ヨーロッパ旅行にはeSIMがおすすめ!eSIMの選び方も紹介
2024.08.30
コロナ禍が落ち着き、海外旅行に出かける人たちが再び増えてきています。
海外旅行のなかでも、ヨーロッパ旅行は人気です。イタリア、フランス、イギリス、スイス、スペインなど、魅力的な旅行先がたくさんあります。それぞれの国・地域には、歴史的建造物や独自の文化、美しい自然や芸術などの観光スポットが豊富にあります。
1カ国だけでなく、複数カ国を周遊しやすいのもヨーロッパ旅行の魅力です。
最近は北欧旅行も人気が出てきており、フィンランド、スウェーデン、デンマークなどを周遊したいと考える方もいるでしょう。
魅力あふれるヨーロッパ旅行ですが、快適に旅行するために、現代ではインターネット環境が必須だと言えるでしょう。
目的地までの道を調べる、店を探す、交通機関の時刻を調べる、翻訳するなど、国内以上にインターネットが必要とされる場面があります。
ヨーロッパでインターネットを使う方法は複数ありますが、本記事ではそのなかでもeSIMを取り上げます。
ヨーロッパ旅行で快適にインターネットを使いたい方は、ぜひ参考にしてください。
eSIMってなに?
ヨーロッパでインターネットを使う手段の1つとして、eSIMが挙げられます。”eSIM”は、”embedded SIM(埋め込まれたSIM)”の略称です。
SIMとは、インターネットや電話回線の契約情報が記録された小型ICチップです。これまでは「SIMカード」という小さなカードの形で提供されており、これをスマホなどにセットすることで通信・通話が可能になりました。
もちろん現在もSIMカードは利用されていますが、近年新たに利用され始めているのがeSIMです。
「埋め込まれたSIM」という名称のとおり、スマホ本体にあらかじめ内蔵されているSIMを意味します。SIMカードのように、スマホ本体に挿入する必要はありません。
eSIMの場合はオンラインで申し込み、必要情報をスマホ本体に設定すれば、すぐに利用開始できます。
ヨーロッパでeSIMを使うメリットとは?
ヨーロッパ旅行でeSIMを利用することには、複数のメリットがあります。そのなかでも代表的なものを5つ紹介していきます。
- 料金が安い
- 旅行中の荷物が増えない
- 紛失や盗難のリスクがない
- ヨーロッパに着いてすぐに使える
- デュアルSIMが使える
それでは1つずつ見ていくことにしましょう。
1. 料金が安い
eSIMは、国際ローミングやレンタルWi-Fiなど、ほかの方法と比べて料金が安いことが多いです。
ヨーロッパ旅行をする場合、渡航費用や宿泊費用、現地での食事代やお土産代など、多くの費用がかかります。そのため、インターネットの利用料金はなるべく安く抑えたい方が多いのではないでしょうか。
料金の安さを重視するのであれば、プリペイドSIM(SIMカード)やeSIMの利用がおすすめです。
ただし、もちろん全てのeSIMが安いとは限りませんので、申し込む前に十分に確認をしてください。
2. 旅行中の荷物が増えない
eSIMはスマホ本体に内蔵されていますので、旅行中の荷物が増えません。レンタルWi-Fiの場合は、レンタルしているWi-Fiルーターを持ち歩かなくてはならないので、荷物が増えてしまいます。
海外旅行中は少しでも荷物を減らし、身軽に動き回りたいと考える方が多いでしょう。しかし、レンタルWi-Fiの場合、Wi-Fiルーターは常に持ち歩かないとインターネットが使えなくなってしまいます。
荷物が増えると管理が大変になりますし、紛失や盗難のリスクもつきまといます。
eSIMはスマホ本体さえあればインターネットが利用できますので、荷物が増えません。
3. 紛失や盗難のリスクがない
レンタルWi-Fiなどの場合、Wi-Fiルーターなどに紛失や盗難のリスクがつきまといます。
日本は世界的にも盗難事件が少ない国ですが、逆に言えば、ヨーロッパ諸国は日本に比べて盗難事件が多いです。国内以上に気をつけないとならないでしょう。
レンタルWi-Fiの場合、Wi-Fiルーターはあくまでレンタル品です。利用が終了し、帰国したら、返却しなくてはなりません。
もし紛失や故障、盗難に遭い、元の状態で返却できない場合、弁償しなくてはならないケースもあります。
eSIMなら、Wi-Fiルーターなどの機材をレンタルせずに使えるため、このようなリスクはありません。
また、受け取りや返却の手間がかからない点もメリットと言えるでしょう。
4. ヨーロッパに着いてすぐに使える
eSIMはオンラインで申し込み、スマホ本体を操作して設定すれば、すぐに利用開始できます。これらの操作は、日本国内にいる間に終わらせることができます。
そのため、ヨーロッパの空港に着いてすぐに、インターネットが利用可能です。
SIMカードの場合、国内で使っていたSIMカードとヨーロッパで使うSIMカードを交換しなくてはなりません。
日本国内で交換した場合、交換してから日本を出発するまでの間は、インターネットが使えない状態になってしまいます。
かと言って、渡航先に着いてからSIMカードを交換するとなると、交換・設定が終わるまで利用開始できないことになるでしょう。
「ヨーロッパに着いたら、すぐにでもスマホをインターネットに繋いで使いたい」方には、eSIMがおすすめです。
5. デュアルSIMが使える
デュアルSIMとは、1台のスマホで複数のSIMを使う方法です。スマホによっては、SIMカードのスロットが2つあり、2つのSIMカードを使うことができます。
SIMカードのスロットが1つしかないスマホの場合には、同時に2つのSIMカードを使うことはできません。しかし、eSIMであれば可能です。
eSIMに対応したスマホの場合、SIMカードを挿入し、eSIMも設定すれば、2つの異なったSIMが使えます。また、スマホのモデルによって詳細は異なりますが、多くのスマホでは、複数のeSIMが設定可能です。
ヨーロッパでeSIMを使うデメリット
ここまで紹介してきたように、ヨーロッパでeSIMを使うことには複数のメリットがあります。しかし、もちろんデメリットもあります。ここでは、代表的な5つのデメリットについて紹介します。
- 利用できるスマホ機種・提供事業者が限られる
- 複数人での共同利用に向かない
- 複数のスマホで使い回しができない
- キャンセル可能なタイミングを逃しやすい
- 音声通話非対応のものがほとんど
それでは1つずつ確認していきましょう。
1. 利用できるスマホ機種・提供事業者が限られる
メリットの多いeSIMですが、残念ながらどんなスマホでも、どの事業者(キャリアや格安SIM)でも利用できるわけではありません。
eSIMは、もともとeSIMに対応しているスマホでしか利用できません。現在使っているスマホがeSIMに対応していない場合、残念ながらeSIMは利用できません。どうしてもeSIMを利用したいなら、スマホ自体をeSIM対応のものに変えなくてはなりません。
また、eSIMのプランを提供している事業者は限られます。大手通信キャリア(NTTドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)は全て、eSIMのプランを提供していますが、格安SIMのなかには、eSIM対応プランを提供していないところもあります。
ヨーロッパでeSIMを利用したいとしても、スマホの種類や事業者(格安SIM)によっては利用できない点がデメリットの2つ目です。
2. 複数人での共同利用に向かない
eSIMは1台のスマホでの利用が前提となっています。もし複数人で旅行し、複数人で共同利用したい場合には、eSIMは不向きです。
例えば5人で旅行するのであれば、5人の持つそれぞれのスマホ計5台に、それぞれeSIMを契約するというのが一般的です。
もちろん、1人(1台)のスマホのみeSIMを契約し、テザリングでほかの人たちもそのeSIMでインターネットを使うことも一応はできます。
しかし、複数人でテザリングを使うと通信容量があっという間に消費されてしまいますし、eSIM契約をしたスマホの充電もすぐに減ってしまいます。
インターネットを快適に利用するという観点からすると、あまりおすすめできません。
逆に、レンタルWi-Fiは複数人での利用向きです。1台のWi-Fiルーターに複数台のスマホを接続し、同時に利用できますので、複数人での旅行の場合にはレンタルWi-Fiの方をおすすめします。
3. 複数のスマホで使い回しができない
SIMカードの場合、複数のスマホで使い回すことが可能でした。
例えばSIMカードAをスマホⅠで利用し、そのあとSIMカードAをスマホⅠから抜き、スマホⅡに挿入すれば、今度はスマホⅡでSIMカードAを使った通信が可能でした。
ところがeSIMの場合、このような使い回しはできません。
スマホⅠでeSIM-Aを契約した場合、このeSIM-AはスマホⅠ専用です。スマホⅡではeSIM-Aを使うことはできません。もしスマホⅡでもeSIMを使いたいなら、新たにスマホⅡ専用のeSIM-Bを契約する必要があります。
4. キャンセル可能なタイミングを逃しやすい
既述のとおり、eSIMはオンラインで申し込み、設定することですぐに使い始めることが可能です。しかし、逆に言うと、申し込み後にキャンセルできない状況になりやすいリスクがあります。
SIMカードの場合、一度申し込んだとしても、SIMカードが出荷前であればキャンセルできるなど、事業者によってキャンセルできる場合が多いです。
eSIMの場合も、申し込み後にプロファイルデータをダウンロードする前であったり、プロファイルをスマホ本体に設定する前であったりすればキャンセルできる事業者もあります。
ただし、通常はこれらの操作は申し込み後すぐにおこなわれるため、すぐにキャンセル不可能な状況になることが多いです。
eSIMの場合、すぐに利用開始できる点は魅力ですが、逆に言うと、キャンセルできるタイミングを逃しやすいので要注意です。
5. 音声通話非対応のものがほとんど
SIMには大きく分けて、「音声通話付きSIM」と「データ通信専用SIM」の2種類があります。
前者はデータ通信(インターネット通信)のほか、電話回線を使った音声通話(通常の通話アプリを使った通話)も可能です。
しかし後者の場合、インターネットの利用はできても、電話回線を使った音声通話は利用できません。
SIMカードの場合、多くの事業者で「音声通話付きSIM」と「データ通信専用SIM」の双方が提供されているのですが、eSIMの場合には、後者のみが提供されている格安SIMが多いです。
もちろん、電話回線を使った通話にこだわらなければ、データ通信専用SIMでも通話自体は可能です。
- LINE
- Facebookメッセンジャー
- zoom
- Skypeなど
これらはいずれも、インターネットを利用して相手と通話ができるアプリです。これらを使った通話であれば、音声通話付きのSIMでなくても利用できます。
ただしインターネットを介した通話は、一般的に品質が電話回線を介した通話よりも低く、通話が不安定になりやすいなどの特徴があります。
もしどうしても音声通話を使いたいと考えるなら、音声通話付きのeSIMを探すか、音声通話付きのプリペイドSIM、国際ローミングなどの利用を検討してみましょう。
eSIM以外の選択肢との違い
eSIM以外にも、ヨーロッパでインターメットを利用する方法は複数あります。それらと比べて、eSIMにはどのような特徴があるのでしょうか。
「eSIM以外の選択肢についても知り、最も自分に合うものを選びたい」と多くの方が考えるでしょう。そこでここからは、eSIMとそれ以外の選択肢について比較していくことにします。
プリペイドSIM(SIMカード)との違い
最初に、プリペイドSIM(SIMカード)との違いについて、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
種類 | eSIM | プリペイドSIM |
メリット | SIMカードの挿し替えが不要申し込んでからすぐに利用可能ヨーロッパに着いてすぐに使い始められる紛失や破損のリスクがない | 基本的にどの機種でも使える基本的にどの大手通信キャリア・格安SIMでも提供している複数の端末で利用可能 |
デメリット | 対応機種が限られる提供している格安SIMが限られる複数端末で利用できない | SIMカードの挿し替えが必要申し込みから使い始めるまでに時間がかかる (SIMカードが届くのを待つ必要がある)ヨーロッパに着いてから設定しなくてはならない紛失や破損のリスクがある |
eSIMのメリットは、挿し替えが不要な点や、すぐに使い始められる点、紛失や破損のリスクがない点です。
逆にプリペイドSIMのメリットは、基本的にどのスマホ・どの通信事業者でも利用でき、複数のスマホで使い回すことができる点です。
国際ローミングとの違い
続いて国際ローミングと比較してみます。
種類 | eSIM | 国際ローミング |
メリット | 利用料金が割安 | 電話回線を使った通話も使えるものが多い |
デメリット | 電話回線を使った通話が利用できないサービス(データ専用)がほとんど | 利用料金が割高 |
国際ローミングと比べた場合のeSIMのメリットは、利用料金の安さです。逆に国際ローミングの場合、利用料金が割高になる可能性があるため、注意が必要です。
国際ローミング側のメリットは、ほとんどの場合、電話回線を使った音声通話が利用できる点です。
レンタルWi-Fiとの違い
続いて、レンタルWi-Fiと比較してみましょう。
種類 | eSIM | レンタルWi-Fi |
メリット | 利用料金が割安ヨーロッパでの荷物が増えない紛失・故障のリスクがない受け取り・返却の手間がない | 複数人で利用できる複数の端末で利用可能 |
デメリット | 複数人で利用できない複数の端末で利用できない | 利用料金が割高Wi-Fiルーターをヨーロッパで持ち歩かなくてはならないWi-Fiルーターの紛失・故障のリスクがある受け取り・返却の手間がある |
レンタルWi-Fiと比べた場合のeSIMのメリットは、利用料金の安さ、荷物が増えないこと、紛失や盗難のリスク(弁償が必要となるリスク)がない点、受け取りや返却の手間がかからない点などです。
逆にレンタルWi-Fiのメリットは、複数人・複数台での利用に適している点です。複数人でヨーロッパに旅行する場合には、レンタルWi-Fiを1台契約して割り勘にする方がお得になるケースが多いでしょう。
現地のフリーWi-Fiとの違い
最後に、現地で提供されているフリーWi-Fiと比較してみます。
種類 | eSIM | フリーWi-Fi |
メリット | セキュリティ面で比較的安心できるいつでもすぐに利用できる | 無料で利用可能 |
デメリット | 利用料金がかかる | セキュリティ面のリスクがある利用登録などが必要な場合がある必要なタイミングで見つからない可能性がある |
ヨーロッパでも日本と同じように、フリーWi-Fi(誰もが無料で利用できる公共のWi-Fi)が提供されています。ただし、国によって利用方法や普及の状況、時間制限の有無などに違いがあります。
フリーWi-Fiは無料で使えるため、とても魅力的に思えるかもしれません。
しかし、フリーWi-Fiには多くのデメリットがあるため、あまりおすすめできません。
特に、誰もがアクセスできるため、フリーWi-Fiを介して通信した内容は第三者に傍受されるリスクがあります。セキュリティ面でのリスクが高いことに注意しなくてはなりません。
また、フリーWi-Fiの種類によっては利用者登録が必要だったり、使いたい場所にフリーWi-Fiがなかったりするなど、不便な状況があるかもしれません。
ヨーロッパでeSIMを使ううえでの注意点
ヨーロッパでeSIMを使うことにはメリットがありますが、利用するに当たって注意すべき点もあります。それらについても、ここで確認しておきましょう。
一度設定したeSIMは削除しない
eSIMを契約し、スマホ本体で設定したあとは、よほど特殊な理由がない限り、そのeSIMのデータを削除するべきではありません。
スマホ本体にeSIMを設定したはずなのに、スムーズに利用できない場合があるかもしれません。このような場合、SIMカードであれば、一度抜き差しして再設定すれば利用できるようになるケースもあるでしょう。
同様に、「eSIMも、一度データを全て削除して再設定すれば、使えるようになるのではないか?」と考える方がいるかもしれませんが、これは危険です。
eSIMの場合、一度データを削除してしまうと、再度設定するためにはeSIMを再発行する必要が生じます。そしてこのeSIM再発行には、3,000円以上の手数料がかかる場合が多いです。
eSIM設定後に不調がある場合、まずはスマホ本体の再起動などほかの方法を試し、どうしてもうまくいかなければカスタマーサポートに問い合わせるなどの手段を講じましょう。
SIMフリーのスマホでないと利用できない
ヨーロッパでeSIMを使うには、そのスマホがSIMフリーでなくてはなりません。SIMフリーとは、SIMロックがかかっていない状態を指します。
SIMロックは、スマホ本体を購入したキャリアの回線以外、利用できない状態に設定することを意味します。
例えばNTTドコモから購入したスマホにSIMロックがかかっている場合、そのスマホはNTTドコモ以外の回線に繋いで利用することができません。
SIMロックがかかっているかどうかは、次の方法で確認できます。iPhoneの場合は、以下の手順です。
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 「SIMロック」の項目を確認
Androidの場合は、以下の手順で確認します。
- 「設定」アプリを開く
- 「端末情報」をタップ
- 「SIMカードの状態」をタップ
- 「ステータス」を確認(「許可」であればSIMフリー、「未許可」であればSIMロックがかかった状態)
もしSIMロックがかかっていた場合には、各キャリアに解除を依頼しなくてはなりません。SIMロック解除は、各キャリアの店舗、電話、公式サイトから依頼可能です。
※SIMロックの解除について、詳しくはこちらをご覧ください。
ヨーロッパで使うeSIMの選び方
ヨーロッパで利用可能なeSIMは複数あります。それらの中からベストなeSIMを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、ヨーロッパで使うeSIMの選び方を紹介します。
- 日本国内で購入できるものが無難
- 金額に注意して選ぶ
- 利用可能なデータ容量や利用期間に注意して選ぶ
- 長期滞在なら現地のeSIMもおすすめ
それでは1つずつ確認していきましょう。
日本国内で購入できるものが無難
eSIMは、日本国内だけでなく、渡航先の事業者が提供しているものを購入することもできますが、以下の理由から、あまりおすすめできません。
- 公式サイトが英語や現地語のみに対応しており、日本語に対応していない場合がある
- 言語の違いから、利用条件などを誤解して契約してしまう可能性がある
- サポートが必要となったとき、日本語によるサポートが受けられない可能性が高い
現地語、もしくは英語が広く話される地域であれば、それらの外国語に自信のある方は問題ないかもしれません。
しかし、外国語に慣れていなかったり、海外旅行自体に慣れていなかったりする場合には、日本語でサポートが受けられる国内事業者のeSIMがおすすめです。
金額に注意して選ぶ
一般的に、ヨーロッパ旅行にはお金がかかりますので、インターネット代をなるべく安く抑えたい方がほとんどでしょう。
eSIMは一般的に、国際ローミングやレンタルWi-Fiに比べて利用料金が安いことが多いです。しかし、必ずしも全てのeSIMがそうだとは限りません。
eSIMによってはデータ容量の割に高額なものもあるかもしれませんので、複数のeSIMを比較し、金額面で納得できるものを選びましょう。
利用可能なデータ容量や利用期間に注意して選ぶ
金額面だけでなく、利用可能なデータ容量や利用期間にも注意して選びましょう。
いくら安くても、現地で必要なデータ容量を満たしていなかったり、利用期間が現地滞在期間より短かったりすれば、快適に使うことはできないからです。
現地で必要なデータ容量はどう調べれば良いでしょうか。1つの方法は、現在契約中のキャリアや格安SIMの公式サイトを開き、マイページから実際に自分が使っているデータ容量を調べてみることです。
海外に行くと、国内以上にインターネットを使う機会が増える可能性があります。そのため、実際に国内で使っているデータ容量よりも少し多めのプランを選択するのがおすすめです。
長期滞在予定なら現地のeSIMもおすすめ
現地事業者のeSIMはおすすめしないと書きましたが、留学や仕事の関係などで、長期にわたって滞在する場合には、現地のeSIMの方がお得に利用できる可能性があります。
日本の事業者による海外用eSIMは、利用料金が1日ごとや数十日など、短期間をベースに設定されています。
それに対し、現地のeSIMであれば、日本国内のサービス同様、1年以上の長期契約が可能であり、そちらの方が割安になる可能性があるからです。
eSIMの使い方
eSIMをヨーロッパで使う場合には、どのような手順を踏むことになるのでしょうか。ここではeSIMの利用手順を紹介します。
eSIMの利用手順は、提供事業者によって細かいところは異なりますが、本記事ではHISモバイルの海外用eSIM(Trip SIM)の例を紹介します。
- 利用予定のスマホの確認(eSIM対応か、SIMフリーか)
- 公式サイトで購入手続き
- QRコード付きメールの受信
- QRコードを使ってeSIMをスマホ本体に設定
- 現地で利用開始
上記のように、非常にシンプルな手順を踏むだけで利用可能です。
※HISモバイルが提供するTrip SIMについて、詳しくはこちらをご覧ください。
HISモバイルのeSIMプラン
HISモバイルでも、海外向けのSIMを提供しており、eSIM、プラスチックSIM(SIMカード)の両方が利用できます。
HISのTrip SIMでeSIMを利用するメリットは、以下のとおりです。
・金額が安く、プランが豊富にある
・データ容量を使い切っても、現地で追加購入が可能
・完全事前払いであり、後からの追加請求がない
提供されるプランは、大まかに次の2種類に分けられます。
1日定量プラン
1日ごとにデータ利用料の上限が設定されたプラン。現地時間の毎日24時に、データ容量がリセットされる。
期間内定量プラン
利用期間を1日単位で設定し、その期間内で、決まったデータ容量が利用できるプラン。
(例:利用期間が5日、データ容量が5GBだとすると、5日間の間は5GBまで自由にデータが使える。1日ごとの利用制限はない)
ヨーロッパで利用できるeSIMのプランは複数ありますが、そのなかから一部を紹介します。
渡航先 | 1日定量プラン | 期間内定量プラン |
周遊プラン (ヨーロッパ33カ国) | 1GB/日:¥4813GB/日:¥961 など | 10GB/1日:¥3,07615GB/1日:¥5,37520GB/1日:¥5,577 など |
イタリア | 1GB/日:¥4812GB/日:¥673 など | 5GB/30日:¥5,81610GB/30日:¥9,806 など |
フランス | 1GB/日:¥4812GB/日:¥673 など | 5GB/30日:¥5,81610GB/30日:¥9,806 など |
イギリス | 1GB/日:¥4812GB/日:¥673 など | 5GB/30日:¥5,81610GB/30日:¥9,806 など |
上の表で紹介しているプランは、あくまで一部に過ぎません。これら以外にも、ヨーロッパ圏の多くの国について複数のプランがあり、また複数カ国の周遊プランも豊富に用意されています。
※HISが提供するTrip SIMについて、詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
本記事では、ヨーロッパ旅行でeSIMを使う場合のメリットやデメリット、ほかのインターネット利用法との違い、eSIMの選び方などを紹介してきました。
eSIMは、利用できるスマホや提供事業者が限られるものの、低価格で利便性が高いのでおすすめの選択肢と言えます。
本記事を参考に、ぜひeSIMが自分に合っているかどうかを見極め、最適なeSIMのプランを見つけてください。
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