格安スマホでもゲームは楽しめる？最低限必要なスペックと通信速度は？

ゲームを快適に楽しむために必要な格安スマホのスペック

iPhoneは種類が少ないため、ハイスペックのスマホとしてわかりやすいのですが、やはり価格は高めです。では、ゲームを快適に楽しめる格安スマホのスペックはどの程度でしょうか？ここでは、必要なスペックを下記の項目に分けて説明します。

●CPU
●メモリ（RAM）
●ストレージ
●リフレッシュレート
●バッテリー容量

CPU

ゲーム向けのスマホを選ぶ際に最も重要なのがCPUです。CPUの性能が高いほど処理速度が速く、ゲームを快適に楽しめます。アンドロイドのスマホでは、Qualcomm社の「Snapdragon」を多く採用しています。

「A9 Bionic」を搭載したiPhone 6s以降やSnapdragonの600シリーズは、パズドラなどの負荷の少ないパズルゲームや2DのRPGであれば十分な性能です。FGO（Fate/Grand Order）は比較的高いスペックが求められますが、公式サイトではiPhone 6s 以降を推奨しています。Snapdragonの700シリーズ以上であれば支障なくプレイできるでしょう。

3DゲームやFPSを快適に満喫したいのであれば、iPhone XS（A12 Bionic）以降のモデルや、Snapdragonの800シリーズ以上がおすすめです。

Qualcommの2023年1月時点の最新版は「Snapdragon 8 Gen 2」ですが、日本で流通するのは2023年の春夏モデル以降です。ただし、発売当初は最新機種の性能の向上にゲームアプリ側が追いつかずに支障が生じる場合があります。

様々な要素があるため単純な比較はできませんが、SnapdragonとBionic（iPhone）のおおよそのスペック対応表を作成しましたので参考にしてくださいね。

SnapdragonとBionicのおおよそのスペック対応表

現時点（2023年1月）でiPhone 7以前のモデルは最新のiOSに更新できなくなっているため、iPhone 8以降を推奨します。iPhone XS以降であればサポート期間もまだ余裕があり、大抵のスマホゲームは問題なく楽しめるでしょう。

参考情報：動作環境｜Fate/Grand Order 公式サイト

メモリ｜最低6GB以上

メモリ（RAM）は起動中のアプリなどのデータを一時的に保存する記憶領域のことです。普通にネットや電話を利用する程度であれば、メモリは4GB程度で十分です。

しかし、ゲームをプレイする場合にメモリが少ないと、フリーズしたり強制終了したりしてしまうので、少なくとも6GBは必要です。複数のアプリを同時に開く場合にも、このメモリが大切になってきます。

ストレージ｜最低128GB以上

ストレージはゲームや写真などのデータを保存する記憶装置のことです。容量が大きいほど、より多くのデータを保存できます。推奨するストレージは最低128GB以上、できれば256GB以上です。

アンドロイドのスマホには内部ストレージに加えてSDカードがある機種が多いため、必要に応じて容量を増やせます。しかしiPhoneはそれができないため、スマホを購入する際に次回の買い替えまでに消費するストレージを考慮しておきましょう。

クラウドサービスを利用すれば、ある程度はストレージを削減できますが、スマホは多機能化していてゲームやカメラなどの画質も向上しているため、より多くのストレージが必要になってきています。

特に高精細のゲームは1GB以上のファイルサイズが多く、アップデートの度に容量が増えていきます。中には10GBを超えるものもあるため、様々なゲームやアプリを使用する方は注意が必要です。内部ストレージの空き容量が少なくなると動作が遅くなるので、容量にはゆとりをもたせるようにしましょう。

リフレッシュレート｜最低90Hz以上

リフレッシュレートは画面が1秒間に更新される回数を示す数値です。例えば90Hzは、1秒間に90回画面が更新されているということで、この数字が多いほど映像が滑らかに見えます。ゲームメインで使用するのであれば最低90Hz以上、できれば120Hzあると望ましいです。

ただし、ゲームアプリが高リフレッシュレートに対応していないと意味がありません。また、一般的なスマホは60Hzですから、それが倍になるとバッテリーの消費が早くなります。バッテリーとのバランスを考えると90Hz、画面の滑らかさを重視してゲームを楽しみたい方は120Hzをおすすめします。
今後バッテリーの性能が上がり、高リフレッシュレートに対応するゲームアプリが増えれば、間違いなく高リフレッシュレートのスマホがおすすめです。

バッテリー容量｜4,000mAh以上

スマホは多機能で、様々なアプリが電池を消費します。特にスマホゲームはリフレッシュレートに加えてCPUに負荷がかかり、バッテリーの消費が早くなりますから、最低でも4,000mAh以上の機種をおすすめします。外出先で長時間ゲームを楽しみたい場合は、モバイルバッテリーを持っておけば安心です。

おすすめのミドルクラスの格安スマホ：OPPO Reno7 A

「OPPO Reno7 A」は、ここに挙げた最低限のスペック要件をすべて満たしていて、非常にコスパの高いおすすめ機種なので、ミドルクラスの格安スマホを探している方は検討してみてくださいね。

OPPO Reno7 Aのスペック

参考情報：OPPO Reno7 A スペック | オウガ・ジャパン

格安スマホでもスマホゲームは快適に楽しめる？

先に結論をいうと、工夫次第で格安スマホでもスマホゲームを快適に楽しむことは可能です。後述しますが、通信速度が重要ではないゲームを選ぶなら快適にプレイできるので、通信量が気になるユーザーにおすすめです。

「格安スマホでもスマホゲームは快適に楽しめるのか？」と疑問に思う方は、大前提として「速度は大手キャリアに比べると格安SIMの方が遅い」と考えている場合が多いでしょう。

しかし、大手キャリアで快適な通信速度でゲームをしていても、契約容量を超えてしまって速度制限を受けたり、データ追加料金が気になって我慢したりしているのであれば、「快適」とはいえません。

ですから、ゲームの快適性を考えるにあたって通信料金も重要です。この点については。格安SIMであれば大容量プランでも大手キャリアの半額程度で使えたり、データ追加料金が格安で使えたりします。

例えば、ソフトバンクモバイルの「スマホデビュープラン+」20GBベーシックの月額料金は3,916円ですが、HISモバイルは2,190円です。HISモバイルのデータ追加料金は、ソフトバンクモバイルに比べて約82％オフで利用できます。

※1 SoftBank 光・Airなどに加入が必要です。

なお、スマホデビュープラン+はソフトバンクのプランの中では割安ですが、対象者が限定されています。新規契約で5～22歳の方が使用者として契約する場合か、ガラケーからスマホに買い替える場合だけが対象です。この条件に当てはまらないと、ソフトバンクの場合は他の割高なプランを選択せざるを得ません。
「ミニフィットプラン+」の3GBだと5,478円で、その上はいきなり「メリハリ無制限」の7,238円まで上がります。

格安SIMに限らずいえますが、通信速度は時期・時間帯・場所など、アクセスが集中する通信環境によって大きく変わってきます。ですから通勤や帰宅の時間帯、都市圏の駅周辺など、人が密集して通信速度が落ちてしまう場所や時間帯を避けることで、ある程度対処できます。

とはいえ、「移動時間などの隙間時間にゲームを楽しみたい」という方が多いでしょう。その方法として、次の項目で説明する「通信速度が重要ではないゲーム」を読み進めて参考にしてくださいね。

関連記事：格安SIMの速度って本当に遅い？安定して使える通信速度って何Mbps？

参考情報：料金プラン｜ソフトバンク
チャージ：追加データ購入｜ソフトバンク

ゲームと通信速度の関係

スマホゲームを大きく2つに分けると、通信速度が重要なゲームと、それほど重要ではないゲームがあります。その特性を理解したうえで格安SIMを上手に利用すれば、格安スマホでもゲームは快適に楽しめます。

通信速度が重要なゲーム

複数人が参加できるオンラインゲームは通信速度が重要で、タイムラグやフリーズは致命的です。例えば次のようなゲームです。
●オンライン対戦型のテーブルゲーム
●MMORPG（多数のプレーヤーが参加できるオンラインRPG）
●FPS（シューティングゲーム）

複数人とリアルタイムで対戦するFPSは、タイムラグやフリーズが起きないよう70Mbps以上の安定した回線速度が求められます。FPSは「ファーストパーソン・シューティングゲーム」の略で、シューティングゲームの一種です。フォートナイトなどが有名ですね。FPSは高い性能が求められるため、ゲーミングスマホを選んだ方がよいでしょう。

通信速度が重要ではないゲーム

プレイ中の通信速度が重要ではないゲームはたくさんあります。例えば下記のようなゲームは通信量もそれほどかからないので、格安SIMでプレイするには最適のゲームです。

プレイ中の通信速度が重要ではないゲームの例
●モンスト（RPG）
●パズドラ（パズルゲーム）
●トゥーンブラスト（パズルゲーム）
●エバーテイル（RPG）
●モンスターコレクト（RPG）

ゲームアプリで大容量の通信が必要になるのは、主にアプリのダウンロードやインストール、アップデートのタイミングです。Wi-Fi環境でダウンロードしておくと、スマホの通信容量を節約できます。

モンストの通信量

筆者が2015年からプレイしているモンストを例に、おおよその通信量を説明します。モンストはインストール時に1GB程度、アップデートの際にも数十MB～数百MBの通信量を消費します。Wi-Fiがある方はWi-Fi接続をおすすめしますが、格安SIMしか契約がない場合は、通信が混雑する場所や時間帯を避けて通信しましょう。

【通信速度とダウンロード時間】
通信速度によってダウンロード時間はどのように変化するでしょうか？HISモバイルの時間帯別の平均速度測定結果(直近3カ月：2023年1月21日時点）は下記の通りです。

引用元：HISモバイルの通信速度レポート｜みんなのネット回線速度

仮に下り速度が平均30Mbpsで1GBのアプリをダウンロードした場合にかかる時間は、単純計算で4分33秒です。30Mbpsであれば、ネット検索やLINEなど基本的な通信は快適ですが、大容量の通信が必要な場合はWi-Fi接続をおすすめします。

100MB程度のアップデートの場合は26秒程度ですので、通信容量に余裕があればスマホの回線を使用しても問題ないでしょう。

モンストをソロで1プレイした場合の通信量

モンストをソロで1プレイした場合の通信量はどれくらいでしょうか？AppBankが検証した通信量は下記の通りです。

「621.7KBが今回の1プレイで使用した通信量です。

※この結果は今回に限ったもので、アカウント、端末、キャリアの違い、クリアタイム、ステージ数の違い等々によって変動します。」
引用元：モンストの1プレイあたりの通信量 |

念のため筆者が1回あたりのソロプレイの通信量を実際に計測してみたところ、70KB～400KB程度でした。ステージの数や所要時間などにも左右されると思いますが、プレイ自体はそれほど通信量を必要としませんので、データ通信量を気にする方にはおすすめです。

通信量を節約したい場合は、演出をカットしたり、画質を下げたりして通信量を削減できます。モンストのメニュー内の「その他」➡オプションを開くと、「演出表示」「Android画面設定」から設定変更可能です。（画質設定はAndroidのみ）

下記のように、AppBankが通信量別のプレイ可能回数も算出していますので、参考にしてくださいね。

【通信量別のプレイ可能回数の目安】

モンスターストライク
●Google Play
●App Store

参考情報：モンスト Ver.9.0アップデート情報｜画質設定｜

まとめ：スマホゲームをお得に楽しむなら格安SIM

今回は、格安スマホでゲームを楽しむために必要なスペックや、通信速度がそれほど速くなくても楽しめる、通信量が少ないスマホゲームを解説してきました。通信が混雑する場所や時間を避けたり、プレイ中の通信速度が重要ではないゲームを選んだりすれば格安スマホでも十分に楽しめるので、ぜひ工夫して利用してみてくださいね。

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※本記事は2023年1月20日時点の情報を基に執筆しています。