スマートウォッチって必要?不必要?スマートウォッチでできること

スマートウォッチは日々の生活に必要でしょうか?スマートウォッチでできること、できないことを知ることで、自分にとって必要か不必要かを見極められるかもしれません。スマートウォッチの購入を迷っている方向けに、要る理由・要らない理由をまとめました。

今回はスマートウォッチを取り上げます。

スマートウォッチの評価は様々。期待して購入したけれどすぐに使わなくなってしまった人もいれば、期待通り、あるいは想定以上に活用している人もいます。

口コミを覗いてみても、「スマホと腕時計で充分」とスマートウォッチに否定的な人も少なくない一方で、「便利で一度使ったら手放せない」といった高評価も目にします。

今回は、そんな評価さまざまなスマートウォッチで何ができるのか、どのような点が便利なのか、さらにスマートウォッチのメリットとデメリットなど、使い勝手全般についてまとめます。

スマートウォッチとは?

そもそも、スマートウォッチとは何でしょうか?

Apple Watch(Apple)や、Pixel Watch(Google)に代表されるスマートウォッチは、いわゆるウエラブル端末の一つです。

ウエラブル端末とは、身体に装着して使用する電子デバイスの総称で、スマートウォッチやフィットネストラッカーは腕に、スマートグラスは眼鏡のように顔に装着して使用します。

ウエラブル端末は、常に身体に装着して身近にあることから、健康管理、フィットネス、ナビゲーション、コミュニケーションなどの用途に活用しやすい点で、スマホ本体とは異なるメリットを持っています。

スマートウォッチも単なる腕時計としての機能・役割を超えて、様々な機能が盛り込まれ、バッテリーの小型化・大容量化に伴って、日々の生活の中で欠かせないデバイスとなっている人も少なくありません。

また、緊急時にApple Watchを装着していたことで、命を取りとめたり、急な傷病の重篤化を予防した等の報道を海外のニュースなどで目にすることも珍しくありません。

スマートウォッチで何ができる?

ではスマートウォッチで何ができるのでしょうか。本項では、代表的なスマートウォッチの機能を紹介しましょう。

・時計機能
・情報表示
・通知機能
・音声アシスト
・ウォレット機能
・スマホ遠隔操作
・健康管理
・フィットネス機能
・通話機能

時計機能

時計機能はスマートウォッチの基本的な機能です。

時刻を表示したり、アラームやタイマー、ストップウォッチといった基本的な時計機能を備えています。

また、文字盤や機能表示位置などを自分の使いやすいようにカスタマイズすることが可能です。

スマホ本体と連携することで、スケジュールやリマインダーの通知を設定できるモデルもあります。

情報表示

天気、気温、バッテリー残量などの情報を表示することができます。ユーザーが必要とする情報を選んで表示することができます。

例えば天候関連では、天気のみならず降水確率、風速、湿度なども表示可能です。さらに、位置情報の利用によって、ユーザーの移動に合わせて現在地での天候情報を表示可能です。

また気温関連では、現在の気温だけでなく最高気温・最低気温の確認が素早くできるので、服装や傘の携行などを瞬時に判断できます。

これらの情報はスマホ本体でも確認できますが、手元ですぐに確認できるスマートウォッチの方が利便性の面で優れていると言えます。

通知機能

スマホと連携して、通話やメールやメッセージの着信、SNSの通知を受け取ることが可能です。スマホをポケットや鞄に入れている場合など、着信を見逃すケースがありますが、腕に装着したスマートウォッチなら着信の見逃してしまうリスクを回避できます。

また、スマートウォッチで通話する場合には、スマートウォッチにも通信SIMが必要となりますが、スマホなしでの通話も可能なモデルもあります。

SNSをスマートウォッチから利用することも可能で、簡単な返信が可能なモデルもあり、わざわざスマホ本体を取り出さずに手軽に意思疎通が可能です。

音声アシスタント

Siri(Apple)やGoogleアシスタント(Android)を使って音声によるハンズフリー操作が可能です。

例えば、天気や日付のチェック、タイマーやアラームの設定、スマートホームデバイスの操作などができます。また、スピーカーが内蔵されているモデルならアシスタントに音声で応答させることも可能です。

ウォレット機能

スマートウォッチで、Apple PayやGoogle Payなどを使ってキャッシュレス決済が可能です。

クレジットカードやデビットカードなど、スマホ本体のウォレットに登録された決済方法をスマートウォッチでも利用できます。

また、機種によってはスマホ決済(QRコード決済)アプリを利用できるケースもあり、例えば、Apple Watchでは「PayPay」や「au Pay」が利用可能です(QRコード表示のみ・コード読み取りは不可)。

スマホ本体を取り出さなくても、ウォッチのみでスマートな支払いが可能です。

スマホ遠隔操作

スマートウォッチで、Apple PayやGoogle Payなどを使ってキャッシュレス決済が可能です。

クレジットカードやデビットカードなど、スマホ本体のウォレットに登録された決済方法をスマートウォッチでも利用できます。

また、機種によってはスマホ決済(QRコード決済)アプリを利用できるケースもあり、例えば、Apple Watchでは「PayPay」や「au Pay」が利用可能です(QRコード表示のみ・コード読み取りは不可)。

スマホ本体を取り出さなくても、ウォッチのみでスマートな支払いが可能です。

スマホ遠隔操作

スマートウォッチから、スマホ本体を遠隔操作することができます。

例えば、カメラアプリのシャッターを切ることが可能なので、タイマー撮影をしなくても好きなタイミングで遠隔撮影が可能です。

また、音楽アプリの操作も使い勝手の良い機能で、再生・停止などを手元で操作可能です。

健康管理

スマートウォッチは健康管理にも有用です。代表的なスマートウォッチによる健康管理機能を紹介します。

・心拍数の測定

運動中や日常生活での心拍数の変化をチェックできます。測定した心拍数に異常がある場合には、医療機関を受診するなど早めの対応が可能となります。

・睡眠トラッキング

睡眠の質も健康管理の重要な要素です。多くのスマートウォッチでは、睡眠の質や時間を記録し、改善のヒントを得ることができます。

いつ寝て、いつ起きたかを自動で計測して記録したり、睡眠の浅い・深い、レム睡眠などの割合を確認できます。

また、寝返りなどの就寝中の動きを計測することで、夜中に頻繁に動いているかどうかを分析できます。

心拍数の変化を測定したり、いびき検出、血中酸素レベルを測定することで、呼吸の質を確認し、無呼吸症候群の兆候を探ることができるモデルもあります。

一部のスマートウォッチ機能搭載モデルでは、浅い睡眠のタイミングでアラームし目覚めを促して、スッキリした朝を迎えることができます。

・歩数・運動量の記録

日々のアクティビティを把握し、目標を設定して健康維持が可能です。最近のモデルでは、歩数だけでなく、心拍数や消費カロリー、GPSによる移動距離など、さまざまな健康管理機能を備えています。

・血中酸素レベルの測定

呼吸や健康状態のチェックに役立ちます。最近のモデルでは、光学センサーを利用して皮膚表面の血流を分析し、血中酸素濃度を推測する仕組みが採用されています。

Fitbit Charge 5やXiaomi Redmi Watch 2 Liteなどは手軽に血中酸素濃度をチェックできますし、より高性能なApple Watch Series 8やGarmin Venu 2、HUAWEI WATCH GT3などでは、血中酸素濃度の測定と共に睡眠時の酸素レベルの変化を記録する機能を備えています。

・ストレス管理

ストレス管理機能を搭載したスマートウォッチは、心拍数や血中酸素レベル、皮膚電気活動(EDA)などを分析しストレスレベルを測定することができます。

例えば、Apple Watch Series 8では、マインドフルネス機能を搭載しており、リラックスを促す「呼吸(深呼吸を促す瞑想機能)」や「リフレクト(過去の経験や気持ちを振り返る)」機能を提供しています。

また、Garmin Venu 3では、心拍変動(HRV)を分析し、ストレスレベルをリアルタイムで確認できるほか、リラックスが必要なタイミングで通知を送るリラックスリマインダー機能を備えています。

・健康アラート

身体の様々な状態をアラートしてくれる機能で、Apple Watchでは、転倒検知や心電図機能を活用した健康アラートを備えていますし、Garminでは、異常な心拍数や事故検知時に緊急通知を送る機能を備えています。

フィットネス機能

スマートウォッチのフィットネス機能は、運動のモチベーションを高めたり、効果的なトレーニングをサポートしてくれます。

・ワークアウトの記録

運動の自動検出やGPSによる移動距離の記録、心拍数のモニタリングなど、さまざまなワークアウトのデータを記録する機能が搭載されています。

例えば、Apple Watch Ultra 2やGarmin Forerunner 265は、ランニングやサイクリングなどのスポーツやワークアウトの詳細なデータを記録できます

また、HUAWEI WATCH FIT 3やXiaomi Redmi Watch 5は、様々な運動モードによって、フィットネスやヨガなどの幅広いアクティビティに対応します。

・カロリー消費の計算

心拍数、運動強度、歩数、移動距離などのデータを組み合わせて消費カロリーを推定することが可能です。

例えば、Apple Watchでは、心拍数や加速度センサーのデータを使って運動中の消費カロリーを計算し、ダイエットや健康管理に活用できます。

・フィットネス目標の設定

スマートウォッチにフィットネス目標を設定すると運動習慣を管理しやすくなります。

Apple Watchでは、1日のアクティブカロリー(運動による消費カロリー)の目標を設定し達成するとリングが完成する「ムーブゴール」機能を搭載しており、日々の活動量を可視化することで運動習慣を身につけやすくなります。

・VO2 max(最大酸素摂取量) 測定

VO2 max(最大酸素摂取量)は、運動時に体が取り込める酸素の最大量を示す指標です。

Apple Watch、Garmin、Polarなどの一部モデルでは、持久力の指標となる最大酸素摂取量の推定機能が搭載されています。

・リマインダー(スタンドアップ)機能

長時間座りっぱなしのときに通知を送り、体を動かすよう促してくれる機能です。

Apple Watchでは、1時間以上座っていると「スタンドの時間です」という通知が届き、1分間立ち上がることでスタンドリングが達成される仕組みとなっています。

通話機能

スマートウォッチの通話機能は、スマホを取り出さなくても電話をかけたり受けたりできる便利な機能です。ただし、スマホ本体とは別にスマートウォッチにも通話可能なSIMが必要です。

・通話の受信・発信

スマートウォッチにSIMを搭載可能なモデルでは、内蔵マイクとスピーカーを使って、直接通話することができます。一部のモデルではBluetoothイヤホンと連携も可能です。

・連絡先の管理

スマートウォッチの画面からスマホ本体に保存された電話帳を開くことができるので、スマホ本体を開かなくても連絡先を検索できます。

・音声アシスタントとの連携

SiriやGoogleアシスタントと組み合わせて、音声操作で通話を開始できることも。

スマートウォッチ、いる理由といらない理由

ここまでスマートウォッチの様々な機能や、筆者の事例を含めて購入動機などについて見てきました。

果たしてスマホユーザーにとってスマートウォッチは必要なアイテムなのでしょうか、あるいは無駄な贅沢品なのでしょうか。

改めてスマートウォッチが必要な理由、不必要な理由について考えてみましょう。

要る理由① 健康管理をスムーズに

スマートウォッチの大きなメリットの一つに健康管理機能があります。

例えば、睡眠や心拍数をチェックし体調を把握したり、日々の運動量を記録したり、フィットネスの目標を設定することができます。

機種によっては、ストレスレベルや睡眠、呼吸の質等も分析できますし、心拍数の監視なども可能です。

これらの機能を上手に活かすことで、毎日、生活する上で必要な健康管理をやりやすく、身近にします。

要る理由② スマホの操作を手間なく

スマホ本体を常に手に持っている人はあまり多くないでしょう。

ポケットや鞄・バッグに入れておくと、通知に気づかずに大切な約束や商談などを逸してしまうケースがあります。

その点、常に腕に装着しているスマートウォッチなら、音と振動で確実に通知を知らせてくれるため、そうしたチャンスロスを防げます。

また、通話への応答や、メッセージへの返信が手元で簡単に行えるので、レスポンスのよい対応が可能です。

さらに、音楽の再生やスマホのカメラをリモートで操作できることも利便性の向上という点でメリットといえます。

要る理由③ 日常生活の効率アップ

スマートウォッチは、単なる腕時計ではなく、生活をスマートにする便利なツールとして活用できます。

例えば、スケジュール管理やリマインダーで時間を有効活用したり、目覚まし機能やスマートアラームで快適な朝をサポートしたり、長時間座っているような仕事の場合には一定時間ごとに通知が来て、適度に体を動かすよう促してくれるなどです。

要らない理由① スマホで十分

スマホ本体だけで充分と考えるユーザーは多いようです。通知確認や通話、メールやSNSなどメインとなる機能はスマホでできるため、わざわざスマートウォッチを使う必要がないという考えです。

また、スマホの画面のほうが大きく見やすく、その上、操作もしやすいので、あえて小さく見づらく操作しにくいスマートウォッチを使う理由が見当たらないという意見もあります。

要らない理由② バッテリーの充電が面倒

スマートウォッチに限らずウエラブルデバイス全体について、バッテリーの持ちを弱点・デメリットと捉えるユーザーもいます。

スマホであれば節電して利用すれば数日に一度の充電で賄えますが、小さく薄いことが必須条件のスマートウォッチでは毎日の充電が欠かせず、場合によっては朝から晩までバッテリーが持たない場合もあり得ます。

こうした充電の煩雑さが面倒と感じ、スマートウォッチを購入しない理由に挙げるユーザーも一定数います。

また、モバイルバッテリーを携行することでスマホ本体のバッテリー不足を補っている場合には、スマートウォッチも充電しなければならないとなると、もう一つ充電すべきデバイスが増えてしまいます。

手持ちのモバイルバッテリー容量に余裕がない場合には、スマホ本体を充分に充電できなくなる恐れがあり、これもまたスマートウォッチのバッテリー持ちに対するネガティブな意見となります。

要らない理由③ コストの問題

単純にコストの問題もあります。

高性能なスマートウォッチは価格が高く、「ちょっと試しに買ってみる」というには高コストです。コストに見合う価値があるか判断が難しい場合があり、なかなか購入に至らないユーザーも少なくないようです。

また、もしフィットネス目的なら、スマートウォッチ以外の専用デバイスのほうが向いている場合もあり、余計に判断が難しい面があります。

要らない理由④ 健康管理の必要性

すでに別の方法で健康を管理できているなら、スマートウォッチの機能を使う意味は希薄と言えます。

また、健康管理機能を搭載…といっても、心拍数や睡眠測定などのデータは必ずしも正確とは限らない…となると、「自分には必要ない」という結論に至ることも十分にあり得ます。

スマートウォッチって必要?不必要?まとめ

筆者はApple Watchユーザーです。

Apple Watchを購入した理由は、健康上の理由に負うところが大きいです。

数年前に心房細動が原因で救急搬送されたことがあり、日常的に心拍数を管理・把握する必要が生じたためです。

幸いなことにそれ以降は、心房細動は起きていないため、Apple Watchによる異常の検出もありません。

日ごろは、時計機能はもちろん、通知機能やアシスタント機能(Siri)などを中心に便利に利用していますが、常に心拍数を把握していると言う安心感は小さくありません。

買ってよかったかと問われれば、疑いなく「Yes」と答えることができます。

しかし、筆者がスマートウォッチを購入するには明確な理由がありました。その購入理由は「心臓」という健康面で非常に重大な事柄であったため、コストの問題やスマホで充分といった購入を思いとどまらせる理由をクリアするのに充分でした。

そうした積極的に購入する理由で購入した上で、日ごろは通知や情報表示などを便利に使っていて、「なくてはならない」と感じているわけですが、最初の購入理由がなければ筆者も「スマホで充分」と思っていたのは間違いありません。

そういう意味では、「最初の購入障壁を乗り越えるための理由」が必要なのかもしれません。

最初のハードルを乗り越えて購入してしまえば、便利だし、有用であると感じて愛用できるのではないでしょうか。

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