格安SIMのメリット・デメリットは?|デメリットの克服方法も解説!

2022.01.12

近年、格安SIM(MVNO)でスマートフォンを使う人が増えています。現在3大キャリアと契約している人のなかにも、格安SIMへの乗り換えを検討している人がいるのではないでしょうか。
しかし、「格安SIMは安い分、なにかデメリットがあるのではないか?」「格安SIMに乗り換えて後悔したくない」など、不安を持っている人も多いでしょう。

そこでこの記事では、格安SIMのメリットやデメリット、デメリットの克服方法などを詳しく解説します。この記事を参考に、ご自分にとってベストな選択をしてください。

格安SIMとは何か?



格安SIMとは、格安な利用料金で使えるモバイル通信サービスのことです。
格安SIMのサービスを提供している事業者はMVNOと呼ばれ、自社の通信設備(回線など)を持っていません。

それに対し、いわゆる3大キャリア(NTTドコモ・au・ソフトバンク)はMNOと呼ばれ、これらの事業者は自社の通信設備によってサービスを提供しています。

事業者の種類MNO
(3大キャリア)
MVNO
(格安SIM)
提供事業者NTTドコモ、au、ソフトバンクHISモバイル、IIJmio、BIGLOBEモバイル、mineoなど
通信設備(回線など)自社MNOから借用
月額料金高め安め


MNOの場合、自社の通信設備を維持するためのコストがかかっており、その分月額料金が高めになってしまいます。
それに対し、格安SIMの場合はMNOから通信設備を借りることによってコストを抑えているため(※1)、3大キャリアよりも安い月額料金でサービスが提供できる仕組みになっています。

※1 格安SIMがMNOから通信設備を借りるためにもコストはかかりますが、自社で通信設備を持つ場合に比べれば安く済みます。

格安SIMの4つのメリット



3大キャリアではなく、格安SIMでスマートフォンを使うメリットは何でしょうか?ここでは、格安SIMを使う4つのメリットについて紹介します。

・利用料金を安く抑えられる
・料金体系がわかりやすい
・最低利用期間や解約金がない
・ユニークなサービスがある

それでは1つずつ見ていくことにします。

利用料金を安く抑えられる

格安SIM最大のメリットは、やはり何と言っても利用料金を安く抑えられる点です。
既述のとおり、格安SIMは3大キャリアから通信設備を借りることでコストを抑え、安い料金でサービスを提供しています。
実際に3大キャリアと格安SIMの月額料金を比較してみましょう。

事業者の種類3大キャリア
(MNO)※2
格安SIM
(MVNO)
事業者NTTドコモ
auソフトバンクHISモバイル
最低月額利用料金※31,815円
(1GB)
2,178円
(1GB)
2,178円
(1GB)
590円
(1GB)
月額利用料金
(20GB)
2,970円
(ahamo)
7,315円
(5Gギガホプレミア:無制限
2,700円
(povo)※4
7,238円
(使い放題MAX:無制限※5)
2,728円
(LINEMO)
7,238円
(メリハリ無制限:無制限)
2,178円
(格安弐拾プラン)

※2 3大キャリアが提供している低料金の別ブランド(ahamo、povo、LINEMO)の料金プランは除く。また、スマートフォン以外の料金プランも除く。HISモバイルが提供しているデータ専用プランも除く。
※3 従量課金制プランで利用量が最も少なかった場合の料金を含む。各種割引は含まない。
※4 データ追加20GBのトッピングで計算。
※5 ただしテザリングのデータ容量に上限あり

まず月額利用料金の下限ですが、3大キャリアが2,000円前後から利用可能なのに対し、HISモバイルの場合には590円(プラン:格安ステップ)から利用可能です。
さらに20GBを利用したい場合、3大キャリアの場合は7,000円以上するプランを契約しなくてはなりません。

3大キャリアの廉価版プラン(ahamo、povo、LINEMO)を利用すれば、3,000円前後で20GBの通信が可能です。しかしそれらと比べても、HISモバイルの方が2,178円と安いことがわかります。
格安SIMと契約することで、毎月20GB使う場合の月額料金が522円〜5,137円も安くなります。年額にすると6,264円〜61,644円です。

携帯料金は毎月かかるものなので、少し安くすることでとても大きな節約になることがわかります。

料金体系がわかりやすい

2つ目のメリットは、料金体系のわかりやすさです。3大キャリアでは以下のようなプランが提供されています。

・廉価版プラン(ahamo、povo、LINEMO)
・無制限プラン
・従量課金制プラン
・初心者向けプラン

プランが複数あるだけでなく、割引などの種類も複数あり、「結局いくらになるのかわかりにくい」と感じる人もいるでしょう。
それに対して格安SIMの場合、以下の点さえ押さえれば具体的な金額がすぐにわかるサービスが多いです。

・音声通話機能付きか、データ通信専用か
・月間データ使用量
・オプション

事前に利用料金を把握しやすく、「使ってみたら想像以上に高額になった」という事態を防ぎやすいです。

最低利用期間や解約金がない

3大キャリアと契約した経験のある人のなかには、契約に最低利用期間が定められており、契約更新月以外に解約して解約金を支払ったことがある人もいるでしょう。

3大キャリアではこれまで、「2年縛り」などと言われる最低利用期間が定められているのが一般的でした。多くの場合は最低利用期間が2年間であり、途中で解約する場合には1万円前後の解約金を払う必要がありました。

現在、総務省はこのような解約金を廃止する方向で各社に要請しており、2022年3月までに全廃される見込みです。

格安SIMの場合は、最初から最低利用期間や解約金が存在していないことがほとんどです。好きなときに契約・解約できる点もメリットと言えるでしょう。

ユニークなサービスがある

現在、多くの格安SIMが存在しており、それぞれが他社にはないユニークなサービスを提供しています。

たとえばHISモバイルには、旅行会社のエイチ・アイ・エスが設立した事業者であるため、海外旅行などで役立つ独自のサービスがあります。

・海外でも1日500円/200MB(日本国内は550円)から使える「変なSIM」
・世界80以上の国・地域で使える容量無制限のWi-Fiルーターレンタル
・旅行会社エイチ・アイ・エスでのご旅行がおひとり様最大3,000円引き
・レンタルWi-Fiが20%OFF
・iPhone修理代10%OFFなど

格安SIMのデメリット

ここまで格安SIMのメリットを見てきましたが、もちろん「メリットだけ」というわけではありません。デメリットもありますので、それらを踏まえた上で検討してください。

代表的なデメリットは以下のとおりです。

・通信が不安定になりやすい
・キャリアメールが提供されない
・LINEのID検索ができない
・販売されている端末が少ない
・店舗数が少ない
・料金の支払い方法が「クレジットカード払いのみ」の場合が多い
・自分で初期設定する必要がある
・無制限プランがない

それでは1つずつ見ていくことにしましょう。

通信が不安定になりやすい

3大キャリアに比べ、通信が不安定になりやすいです。というのも既述のとおり、格安SIMの提供事業者は自社の通信設備を持っておらず、3大キャリアから借用しています。

この借用は、データ量無制限というわけではありません。そのため、格安SIMごとに利用できるデータ量が決まっており、利用者全体での利用量が増えると、通信が不安定になる可能性が高いです。

キャリアメールが提供されない→持ち運び可能に

ほとんどの格安SIMでは、キャリアメールが提供されません。キャリアメールとは、3大キャリアが提供している以下のようなメールアドレスです。

・NTTドコモ:〜@docomo.ne.jp
・au:〜@au.com / 〜@ezweb.ne.jp
・ソフトバンク:〜@softbank.ne.jp / 〜@i.softbank.jp

これらのキャリアメールは、これまで乗り換えなどで解約した場合には使えなくなっていました。しかし、2021年12月、3大キャリアは、月額300円前後を支払うことで、解約(乗り換え)後もキャリアメールを継続して使える「メール持ち運びサービス」の提供を行うことが発表されました。

(参考)
https://www.nttdocomo.co.jp/service/docomo_mail_portability/ https://www.au.com/mobile/service/aumail_portability/ https://www.softbank.jp/mobile/service/mail-address-portability/

LINEのID検索ができない

現在、多くの人がコミュニケーションツールとしてLINEを利用していますが、格安SIMには「LINEのID検索ができない」というデメリットもあります。
LINEでコミュニケーションするには相手を「友だちに追加」する必要があり、その方法は以下の5つです。

・アドレス帳から自動追加
・メールやSNSからLINEに招待
・QRコード
・電話番号検索
・ID検索

このなかで、ID検索を使うには「年齢確認」が必要ですが、年齢確認に対応しているのは3大キャリアと、ごく少数の格安SIMだけです。
ほとんどの格安SIMでは年齢確認ができませんので、ID検索で友だちを検索することができません。

販売されている端末が少ない

既述のとおり、格安SIMでもスマートフォンの販売を行っているところがあります。ただし、取り扱っている機種については3大キャリアに比べて少ないことがほとんどです。ほしい機種が、乗り換え先の格安SIMのショップでは手に入らない場合もあるでしょう。

店舗数が少ない

格安SIMのなかには、実店舗を持っているところと持っていないところ(オンラインのみ)があります。また、実店舗を持っているとしても、3大キャリアに比べて店舗数が少ないです。
普段からインターネットを使い慣れている人には問題ないでしょうが、実店舗でサポートして欲しい人にとっては不安があるでしょう。

料金の支払い方法が「クレジットカード払いのみ」の場合が多い

格安SIMの料金の支払い方法は、基本的にクレジットカード払いのみです。クレジットカード払い以外に対応している格安SIMは少ないため、クレジットカードを持っていない人やほかの支払い方法でないと困る人にはデメリットになってしまいます。

自分で初期設定する必要がある

格安SIMと契約してスマートフォンを使いはじめるには、「APN設定」と呼ばれる初期設定を自分でしなくてはなりません。
スマートフォンの操作などに不安がある人は、この点をデメリットに感じる可能性があります。

ただ、実際のAPN設定では難しい手順は要求されず、添付のマニュアルなどに従って1つずつやっていけば無事に完了するでしょう。

無制限プランがない

ほとんどの格安SIMで、無制限プランは提供されていません。3大キャリアに比べて低価格で使えるものの、「無制限で使いたい」人にとってはデメリットになってしまうでしょう。
なかには無制限プランを提供している格安SIMもあるため、無制限にこだわりたい人は3大キャリアとともに比較してみるのもアリです。

格安SIMのデメリットを克服して使う方法

格安SIMのメリット・デメリットを紹介してきました。なかには、メリット・デメリットの両方を見比べ、「どうしようか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
ここからは、紹介した一部のデメリットの克服方法を紹介します。工夫次第でデメリットを感じずに使うこともできるため、ぜひ参考にしてください。

・通信が不安定になりやすい→重たい通信にはWi-Fiを利用する
・キャリアメールが提供されない→Gmailなどのフリーメールアドレスを取得する
・LINEのID検索ができない→乗り換え前にLINEで年齢確認する
・QRコードで友だち追加する
・販売されている端末が少ない→自分で購入した端末を持ち込む
・店舗数が少ない→サポートが充実している格安SIMを選ぶ
・無制限プランがない→通信容量が豊富な格安SIMを選ぶ

それでは1つずつ見ていきましょう。

重たい通信にはWi-Fiを利用する

格安SIMは3大キャリアに比べて通信が不安定になりやすく、混雑時間帯には通信速度が下がってしまう可能性があります。

しかし、通信速度が下がるといっても、一般的なインターネット通信には大きな支障はありません。以下の用途であれば、大きな支障なく使えるでしょう。

・テキストメインのWebサイトを見る
・SNSでメッセージを送受信する
・メールの送受信

逆に、以下のように容量の大きなデータを扱う場合、支障を感じることが多いでしょう。

・動画を高画質で再生する
・音楽をストリーミング再生する
・ビデオチャットをする
・オンラインゲームで遊ぶ
・SNSに動画を投稿する

このような場合は、Wi-Fiを使うというのも有効な方法です。自宅にWi-Fiがある人は、在宅時にはWi-Fiに切り替えて使いましょう。

自宅にWi-Fiがない人の場合、Wi-Fiが使える場所に行き、必要なデータをダウンロードするというのもおすすめです。ただし、公衆Wi-Fiの場合にはセキュリティにも注意してください。

Gmailなどのフリーメールアドレスを取得する

3大キャリアから格安SIMに乗り換える場合、「メール持ち運びサービス」を使うのも1つの方法です。しかしこのサービスの場合、月額利用料金が発生してしまいます。
格安SIMでメールアドレスを使いたい場合、フリーメールアドレスの取得という方法もあります。この方法なら手軽にメールアドレスが持てて、費用もかかりません。

代表的なフリーメールサービスは以下のとおりです。

Gmail
Yahoo!メール
Outlookメール

乗り換え前にLINEで年齢確認する・QRコードで友だち追加する

LINEのID検索は、過去に年齢確認をしていれば乗り換え先でも利用可能です。つまり、現在3大キャリアを利用していて格安SIMへの乗り換えを予定している場合、乗り換え前に年齢確認をしてしまえば格安SIMでもID検索が利用可能ということです。
すでに乗り換えてしまったという人は、IDではなくQRコードなど別の便利な方法を利用しましょう。

自分で購入した端末を持ち込む

格安SIMで販売されているスマートフォンの機種は、3大キャリアに比べて少ない傾向があります。どうしても目当ての機種が見つからない場合は、自分で調達して持ち込むことも可能です。
この場合、先にスマートフォンを用意し、SIMカードだけを格安SIMで購入する形になります。現在、3大キャリアを含め、販売されているスマートフォンは基本的にすべてSIMフリーです。

ただし、なんらかの理由でSIMロックのかかったスマートフォンを購入してしまう可能性もあります。その場合には、格安SIMの契約をする前にSIMロックを解除する必要があります。
なお、格安SIMではすべてのスマートフォンが正常に使えるとは限りません。それぞれの格安SIMの公式サイトで、事前に動作確認済みの機種を確認しておきましょう。

※ HISモバイルで利用できる端末の確認はコチラ

サポートが充実している格安SIMを選ぶ

格安SIMは実店舗が少ないからといって、必ずしもサポートが手薄というわけではありません。店舗が少ないからこそ、公式サイトのQ&Aページ、電話やメール、チャットでのサポートに力を入れている格安SIMもあります。

HISモバイルも格安SIMですが、取扱店舗を全国展開しています。実店舗でのサポートを受けたいという方も、安心してお選びいだけます。

※ HISモバイルの取扱店舗一覧はコチラ

通信容量が豊富な格安SIMを選ぶ

毎月多くのデータ量を使いたい人は、なるべく通信容量が豊富な格安SIMを選びましょう。HISモバイルの場合、データ量無制限ではありませんが、最大30GBまで利用可能です。

また、データ容量で格安SIMを選ぶ際には、「自分が毎月何GB使っているのか」を把握するのが重要です。

2021年7月に実施された株式会社MM総研の調査では、スマートフォン利用者の月間データ通信量は、平均8.72GBという結果でした。
「実は容量無制限でなくても大丈夫だった」という可能性もあるため、まずは実際に自分が毎月使っているデータ量を調べることをおすすめします。

格安SIMは災害時にも使える?

「格安SIMって災害時でもちゃんと使えるの?」と気になっている人は多いでしょう。そこでここからは、格安SIMの災害時の利用について見ていくことにします。

119番や110番の利用は可能

119番(火事・救助・救急)や110番(警察)利用は、3大キャリア・格安SIMを問わず、利用可能です。ただし格安SIMの場合、音声通話対応の契約をしていることが条件です。
データ通信専用の契約の場合、これらの番号に電話することはできません。データ通信専用の契約で、インターネット回線を使ったIP電話を利用している人もいるかもしれませんが、IP電話では利用できませんので注意してください。

なお格安SIMによっては、専用アプリを使えば通話料が無料になるところもあります。このような専用アプリを使う場合、119番や110番が使えない場合もありますので、その場合には通常の方法で電話してみてください。

格安SIMでも利用できる災害用伝言板は「web171」

地震などの大きな災害が起きた際、安否情報の書き込み・確認ができるサービスが「災害用伝言板」です。
固定電話がある場合は「171」、3大キャリアの場合には「災害用音声お届けサービス」という名称の伝言板が利用できます。

なお、「災害用音声お届けサービス」は2022年3月31日に提供終了予定となっており、変わって「+メッセージ」による「災害用伝言板」が使われる予定です。
格安SIMの場合、これらのサービスは利用できませんが、NTT東日本・NTT西日本が提供する「web171」という災害用伝言板が利用できます。名前・電話番号・メッセージを登録でき、ほかのユーザーが確認可能です。

※ NTT東日本のweb171はコチラ
※ NTT西日本のweb171はコチラ

データ通信は遅くなる可能性あり

災害時には多くの人がインターネットを利用します。そのため、回線が混雑してデータ通信が遅くなる可能性があります。そのようなときは、「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」を利用するのがよいでしょう。

00000JAPANは大規模災害時に提供される無料の公衆無線LANアクセスポイントです。格安SIMでも利用可能なので安心してください。

災害用アプリを入れておくのがおすすめ

ここまで見てきたように、災害時は格安SIMであっても3大キャリアと同様に使うことが可能です。ただし、端末によっては緊急地震速報やJアラートは受信できない可能性があります。
そのような場合に備え、ご自分のスマートフォンに災害用アプリを入れておくことをおすすめします。おすすめの災害用アプリは以下の通りです。

・Yahoo!防災速報:Android / iPhone
・NHKニュース・防災:Android / iPhone
・NewsDigest(ニュースダイジェスト):Android / iPhone
・ゆれくるコール:Android / iPhone

まとめ

本記事では、格安SIMのメリットとデメリット、デメリットの克服方法などについて紹介してきました。

格安SIMは料金が安いなどのメリットがある反面、デメリットが気になる人も多いでしょう。格安SIMには、確かにデメリットも存在します。しかし、なかには工夫によって克服可能なデメリットもあります。

・通信が不安定になりやすい→重たい通信にはWi-Fiを利用する
・キャリアメールが提供されない→Gmailなどのフリーメールアドレスを取得する
・LINEのID検索ができない→乗り換え前にLINEで年齢確認する
・QRコードで友だち追加する
・販売されている端末が少ない→自分で購入した端末を持ち込む
・店舗数が少ない→サポートが充実している格安SIMを選ぶ
・無制限プランがない→通信容量が豊富な格安SIMを選ぶ

デメリットが気になって格安SIMへの乗り換えを迷っているという方は、ぜひこの記事を参考にし、ご自分にとってベストな答えを見つけてください。

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