デュアルSIMの契約に必要なものやメリット・デメリットを紹介

2022.09.30

デュアルSIMに関心があるものの、サービスの概要やどのようなメリット・デメリットがあるのか分からない、と悩んでいる方もいるでしょう。そこで本記事では、以下の内容について解説しております。

・デュアルSIMの概要
・デュアルSIMの利用に必要なもの
・デュアルSIMを利用するメリット・デメリット
・デュアルSIMのおすすめ組み合わせ方法

デュアルSIMを活用することで、通信料金がお得になったり通信障害の影響を受けにくくしたりすることができます。一方で、組み合わせ方法によっては通信費があまりお得にならなかったり、思ったような使い方ができなかったりする恐れもあります。

デュアルSIMについて理解を深めたい方は、ぜひご一読ください。

デュアルSIMとは

デュアルSIMとは、1台のスマートフォンで2枚のSIMを利用できる機能のことです。

SIMとは、スマートフォンで音声通話やモバイルデータ通信を行うために必要な小型カードのことを挿します。同じスマートフォンにSIMを2枚挿入することで、1台で2つの回線を利用可能です。

たとえば以下のような組み合わせでデュアルSIMを活用すると、お得にスマートフォンを利用しやすくなります。

・音声通話かけ放題に対応したプラン×データ通信料が安いプラン
・セット割引対象のプラン×MVNOの格安通信プラン

ただしデュアルSIMを活用するには、対応のスマートフォンとSIMが必要になります。

デュアルSIMの種類

デュアルSIMを利用するには、対応しているスマートフォンが必要です。デュアルSIM対応スマートフォンには、以下の4種類があります。

名称特徴
DSSS
(デュアルSIMシングルスタンバイ)
・片方のSIMがアクティブのとき、もう片方のSIMでは音声通話/データ通信を利用不可
・SIMの切り替えは手動
DSDS
(デュアルSIMデュアルスタンバイ)
・SIMの切り替え不要で両方のSIMの着信ができる
・片方のSIMでデータ通信中に、もう片方のSIMで着信ができる
(片方のSIMで通話中にもう一方のSIMでデータ通信はできない)
・2つのSIMで同時通話はできない
・片方のSIMで4Gデータ通信時、もう片方のSIMは3G通信になる
DSDV
(デュアルSIMデュアルVoLTE)
・4Gデータ通信を同時に利用できる
(DSDSの場合、片方は3G通信となる)
・その他の特徴はDSDSと同じ
DSDA
(デュアルSIMデュアルアクティブ)
・片方のSIMで音声通話を行いながら、もう一方のSIMでデータ通信を利用できる
・2つのSIMで同時通話はできない

DSSSの場合は、SIMを手動で切り替える必要があるためよく考えて購入しましょう。たとえば音声通話を片方のSIMで利用してもう一方のSIMでデータ通信を行う場合、SIMを切り替える手間が発生します。

データ通信SIMに切り替えたままではもう一方のSIMにくる着信に気付くことができません。また音声通話SIMのままデータ通信を行うと、通信量の上限にひっかかる可能性があり余計な出費につながることもあります。

よって、デュアルSIM対応スマートフォンを購入するならDSSS対応モデルは避けた方が良いでしょう。

SIMの種類

デュアルSIMの導入を検討する場合は、利用予定のスマートフォンが対応しているSIMの種類にも注意が必要です。SIMには以下の2種類があります。

・物理SIM:物理的なSIMカードのことで、小型なカード形状をしています。一般的にSIMといえば物理SIMのことです。
・eSIM:スマートフォン内部にすでにSIMが埋め込まれており、遠隔で情報を書き込み・書き換えができます。物理SIMより迅速に利用開始できますが、対応しているスマートフォンは多くはありません。

eSIMは契約できるプランが限られていたり、キャリアによっては対応していなかったりするケースもあるものです。デュアルSIM対応スマートフォンの中には
1.物理SIM+物理SIM
2.物理SIM+eSIM
の2パターンがあります。利用したいプランとスマートフォンが対応しているSIMの種類が一致しているかどうか、事前にチェックしておきましょう。

デュアルSIMの契約・利用に必要なもの

デュアルSIMを利用するのに必要なことは、以下の3つです。

1.デュアルSIM対応のスマートフォン
2.2回線分の通信契約
3.スマートフォンの設定

デュアルSIM対応のスマートフォンを用意する必要があるのはもちろん、回線契約や設定も2回行う必要があります。どういうことか、詳しく見てみましょう。

デュアルSIM対応のスマートフォン

デュアルSIMを利用するには、対応のスマートフォンが必要です。デュアルSIM非対応のスマートフォンもあるため、購入前にチェックしておきましょう。対応しているかどうかは、ネットで検索したりショップの店員に質問したりすることでわかります。

また上述したように、デュアルSIM対応スマートフォンといっても
・「物理SIM+物理SIM」対応モデルと「物理SIM+eSIM」対応モデル
・「DSSS」「DSDS」「DSDV」「DSDA」のいずれかに対応したモデル
など、対応している種類が異なります。

種類をチェックしないと、利用方法によっては思っていたような使い方ができない可能性もあります。デュアルSIM対応スマートフォンを購入する際は、対応しているSIMの種類もチェックしましょう。

2回線分の通信契約

デュアルSIMを活用するには、メイン回線に加えてサブ回線(2回線目)の通信契約が必要になります。

回線契約が2回必要になるため、1回線のみの場合よりも手続きに手間がかかります。

スマートフォンの設定

デュアルSIMでは2回線を利用するため、スマートフォンの設定も2回線分が必要になります。

APNをダウンロードしたり、どの回線でデータ通信や音声通話を利用するか設定を行ったりする必要があります。設定自体はそれほど難しくはありませんが、1回線のみ利用する場合と比較して手間がかかるものです。

※利用する端末とキャリアによってはAPN設定を行う必要がない場合もあります。

デュアルSIMを契約するメリット

デュアルSIMを契約するメリットには、以下の3つがあります。

1.プライベート用とビジネス用で回線を使い分けることができる
2.通信障害が発生しても影響を受けにくい
3.通信費を抑えやすくなる

回線を2つ利用することで、仕事用と個人用の回線を使い分けたり通信障害の影響を避けやすくなったりします。どういうことか、1つずつ見てみましょう。

プライベート用とビジネス用で回線を使い分けることができる

デュアルSIM対応スマートフォンを活用すれば、仕事用とプライベート用の通信回線を分けて利用できます。

たとえば1枚目は仕事用のSIMを、2枚目はプライベートで利用するSIMを利用することで、1台のスマートフォンで通信回線を切り分けることが可能です。

スマートフォンを2台持ちしなくて良いため、「1台のスマートフォンで仕事とプライベートの回線を分けたい」という人はデュアルSIM対応スマートフォンの活用を考えてみませんか。

通信障害が発生しても影響を受けにくい

異なる通信キャリアのプランを契約してデュアルSIMスマートフォンを運用すれば、通信障害の影響を受けにくくなります。

たとえば片方の通信キャリアのSIMで通信障害が発生しても、もう一方で別の通信キャリアのSIMを利用すれば、通信障害の影響を受けにくいです。

通信障害への対策としてデュアルSIMの活用を検討している方は、2回線目は1回線目と異なるキャリアの通信プランを契約しましょう。

通信費を節約しやすくなる

デュアルSIMを活用すれば、通信費を節約できます。

たとえば
・音声通話が安いプラン+データ通信料が安いプラン
・かけ放題対応プラン+データ通信料が安いプラン
など、組み合わせ次第でスマートフォンの通信費を大幅に節約することが可能です。

デュアルSIMを契約するデメリット

デュアルSIMを契約するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

1.手続きや設定が面倒
2.通信費が増加する可能性もある
3.端末によってはSDカードが利用できなくなる可能性がある

2回線を利用するため、契約や管理の手間がかかります。また端末によっては、デュアルSIMを活用することでSDカードを利用できなくなります。どういうことか、具体的に見てみましょう。

手続きや設定が面倒

デュアルSIMは2回線の管理をする必要があるため、契約手続きが面倒です。

特にeSIMを利用する場合は、機種変更を行う際にSIMの再発行の手続きが必要になることがあるため、管理が面倒になりやすいです。

頻繁に機種変更を行う人は、2回線目も物理SIMを利用した方が良いかもしれません。ただし後述しますが、2枚目に物理SIMを利用するとSDカードを利用できなくなる可能性があります。

機種変更の頻度やSDカードの利用有無、利用するスマートフォンを考慮して、自分の使い方にあったプランを契約することが大切です。

通信費が増加する可能性もある

デュアルSIMを利用すると、契約するプランによっては通信費が高くなるリスクがあります。

最近は音声通話プランでも非常に安いプランが登場しています。通信費を節約するのが目的であれば、必ずしもデュアルSIMを活用する必要はありません。

たとえばHISモバイルモバイルでは、「自由自在290プラン」を提供中です。音声通話やデータ通信も利用できて、月額料金は290円から。気になる方はこちらをご確認ください。

デュアルSIMを活用しても、月290円以下から利用できる組み合わせは多くはありません。

よって組み合わせるプランや利用目的にもよりますが、デュアルSIM運用でかえって通信費が増加する可能性もあります。デュアルSIMを利用するかどうかにかかわらず、通信プランのリサーチは念入りに実施することをおすすめします。

端末によってはSDカードが利用できなくなる可能性がある

スマートフォンによっては、デュアルSIMを利用するとSDカードを利用できなくなる可能性があります。

たとえば「物理SIM+物理SIM」対応スマートフォンの場合、2枚目の物理SIMを設置する場所がSDカードスロットになっていることがあります。つまり、2枚目の物理SIMを設置しているとSDカードを設置できません。

デュアルSIMを利用しつつSDカードも使用できるスマートフォンかどうか、購入前にチェックすることをおすすめします。スマートフォンによってはeSIMを活用することで、2枚目の物理SIMカードのスロットを空けておくことも可能です。

デュアルSIMのおすすめ組み合わせ方法

ここからは、デュアルSIMのおすすめ組み合わせ方法を3つご紹介します。

1.通信キャリア本ブランド×MVNO
2.異なる通信キャリア
3.通信プランが安い通信キャリア×データプランが安い通信キャリア

どういうことか、詳しく見てみましょう。

【組み合わせ1】通信キャリア本ブランド×MVNO

「MVNOを利用したいけれど、家族とのセット割が適用されるからキャリア本ブランドのプランを解約できない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで本ブランドの一番安いプランを契約しつつ、データ通信は格安SIMを利用するという方法があります。

たとえばドコモの「ギガライト」を契約しつつ、サブ回線として月198円から利用できるHISモバイルのデータ通信プランを利用する、という組み合わせが例として挙げられます。

データ通信は格安SIMを利用することで、本ブランドの契約も維持しつつ、かつ通信料金も今より安くなりやすいです。

なお、HISモバイルが提供している月198円から利用できるデータ通信専用プランについては、こちらから詳細をご確認ください。

【組み合わせ2】異なる通信キャリア

異なる通信キャリアを利用するのも、おすすめのデュアルSIMの組み合わせパターンです。

たとえばメイン回線で通信障害が発生した場合、異なるキャリアのサブ回線を利用すれば通信障害の影響を受けにくくなります。

「通信できない状態を可能な限り避けたい」という方は、デュアルSIMで異なる通信キャリアの回線を利用しましょう。

【組み合わせ3】通信プランが安い通信キャリア×データプランが安い通信キャリア

3つ目のデュアルSIMの組み合わせ方として、データ通信と音声通話がお得なプランを組み合わせる方法が挙げられます。

たとえば1つは音声通話料金が安い(もしくはかけ放題に対応している)プランを契約し、もう1つはデータ通信が安いプランを契約します。この組み合わせであれば、かけ放題を利用しつつデータ通信料も安くなりやすいです。

まとめ:デュアルSIMならMVNOとの契約がおすすめ

本記事ではデュアルSIMについて解説しました。ここで紹介した内容をまとめます。

・デュアルSIMとは1台のスマートフォンで2枚のSIMを利用できる機能のこと
・デュアルSIMを活用することで、通信障害の影響を回避しやすくなったり通信費がお得になったりする
・ただし契約や設定の手間がかかったり端末によってはデュアルSIMに対応していなかったりする

デュアルSIM導入をご検討中の方は、ぜひご自身の利用用途から最適なプランを考えてみてください。

なお、デュアルSIMを利用するなら通信料が安いMVNOの活用をおすすめします。たとえばHISモバイルでは、データ通信専用プランなら月198円から利用できます。詳細はこちらを確認ください。

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