家族割がある格安SIMと最安値級の格安SIMってどっちが安い?

2022.08.01

家族で家族割が適用できる格安SIMに乗り換えるならどこがいいでしょうか?確かに格安SIMで家族割が適用できるなら、さらに安く使えそうですよね。でもちょっと待ってください。「最安値級の格安SIM」という選択肢もあります。

この記事では、家族割が適用できる格安SIMと最安値級の格安SIMを比較し、注意点も含めて解説します。ぜひ格安SIM選びの参考にしてくださいね。

※掲載している情報は2022年2月25日時点の情報です。

格安SIMで家族割は適用できる?

大手キャリアでは家族割が当たり前のようにありますが、そもそも格安SIMでは家族割を適用できるのでしょうか?実は格安SIMでは家族割引を適用できない事業者の方が多いのですが、適用できる事業者もあります。例えばBIGLOBEモバイル・ワイモバイル・NifMoなどには家族割引があります。

家族割利用者の統計

家族割の利用者はどの程度いるのでしょうか?格安SIMだけの統計ではありませんが、通信サービス割引の利用状況を確認してみましょう。2021年6月に実施された消費者庁の調査によると、家族割を利用している人は48.3%で、割引として最も適用率が高いのがわかります。

通信サービス割引の利用状況

携帯電話の契約変更の理由を見ると料金的な理由がほとんどですが、家族割を理由に変更した方は18.1%で、重視されるポイントになっているのがわかります。

携帯電話の契約変更の理由

引用元:携帯電話の利用状況についての意識調査結果|消費者庁

家族割の家族の定義って?適用条件は?

どこまで家族とみなすかは格安SIM事業者によって異なるので、家族割引を適用できる条件を事前に確認しておきましょう。

例えばワイモバイルでは、血縁・婚姻による家族関係、あるいは同住所のいずれかが確認できれば家族割を適用できます。

それで、同居中のカップルでも適用可能です。なお親等の制限は特になく、手続きの際には家族関係照明書類、あるいは同一の住所であることを確認するための書類が必要になります。

BIGLOBEモバイルの場合は親戚や夫婦別姓、別住所でも生計が同じであれば家族会員として登録でき、⼀括請求されます。特に家族関係証明書類の提出は求められません。

家族割の特典内容

格安SIMの家族割の特典内容は、基本的に副回線の月額料金や家族間通話の割引で、割引の額にも大きな差があります。

BIGLOBEモバイルの特典内容 BIGLOBEモバイルの家族割は、2回線目以降の月額料金が200円割引となり、最大4回線適用できます。家族間の通信量を分け合えるシェアSIMとの併用はできません。

UQモバイルの特典内容 UQモバイルの家族割は、ぴったりプラン・おしゃべりプラン・スマホプランの契約で2回線目以降の月額基本料が9回線まで550円割引されます。

mineoの特典内容 mineo(※1)の家族割は、主回線含めて最大5回線まで3等親以内の家族が55円割引されるサービスです。

UQモバイルとmineoでは割引額に10倍の差がありますね。「それにしても大手キャリアと比べると割引額が少ない」と思われるかもしれませんね。

”家族割”といえば、大手キャリアで適用できる大幅な割引のイメージがあるかもしれませんが、格安SIMは元々の基本料金が安いので、比較的割引額は少なくなります。しかし総合的な料金を見ると、圧倒的に格安SIMが安いことがわかるので、このまま読み進めてくださいね。

※1 mineoでは同一のIDで複数回線の契約ができ、家族割と同額の複数回線割引が適用可能ですが、家族割と重複しての適用はできません。

家族割のある格安SIMを契約する際の6つの注意点

家族割は通常よりお得に利用できるサービスですが、家族割のある格安SIMを契約する際には下記の6つの点に注意してくださいね。


1.対象プランが限定されている
2.家族割を契約と同時に申し込めない場合がある
3.格安SIMによって家族割を適用できる回線数は違う
4.格安SIMの家族割には家族間の無料通話はない
5.データ追加料が割高な場合がある
6.一括請求になる場合がある

1.対象プランが限定されている

格安SIMの家族割は対象プランが限定されているので、注意が必要です。プランの選択と家族割を別々に考えて対象外のプランに申し込んでしまうと、家族割が適用されずに想定より高くなってしまう場合があります。

例えば、UQモバイルの家族割を検索すると確かにサービス自体があるのを確認できます。しかし現時点で、対象プランはすべて新規受付終了(※1)しているため、新たに新規契約で家族割を適用できないようになっています。

※1 UQモバイルのくりこしプランは家族割に加入はできますが、割引は適用できません。既に対象プランで契約している方は新たに家族割を適用可能です。

2.家族割を契約と同時に申し込めない場合がある

家族割は新規契約と同時に申し込めない場合があります。例えばBIGLOBEモバイルは主回線を先に申し込んでSIMカードが到着後に利用開始の手続きをしてから、2回線目以降を家族会員として申し込む必要があります。

それで、格安SIMの契約とは別に家族割の手続きが必要だったり、手順通りにしないと家族割が適用されなかったりするので、家族割の申し込み手順も確認しておきましょう。

BIGLOBE家族割~複数回線申し込み手順|BIGLOBEモバイル

3.格安SIMによって家族割を適用できる回線数は違う

大家族の世帯は家族割を重視すると思うので念のためにお伝えしますが、格安SIM事業者によって家族割を適用できる回線数は違います。

例えばワイモバイルは2回線目以降9回線まで割引されますが、BIGLOBEモバイルは、2回線目以降4回線まで適用されます。mineoの場合は主回線含めて最大5回線まで適用可能という点が他社と異なります。

「全員割引できると思っていたのに…」ということにならないように注意してくださいね。

4.格安SIMの家族割には家族間の無料通話はない

大手キャリアの家族割では家族間通話が無料になりますが、格安SIMの場合は家族間の通話料が割引になるケースはあっても、完全無料にはなりません。例えばIIJmioのファミリー通話割引では、同じmioID間の通話が20%割引になります。

可能ならLINEのデータ通話を活用するといいですが、「両親はLINEを使っていない」というケースもあるでしょう。

HISモバイルなら5分・10分かけ放題に加えて24時間かけ放題のプランがあるので、そちらを活用するといいかもしれません。かけ放題プランの選び方は下記の記事を参考にしてくださいね。

かけ放題プランの選び方|HISモバイル

ちなみに、通常通話料と品質にも差があります。HISモバイルの通話料金は11円/30秒(※1)で、一般的な料金の半額で利用できます。他の格安SIMの多くも専用アプリを利用すれば半額になりますが、VoLTEではないため通話品質が落ちる場合があります。

※1「ビタッ!プラン」を除く他のプランでの通常通話料。

参考情報:ファミリー通話割引|IIJmio

5.データ追加料が割高な場合がある

家族割が適用できる格安SIMはデータ追加料が割高な場合があるので注意が必要です。例えばBIGLOBEモバイルは、データ追加料金が100MB毎に330円かかります。

1GBデータ追加すると3,300円なので、ちょうど大手キャリアの3倍の料金です。これだけ高いと、まるで「データ追加禁止」といわれているかのように感じますね。

格安SIMのデータ追加量は1GBあたり550円(※1)のところが多いですが、HISモバイルは1GBあたり275円で、データ追加も最安値級です。相場から考えても半額なので安心して利用できます。

せっかく格安SIMで料金が安くなってもデータ追加で高くなっては意味がないのでこの点も考慮しておきましょう。

※1 OCNモバイルONE、NifMo、mineoなどのデータ追加料金は1GBあたり550円です。(OCNモバイルONEはアプリ以外から申し込むと0.5GBあたり550円、mineoは100MBあたり55円。)

参考情報:データ通信量の追加・プランの変更について | 格安SIMのNifMo(ニフモ)
容量追加オプション | OCN モバイル ONE
パケットチャージ|料金・サービス|格安スマホ・SIM|mineo(マイネオ)

6.一括請求になる場合がある

家族割に申し込むと、対象回線が一括請求になる場合があります。例えばBIGLOBEモバイルで家族割を適用する場合は一括請求になります。もちろん希望される方もいるとは思いますが、不本意に一括請求にならないよう注意が必要です。

家族割が適用できない格安SIMが多いのはなぜ?

家族割が適用できない格安SIMが多いのはなぜでしょうか?3つの理由が考えられます。まず一つ目に、家族割を適用させるためにはコストがかかります。特に姓が違ったり住所が違ったりすると書類を提出してもらって担当部署で審査する必要がありますよね。

そして、その手続きに不備があったりすると、消費者として再手続きをするのは面倒かもしれませんが、サービス提供側からすると、そこにもコストがかかっています。そのため、家族割を適用させる代わりに請求をまとめるのを条件にして、請求コストを抑えている格安SIMもあります。

そして2つ目に、割引をするということは本来得られるはずだった収益が減るということです。格安SIMは元々の基本料金自体が安く設定されているため、さらに割引くのは難しいのです。ではなぜ、さらに割引できる格安SIMと、割引できない格安SIMがあるのでしょうか? どのような経営戦略・料金設定で運営しているかにもよりますが、割引をしている格安SIMは通常料金が他の事業者より高めで、知名度が高くて利用者が多いため余力があります。

割引したとしても、通常料金で払っている利用者もいるので、ある程度の利益は確保できるのです。家族割によりさらに利用者を獲得できる可能性もあり、他社に乗り換えるのを防ぐ効力もある程度あります。

逆に、最初から低価格をウリにしてサービスを展開している格安SIMは、値下げの余地がない程の料金設定でサービスを展開しています。特にHISモバイルは格安SIMの中でも最安値級のため、家族割自体がありません。これが3つ目の理由です。

しかし、家族割の主な目的は割引です。ですから重要なのは家族割が適用できるかどうかではなく、結局安いかどうかです。それでは次の見出しで、家族割が適用できる格安SIMと、最安値級のHISモバイルを比較してみましょう。

家族割がある格安SIMと最安値級の格安SIMの比較

家族割があるかどうかで、格安SIMのお得度はどれだけ変わるのでしょうか?また、家族割がある格安SIMと最安値級の格安SIMを比較したらどちらが安いのでしょうか?3つの格安SIM事業者とHISモバイルを比較しましょう。

ワイモバイルの家族割とHISモバイルの料金を比較

ワイモバイルの家族割は契約プランによって2回線目以降9回線まで割引されます。では実際に、最安値級の格安SIMを提供しているHISモバイルの格安ステッププランと比較してみましょう。

共通するプランは3GBだけなので、3GBにデータ増量オプションを加えた5GBと、15GBにデータ増量オプションを加えた20GBで比較してみます。データ増量オプションは、+550円で事前に契約プランにプラスできるお得なオプションサービスです。

【最大1,188円割引】 対象プラン:シンプルS・M・Lのみ対象。

【最大550円割引】 対象プラン:データベーシックプランL・スマホベーシックプラン・Pocket WiFiプラン2(ベーシック)(※1) ※ 現在は550円割引の対象プランは新規受付終了済なので、既存契約のみの適用です。

ワイモバイルの家族割とHISモバイルの料金を比較(税込)

 3GB5GB20GB
ワイモバイルシンプルS
通常料金:2,178円-1,188円
=990円
シンプルS
通常料金:2,178円
+550円
データ増量オプション
3GB➡5GB
-1,188円=1,540円
シンプルM
通常料金:3,278円
+550円
データ増量オプション
15GB➡20GB
-1,188円=2,640円
HISモバイル格安ステッププラン
790円
格安ステッププラン
1,190円
格安弐拾プラン
2,178円

ワイモバイルは格安SIMの中でも割引率が高くていいですね。ただし、2回線目からが割引の対象という点を忘れないようにしないといけません。

例えば家族4人で3GBのプランを利用すると、5,148円です。これでも中々安いですが、HISモバイルなら月額3,160円で、月々1,988円も安いです。年間でいうと23,856円の差額になります。

また、低容量プランではデータ追加料金も大切で、ワイモバイルの場合は0.5GBにつき550円です。大手キャリアよりも少量で購入可能ですが、1GBあたり1,100円という点は大手キャリアと同じなので、格安SIMにしては割高ですね。

※ 2022年6月以降、ワイモバイルの繰り越しできるデータ量は翌月の加入プランの月額容量分(データ増量オプション含む)までになります。後からデータ追加された分は繰り越しされません。

参考情報:家族割引サービス|料金|Y!mobile – 格安SIM・スマホ

BIGLOBEモバイルの家族割とHISモバイルの料金を比較

BIGLOBEモバイルの家族割は2回線目以降の月額料金が200円割引となり、最大4回線適用できます。では、BIGLOBEモバイルとHISモバイルに共通する1GB・3GBのプランを比較してみましょう。

BIGLOBEモバイルの家族割とHISモバイルの料金を比較(税込)

 1GB3GB
BIGLOBEモバイル【家族割適用時】
858円(1年目:330円)
【通常料金】
1,078円(1年目:550円)
【家族割適用時】
1,100円(1年目:550円)
【通常料金】
1,320円(1年目:770円)
HISモバイル格安ステッププラン
590円
格安ステッププラン
790円

BIGLOBEモバイルはキャンペーン割引が適用される1年目が特に安いですね。家族4人で3GBを利用した場合、下記の通りになります。

1年目の月額料金計算(3GBプラン×家族4人分) 主回線の料金:770円 2回線目からの料金:550×3=1,650円 770+1,650=2,420円 とても安いですね。長期的に2年目からの料金も確認しておきましょう。

2年目以降の月額料金計算(3GBプラン×家族4人分) 主回線の料金:1,320円 2回線目からの料金:1,100×3=3,300円 1,320+3,300=4,620円 HISモバイルの場合は3GBを4人分だと合計3,160円なので、18カ月利用した時点で両社の差額はほとんどなくなります。(※1) 単純に月額料金だけ比較すると、1年目はBIGLOBEモバイルの方が740円安いですが、2年目以降はHISモバイルの方が毎月1,460円、年間で17,520円安くなります。

そして、忘れてはいけないのがBIGLOBEモバイルはデータ追加料金が特に高く、+100MB毎に330円かかるという点です。1年目にせっかく安く使えても、家族で合計300MBデータ追加しただけで990円かかり、HISモバイルより高くなってしまいます。

※1 HISモバイルで18カ月利用した場合:56,880円(3,160×18)
BIGLOBEモバイルで18カ月利用した場合:56,760円(2,420×12+4,620×6)

参考情報:BIGLOBE家族割|格安SIM

UQモバイルの家族割とHISモバイルの料金を比較

UQモバイルは現在家族割対象プランの新規受付が終了しているので、参考程度にお考え下さい。UQモバイルとHISモバイルに共通する3GBと10GBのプランで比較してみます。

UQモバイルの家族割とHISモバイルの料金を比較(税込)

 3GB10GB
UQモバイルくりこしプラン(※1)
通常料金:1,628円
-550円=1,078円
スマホプランR(※2)
通常料金:3,278円
-550円=2,728円
HISモバイル格安ステッププラン
790円
格安ステッププラン
1,790円

※1 2021年9月1日新規受付終了 ※2 2021年1月31日新規受付終了 ※くりこしプラン+5Gは家族割対象外です。

UQモバイルのデータ追加:100MB/220円、500MB/550円 3GBで家族割が適用された場合は、HISモバイルとの差はそれほど大きくありません。家族4人で3GBを契約した場合、合計月額料金は4,862円です。HISモバイルは3,160円なので、合計の月額料金の差額は1,702円で、年間では20,424円の差額になります。

この項目で家族割のある格安SIMと最安値級の格安SIMを比較してきましたが、安いのはどちらだったでしょうか?家族割よりも最安値級の格安SIMの方が安かったですよね。つまり、家族割がない=高いではなく、最安値級の格安SIMは家族割がなくても安いのです。

さらにいえば、お一人様でも安く、ご家族まとめて利用すればさらに安いということです。

ここで重要なカギを握るのが、消費者がどちらを選ぶかです。結局どんなサービスも利用者がいて成り立つものです。

料金の安いサービスへみんなが乗り換えれば、今後さらに充実したサービスの提供を期待できるようになります。そして、他の事業者は値下げせざるを得なくなり、健全な価格競争が生じるのです。

関連動画:MVNO業界最安値級の格安ステッププラン|HISモバイル 
参考情報:UQ家族割のグループ|格安スマホ/格安SIM|UQ mobile(モバイル)

結論:家族割がなくても最安値級の格安SIMがおすすめ

家族割がある格安SIMと最安値級の格安SIMを比較し、家族割がなくても最安値級の格安SIMが安いことを確認できました。

もちろんそれぞれの格安SIMはサービス面で異なる点がありますが、最安値級の格安SIMに家族全員で乗り換えれば、「家族全員最安値級」になります。

他に何もキャンペーンがなかったとしてもおすすめですが、現在HISモバイルでは、契約回線数に応じて最大8,250円キャッシュバックキャンペーン中です。

家族や友人などと一緒に音声通話プランを1回線以上同時に契約するのが条件で、同じ住所なら家族じゃなくても対象になります。2022年4月28日までなので早めにご家族と話し合ってくださいね。

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