MVNO)で使用するための条件や注意点をまとめます。
なぜiPhone 14/14 Plusはすべての格安SIMで使えるのか
iPhoneはAppleが製造販売するスマホです。
iPhoneは世界中で広く販売・利用されているため、Appleは使用する国や地域に合わせた仕様の端末を個別に製造して販売しています。
日本の場合には、NTTドコモ・au(KDDI)・Softbank・楽天モバイルの通信キャリア4社すべての通信回線に対応したモデルを日本仕様として提供しています。
そのため、通信キャリアが「SIMロック」を行わない限り、すべてのiPhoneはすべての通信回線で使用できるのです。
これは、各社本サービス以外にも
・NTTドコモ「ahamo」「irumo/eximo」
・au「UQmobile」「Povo2.0」
・Softbank「Y!mobile」「LINEMO」
・楽天モバイル「最強プラン」
はもちろん、通信キャリア4社から回線提供を受けて運営されているすべての「MVNO」の通信サービスも含みます。
HISモバイルでiPhone 14シリーズを使う際の注意点
Q:HISモバイルでiPhoine 14シリーズは使える?
A:はい、iPhone 14シリーズ全機種がすべての料金プランで使えます。
HISモバイルでは、iPhone6s/6SPlus以降のiPhoneに対応しており、docomo回線・Softbank回線を選ぶことができます。iPhone14/14 Plusも動作確認済み端末に含まれます。
ただし、HISモバイルでiPhoneを使用する際には以下に注意してください。
(1)技適マークがついている
(2)SIMロック解除されている
(3)対応周波数が一致している
(1)と(3)については、日本国内で販売された正規iPhoneであれば問題ありませんので気にする必要はありません(非正規品とは他国仕様の並行輸入品などを指します)。
(2)については、2021年10月1日以降に販売されたスマホには、原則「SIMロック」禁止が義務付けられたため、現状ではほとんどの端末でSIMロックはされていないはずです。
それ以前に、楽天モバイルを除く大手キャリア3社で販売させた端末にはSIMロックが施されている場合があるので、この場合は「SIMロック解除」を行う必要があります。SIMロック解除端末も、Apple Store等で元々SIMロックされずに「SIMフリー」として販売された端末と同等に扱われます。
HISモバイルでは「5Gオプション」を注文することで5G通信を利用することができます。iPhoneの場合は、iPhone12シリーズ以降で日本国内の5G通信に対応していますので、iPhone 14シリーズも問題なく5G通信を利用可能です。
格安SIM×iPhone 14シリーズ まとめ
iPhone 14シリーズ全機種が、HISモバイルを含むすべての格安SIMで利用可能
ベーシックモデルのiPhone 14/14 Plus、上位モデルのiPhone 14 Pro/14 Pro Maxの4機種すべてが格安SIMで利用可能です。ストレージによる違いもありません。
ただし、格安SIM各社で利用する際には「SIMフリー端末」であることが必要です。SIMロックされた端末を「SIMロック解除」した端末もSIMフリー端末と同等です。
カメラ性能の進化に比重を置いているiPhone 14シリーズは、相対的にiPhone 13とあまり性能差はないと言えるため、あえて17,000円差を出してiPhone 14を購入する意味は希薄だと言えるかもしれません。
ただ、上位モデルのProシリーズには、最新の「A16Bionic」が搭載され、メインカメラもiPhone 13の倍の解像度4,800万画素に進化しているので、この点を評価するならiPhone 14 Proシリーズは選択肢として「あり」と言えるでしょう。
関連の記事