iPhoneを探すの使い方~紛失した時のために備えておきたい重要設定

2024.04.03

あなたのiPhoneには、「iPhoneを探す」機能は設定済みでしょうか?
「iPhoneを探す」は、大切なiPhoneを紛失してしまった際や、見当たらなくなった時に在処を探すことができる非常に有能な機能です。
事前に設定しておけば、地図上にiPhoneの在処が表示されるだけでなく、音を鳴らしたり、メッセージを表示して拾得者に連絡を貰ったり、最悪の場合はデータを消去することも可能です。
いざという時のために必ず設定しておくことはもちろん、使い方を学んでおきたい機能です。

Phoneが見当たらない時は「探す」アプリを使う

iPhoneが見当たらない場合には「探す」アプリを使用して発見・回収を目指します。

ただし、複数のiOSデバイスを所持していて「探す」アプリを使用できることが条件となります。iOSの別端末を所持していない場合は、「パソコンから「探す」のサポート」を参照してください。

「探す」アプリで使える4つの機能について解説します。

・現在の所在地を地図上に表示
・サウンド再生
・通知
・紛失としてマーク
・デバイスを消去

「iPhoneが見当たらない」と言っても、状況は様々です。

「紛失」や「置き忘れ」など所在が分かれば回収できる可能性が高い場合、自宅や事務所など身近な場所にあることは分かっているが見つからない場合、盗難の可能性が高くセキュリティ面に不安がある場合などです。

「探す」では、状況に応じた機能の使い分けが可能です。

iPhoneの所在地を地図上に表示する

iPhoneの所在を地図上に示します。

この機能は、例えばiPhoneを置き忘れてしまった場合などに役立ちます。

地図上に所在地が表示されれば、立ち寄った知人宅や店舗・施設など、自分がどこへ行った時に紛失したのか置き忘れたのかがわかるので、連絡を取って引き取りに出向くことが可能です。

iPhoneから音を鳴らす

明らかに身近な場所にあるはずなのに見当たらない場合や、「探す」の所在地が現在自分がいる場所である場合には、iPhoneから音を鳴らすことで細かな所在を特定することができます。

ただし、「サウンド再生」を起動すると、iPhoneから甲高い音(つまりよく通る音)が約2分間鳴り続けます。

サウンドはiPhoneから簡単に止めることができますが、操作した側からは止めることができないため、2分間は甲高い音が鳴り続けることになります。

もし身近にあると思って音を鳴らして実際には別の場所に合った場合にはその周辺に迷惑になる可能性もあるので使用には注意が必要です。

Siriに居場所を聞く

ちなみに簡易的な方法として「Siri」に「ヘイSiri、どこ?」と話しかけると、Siriの「私はここにいます」という返事で場所を見つけることも可能です。

一言だけなので聞き取れない場合もありますし、別部屋にいる場合には聞こえないこともありますが、「サウンド再生」のように他の人に迷惑をかける心配はありません。

ただし、事前にSiriを音声で使える設定にしておかないと返事をしてくれません。

Apple Watchから音を鳴らす

こちらはApple Warch所有者限定ですが、Watchから連携しているiPhoneの音を鳴らすことが可能です。

音は同じですが、こちらは「探す」の機能ではないので、鳴るのは1回のみでiPhoneが動作していない時にのみ有効となります。

手元から離れたときに通知する

所定の場所以外で、iPhoneが所有者から離れると通知する機能です。

Apple Watchは、自宅などを除き常に身につけているデバイスです。外出先などでiPhoneを置き忘れたまま立ち去ろうとすると、Apple Watchに「○○が手元から離れました」といったメッセージが表示されます。

「探す」アプリの『通知』から設定します。

「手元から離れたときに通知」のトグルスイッチをONにします。

通知しない場所の設定も可能です。自宅登録されていれば、デフォルトで「自宅」が除外されています。削除したり、位置情報から新たに追加することも可能です。

紛失としてマーク

「紛失としてマーク」とは、iPhoneをロックして操作できないようにした上で、ディスプレイ上にメッセージや電話番号(任意)を表示して、紛失物であることを知らせたり、連絡してくれるよう依頼することができる機能です。

①紛失モードを設定開始

②連絡先電話番号入力

電話番号の入力は任意です。入力しなくても紛失モードに設定可能。

メッセージの入力(任意)。

「表示された電話番号へ連絡ください」
「最寄りの交番に届けてください」
「メールをください(メールアドレス表示)」

など、様々なメッセージとともに、拾得してくれたお礼を述べておくと良いでしょう。

メールアドレスは使い捨てのアドレスがおすすめです。

【ロック解除の方法】

無事にiPhoneが手元に戻ってきたら、Apple IDでのサインインや、2ファクター認証などを経て、iPhoneは通常モードに戻ります。

iPhoneのデータを消去する(初期化する)

紛失時の最終手段です。

地図上の表示が訪れた事のない場所の場合で、iPhoneにコールしても応答してもらえない場合には「盗難」が疑われます。

「このデバイスを消去」は、iPhoneはもう手元に戻ってこないことを想定して、端末内のデータをすべて削除・初期化することでiPhoneが悪用されることを防止します。

iPhoneには自分はもちろん、家族や友人・知人の個人情報がたくさん保存されているため、そのまま放置することは非常に危険です。手元に戻らないことが明確になったら、あきらめてデータの全消去を行います。

パソコンから「探す」のサポートを利用する


画像出典:support.apple.com

iPhoneを紛失した、見当たらないという場合で、複数のiOSデバイスを所持していない場合には、PCやAndroidデバイスで「探すのサポート」を利用することとなります。

「探すのサポート」のメニューは3つです。

・探すを設定する

「探すを設定する」では、iOSバージョン別の「探す」設定方法について解説しています。

・探すアプリを使う

「探す」アプリの使い方についての解説が掲載されています。

・iCloud.comで探すを使う

iCloud.comで探すを使う

画像出典:support.apple.com

iPhoneを紛失した場合で、「探す」アプリを使用できるiOS端末を所有していない場合に利用するのが「iCloud.comで探す」です。

Apple IDでログインすると、「探す」に登録済みの端末の一覧と、それぞれの所在地が地図上に表示されます。

この段階で、Apple IDやパスワードが分からないと「探す」機能を使用することができません。他端末でもiCloudにサインインできるよう、IDとパスが分かるようにしておく必要があります。

iCloudからは以下の3通りの対応が可能です。

・サウンド再生
・紛失としてマーク
・このデバイスを消去

「探す」アプリの『通知』機能はiCloudからは使えません。

それぞれの機能の内容はアプリと同等です(「探す」アプリの項を参照してください)。

友達や家族のiPhoneを探すのを手伝う

あなたのiPhoneで、iCloudにアクセスして友達や家族のiPhoneを探すのを手伝うことも可能です。

「探す」アプリの最下段「自分」を開き、画面下方の「友だちを助ける」からiCloudにアクセスすることができます。

友達や家族のApple ID/パスワードでサインインすることで、iCloudの「探す」サポートの機能を利用することができます。

【他人のiPhoneも探せる?】
理論上は、友人や家族でない赤の他人のiPhoneでもiCloudにサインインすることで「探す」を手助けすることは可能ですが、探す人が他人のアナタにApple ID/パスワードを開示することはあり得ないので、事実上は赤の他人を助けることはできないと言えそうです。
【位置情報が更新しない】
iPhoneは、iCloud経由で友達や家族のiPhoneを探す手伝いができますが、以下のようなケースでは、位置情報が更新されない場合があります。

・デバイスで「探す」がONになっていない
・デバイスの電源が切れている
・デバイスの設定で「位置情報を共有」がOFFになっている
・スマホに故障や不具合が生じている

「位置情報を共有」をOFFにすることで、自分の所在地を隠すことが可能になります。家族や友人などに居場所を知られたくない、バレたくない場合には「位置情報の共有」をOFFにしましょう。

「iPhoneを探す」を設定する

「探す」機能の設定はデバイスから行いますが、その際には必ず以下が必要となります。

・Apple ID
・パスワード
・iCloudにサインイン

「探す」機能はiCloudのサービスなので、必ずiCloudにサインインする必要があります。iCloudのサインインには、apple IDとパスワードが必要です。

【iPhoneの探す機能の設定手順】

iPhoneの「設定」アプリから、apple IDとパスワードでiCloudにサインインし、「探す」をタップします。

「探す」から「iPhoneを探す」へ進みます。

「iPhoneを探す」では3つの設定が可能です。

iPhoneを探す

この機能をONにすることで「探す」機能が有効になります。このデバイスと対応アクセサリ(例えばapple watch等)の所在地の確認(地図上の表示)や、端末ロックや初期化を行うことができるようになります。

探す”ネットワーク

この機能をONにすると、オフライン状態(通信未接続)や省電力モード(様々な機能が制限されるモード)でもiPhoneを見つけることが可能になります。

さらに、バッテリー切れや故意に電源が切られた場合でもiPhoneを探すことができるようになります(「電源OFFでもiPhoneを探す」機能の詳細は後述)。

最後の位置情報を送信

バッテリー残量が僅かになった場合に、所在位置情報をAppleに自動的に送信する機能で、「電源OFFでもiPhoneを探す」機能が有効でない機種であっても、電源が切れた場所までは特定することができます。

位置情報を設定する

「探す」機能を動作させるには『位置情報』の利用が不可欠です。

「設定」アプリから「プライバシーとセキュリティ」へ進みます。

「プライバシーとセキュリティ」から「位置情報サービス」へ進みます。

「位置情報サービス」で『位置情報サービス』のトグルスイッチを右へスライドしてONにします。

さらに、「探す」へ進みます。

「探す」 の『位置情報の利用を許可』で「このアプリの使用中」にチェックを入れます。

また、『正確な位置情報』のトグルスイッチを右にスライドしてONにします。

これで「探す」機能を使用する際に位置情報が提供され、正しい所在地を表示できるようになります。

「盗難デバイスの保護」を設定する

「盗難デバイスの保護」は、iOS17.3から新たに加わったセキュリティ機能で、自宅や勤務先などのよく知っている場所から離れているときは、パスコードを無効にし、Face IDまたはTouch IDの生体認証を必須とします。

これにより本人以外の人が、Apple IDアカウントの操作(デバイスのパスコードやApple IDのパスワードの変更)などの重要な操作ができないようにします。

「盗難デバイスの保護」がオンになっていると、機密性の高い操作ではFace IDまたはTouch IDでの認証に成功した場合でも、さらに1時間待ってから再度生体認証に成功する必要があります。

この1時間でデバイスやアカウントを保護しながら、「探す」アプリを使用して紛失モードをオンにしたり、iCloud.comの「デバイスを探す」にアクセスするための時間を稼ぐことができます。

数字の組み合わせであるパスコードより、顔や指紋などの生体認証の方があきらかに突破されにくいため、iPhoneが他人に勝手に重要操作を行われることを防ぐことができます。

もし、万が一生体認証が突破された場合でも2回目の認証までに1時間の猶予があるので、その間に「探す」機能による対応が有効になりやすいというわけです。

【盗難デバイスの保護の設定方法】

「設定」アプリから「Face IDとパスコード」に進みます(Touch ID対応機はTaouch IDへ進みます)。

「Face IDとパスコード」から「盗難デバイスの保護」をONにします。

iPhoneを「探す」が使えない時の対処法

iPhoneが見当たらない時に非常に有用な「探す」機能ですが、場合によっては「探すは使えません」などと表示され、設定できないケースがあります。

「探す」が使用できない原因として以下が考えられます。

(1)iPhoneの電源が入っていない
(2)iPhoneの「位置情報サービス」がONになっていない
(3)「探す」がONになっていない

(2)(3)については、手元にiPhoneがない状況では対応策はありません。

iPhoneが見当たらない、紛失した場合に備えて事前に設定しておくべき機能がONになっていないのでは手も足も出ません。

こうしたことがないように、必ず「探す」や「位置情報」をONにしておきましょう。

電源オフでもiPhoneを探せる場合がある

以前のiPhoneは電源がオフになると「探す」機能は使えなかったため、「最後の位置情報を送る」という機能で、電源が切れる直前の所在地だけは分かるようになっていました。

しかし、現在は2つの条件をクリアしているiPhoneについては、「超広帯域無線」によって、電源がOFFになっても所在地がわかるようになっています。

条件1:iOS15にアップデートしている

電源がOFFでも探せる機能は「iOS15」から実装されたため、iOS15にアップデートしていないと機能しません。

条件2:iPhone11以降である

「超広帯域無線」は、iPhone11以降のモデルが対応しているため、それ以前のモデルでは機能しません。

「iPhoneを探す」で、『”探す”ネットワーク』のトグルスイッチをONにします。

この機能をONにすることで、電源OFFの状態だけでなく、オフライン(通信未接続)や省電力モードの状態でも探すことができるようになります。

オフラインの状態でiPhoneを探すには、BluetoothをONにしておく必要があります。

「探すのネットワーク」では、オフライン(通信未接続)のiPhoneを見つけるために、周辺にあるiPhoneやiPad、MacなどがBluetoothを利用して紛失したiPhoneの位置情報を提供してくれます。

位置情報が見つかりませんと表示される場合

「位置情報が見つかりません」と表示されて「探す」が使えない場合もあります。

「位置情報が見当たりません」と表示される原因は以下のようなものがあります。

(1)「探す」がONになっていない
(2)位置情報サービスがONになっていない
(3)iPhoneがオフラインになっている
(4)iPhoneが低電力モードになっている

(1)(2)については、iPhone紛失前に必ずONにしておかなければ、いざという時に「探す」機能を使用することができません。

(3)(4)については、iOS15以降にアップデート済のiPhone 11以降であれば「超広帯域無線」によって所在が分かるようになりました。

「探す」をOFFにすべき時

iPhoneを修理やメンテナンスに出す場合や、再販・譲渡などで手放す場合などには必ず「探す」機能をOFFにしなければなりません。

万が一、探すをONにしたままで再販・譲渡してしまうと、新しい所有者はiPhoneを初期化できなくなってしまいます。修理やメンテナンスの場合も同様です。

iPhoneを探す まとめ

今回は、紛失や置き忘れ等でiPhoneが見当たらない場合の対処方法と、「探す」の設定方法を紹介しました。

・「探す」機能を使ってiPhoneの所在地を把握する
・iPhoneから音を鳴らして所在をあきらかにする
・iPhoneをロックし、画面にメッセージや連絡先を表示する
・iPhoneを初期化して個人情報の漏洩を防止する

iPhoneの「探す」はiPhoneが見当たらない時に発見・回収しやすくなる非常に有効な機能です。なくさない、忘れないのが一番ですが、万が一の時のために、iPhoneを購入・機種変更などした場合には、まっ先に設定すべき機能です。

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