アメリカではeSIMを使うべき?メリット・デメリットや選び方も紹介
2024.09.30
コロナ禍が収束して以降、海外旅行に出かける日本人が増えています。
なかでもアメリカは日本人に人気の海外旅行先であり、実際に旅行した方々の満足度が高い国としても知られています。
・州や都市ごとに異なった雰囲気を楽しめる
・多民族・多文化が共生していて多様性がある
・美しい自然の景観が楽しめる
・観光名所が多い
・エンターテイメントが豊富
など、多くの魅力があります。
アメリカに旅行するなら、ほとんどの方は現地でインターネットを快適に使いたいと考えるでしょう。
・地図アプリを利用する
・翻訳アプリを利用する
・インターネットでレストランなどを調べる・予約する
・タクシーを呼ぶなど
このように、アメリカ旅行では日本国内以上に、インターネットが必要な場面が生じがちです。アメリカ旅行には、快適なインターネット環境が不可欠だと言えるでしょう。
アメリカ旅行でインターネットを快適に使うための選択肢の1つが、eSIMです。本記事では、アメリカでeSIMを使うメリットやデメリット、eSIMの選び方、使う際の注意点などを紹介します。
アメリカ旅行にご興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されているサービス内容などの情報は、執筆時(2024年9月末時点)のものです。
eSIMとは何か?
そもそもeSIMとは何でしょうか。eSIMは、”Embedded SIM(埋め込まれたSIM)”という英語の略称です。
SIMは、通話やインターネットといった通信サービスの契約者情報を記録したICチップであり、通信サービスをする際に必要とされます。
これまで「SIMカード」という小さなカードで提供されており、このカードをスマホに挿入することで、スマホを使った通話やインターネット通信が可能になります。
しかし本記事で紹介するeSIMは、「埋め込まれた」という言葉通り、あらかじめスマホと一体になったSIMです。
SIMカードのように、スマホにカードを挿入したり、入れ替えたりすることは必要ありません。
ただeSIMに申し込み、スマホを操作して設定するだけで通信サービスが利用できるようになります。
アメリカでeSIMを使う7つのメリット
アメリカでeSIMを使うことには複数のメリットがあります。それらのなかでも、代表的なメリットを7つ紹介していきます。
- 利用料金が安い
- 交換が不要
- 荷物が増えない
- 紛失・盗難のリスクがない
- すぐに使える
- 充電が不要
- 返却が不要
それでは1つずつ見ていくことにしましょう。
1. 利用料金が安い
eSIMは、アメリカでインターネットを使うためのほかの方法と比べ、利用料金が安いことが多いです。
提供事業者(大手通信キャリアや格安SIM)やプランによって具体的な利用料金は異なりますが、eSIMの利用料金は、国際ローミングやレンタルWi-Fiよりも低額な場合がほとんどでしょう。
海外旅行には何かとお金がかかりますし、想定外の出費も付きものです。なるべくコストを抑えるためにも、eSIMは魅力的な選択肢の1つです。
2. 交換が不要
eSIMはスマホと一体なので、SIMカードを挿入したり、交換したりする必要がありません。一方、SIMカードをアメリカで使いたい場合、日本国内で普段使っているSIMカードと、アメリカで使うSIMカードを交換しなくてはならないため、手間がかかります。
SIMカードは精密機械であるため、交換の際、指紋が付いたり静電気が発生したりしないよう気を付ける必要があります。指紋によってデータが正常に読み込めなくなったり、静電気でデータが消えてしまったりすれば、利用できなくなる可能性があるからです。
またSIMカードはサイズが小さいので、紛失しやすい点にも注意しなくてはなりません。
3. 荷物が増えない
eSIMの場合、スマホ本体さえあれば、SIMカードやWi-Fiルーターがなくてもインターネットが利用可能です。
つまり、アメリカでインターネットを使いたいからといって、荷物が増えることはありません。一方、レンタルWi-Fiの場合はWi-Fiルーターを持ち歩く必要があるため、荷物が増えます。
昨今のWi-Fiルーターは軽量なものが多いですが、それでも「なるべく少ない荷物で身軽に旅行をしたい」と考える方は多いのではないでしょうか。
最小限の荷物でアメリカ滞在を楽しみたいなら、eSIMは魅力的な選択肢です。
4. 紛失・盗難のリスクがない
eSIMはスマホと一体なので、eSIMそれ自体には紛失・盗難のリスクがありません(もちろんスマホ本体には紛失・盗難のリスクはありますが、それはどの選択肢の場合でも同じです)。
逆に、レンタルWi-Fiの場合、Wi-Fiルーターの紛失や盗難には気をつけなくてはなりません。Wi-Fiルーターはレンタル品のため、返却義務があります。
もし紛失や盗難、破損によって返却ができなくなった場合、弁償を求められる可能性もあります。
eSIMにはこのようなリスクがないため、より安心して利用できるでしょう。
5. すぐに使える
eSIMの利用開始方法は、基本的にインターネットで申し込み、スマホ本体を操作して設定を完了するだけです。これだけで利用開始できます。
日本国内で申し込み、設定を済ませてしまえば、アメリカに着いてすぐに利用可能です。
SIMカードの場合は、申し込んでからSIMカードが届くまでに数日間の時間がかかりますし、SIMカードが届いた後、SIMカードの交換、プロファイルの設定という手順を踏まなくてはなりません。
場合によってはアメリカに着いてからこの作業をしなくてはならないため、煩わしく感じる方もいるでしょう。
6. 充電が不要
eSIMはスマホ本体と一体のため、スマホさえ充電できていれば、いつでも利用できます。
逆にレンタルWi-Fiの場合、スマホ本体とは別に、Wi-Fiルーターも充電しなくてはなりません。
アメリカ滞在中は、Wi-Fiルーターを充電できる場所やタイミングが限られる可能性が高いです。
充電が不十分な状態にも関わらず、複数人でWi-Fiルーターを使っていれば、思いがけないような早いタイミングで充電が切れてしまい、インターネットが使えずに不便な思いをするかもしれません。
また、例えばホテルなどで充電するとしても、一度バッグなどから出し、またしまわなくてはならないでしょう。
何度もバッグから出し入れすると、置き忘れる可能性もありますし、管理が面倒になります。
7. 返却が不要
返却が不要な点も、eSIMのメリットです。
レンタルWi-Fiの場合、帰国後にWi-Fiルーターを返却する必要があり、返却期限が設定されています。しかし、帰国時は荷物が増えていたり入国手続きもあったりし、疲れている上に忙しく、うっかり返却を忘れてしまうということもありえます。
たとえ覚えていたとしても、煩わしく感じる方もいるのではないでしょうか。
もし、なんらかの理由で期限内にWi-Fiルーターを返却しなかった場合には、延長料金が請求される可能性があります。
eSIMの場合はこのような必要はありませんので、気楽に利用できます。
アメリカでeSIMを使う6つのデメリット
eSIMをアメリカで使うことには複数のメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。
- eSIM対応機種が限られる
- eSIMを提供する事業者(格安SIM)が限られる
- データ通信専用のものが多い
- 1台のスマホでしか使えない
- 複数人での共有には向かない
- キャンセル可能なタイミングが限られる
これらが代表的な6つのデメリットです。これらについて、1つずつ確認してみましょう。
1. eSIM対応機種が限られる
eSIMは、どのようなスマホでも利用できるわけではありません。eSIMを利用したい場合、持っているスマホがeSIMに対応機種である必要があります。
逆にいうと、もし持っているスマホがeSIMに対応していない場合、基本的に、
- eSIM対応の別のスマホ機種に買い替える
- eSIMの利用を諦めてほかの選択肢を選ぶ
といういずれかしか道がありません。
現在使っているスマホか、eSIMか、どちらかを諦めなくてはならないということです。
もちろん、現在はeSIMに対応しているスマホが多いので、まずはご自分のスマホがeSIMに対応しているかどうか、気軽に調べてみましょう。
2. eSIMを提供する事業者(格安SIM)が限られる
スマホがeSIMに対応している場合、現在利用中の通信事業者(NTTドコモやau・ソフトバンク・楽天モバイルのような大手通信キャリア、あるいはそれ以外の格安SIM)でeSIMのサービスを利用しようと考える方が多いのではないでしょうか。
大手通信キャリアの場合にはeSIMが提供されているのですが、格安SIMの場合、事業者によってはeSIMを提供していないところもあります。
この場合、特定の格安SIMにこだわりがあり、その格安SIMがeSIMを提供していないのであれば、eSIMの利用は諦めるしかありません。あるいは、逆にeSIMをどうしても使いたい場合には、eSIMを提供しているほかの格安SIMまたは大手通信キャリアを検討する必要が生じます。
※HISモバイルでは、”Trip SIM”という、eSIMも選択可能な海外用SIMのサービスを提供しています。詳しくはこちらをご覧ください。
3. データ通信専用のものが多い
SIMには、大まかに以下の2つの種類があります。
- 音声通話付きSIM(音声通話+SMS+インターネットの利用)
- データ通信専用SIM(インターネットの利用のみ)
音声通話付きSIMは、インターネットの利用のほか、音声通話(電話回線を使った通話)やSMSも利用可能です。ただし、データ通信専用SIMの場合はインターネット通信のみが可能で、音声通話やSMSの利用ができません。
大手通信キャリアの場合は音声通話付きのeSIMが選べますが、格安SIMの場合、データ通信専用のeSIMしか提供していない事業者が多いです。
もちろん、データ通信専用のeSIMであっても、通話それ自体が全くできないというわけではありません。現在は電話回線の代わりにインターネット回線を使った通話も可能です。
- LINE
- Facebookメッセンジャー
- zoom
- Skypeなど
これらの方法で満足できるのであれば、無理に音声通話を使う必要はないでしょう。
ただし、インターネット回線を使った通話には、電話回線を使った音声通話に比べてデメリットもあります。
- 通話品質が低いことが多い
- 通話が切れてしまうリスクが高い
もしアメリカ滞在中も通話機能・通話品質を重視しているなら、音声通話対応のeSIMあるいはプリペイドSIM(SIMカード)を利用するか、国際ローミングの利用を検討しましょう。
4. 1台のスマホでしか使えない
eSIMは、1台のスマホでしか利用できません。
SIMカードの場合、カードを入れ替えることで、複数のスマホでインターネットが利用可能です。
例えばスマホAでSIMカードαを使っている場合、スマホAからSIMカードαを抜き出し、スマホBにセットすれば、スマホBでインターネットの利用ができます。
ところがeSIMの場合、一度eSIMαをスマホAに設定した場合、eSIMαはスマホAでしか利用できません。もしスマホBでもインターネットが利用したいなら、スマホB用に、新たにeSIMβを契約・設定する必要があります。
もし、複数のスマホを自分1人で使い分けているような場合には、テザリングを利用してほかのスマホをインターネットに繋ぐというのも1つの方法です。
ただし後述しますが、複数人が持つ複数台のスマホで、テザリングを使うのはおすすめできません。
5. 複数人での共有には向かない
eSIMは、テザリングを使った複数人での利用には向いていません。複数人で旅行する場合、誰か1人のスマホでeSIMが利用できれば、テザリングによってそのスマホをルーター代わりにし、ほかの人もインターネットを使うことができます。
ただし、この使い方には以下のデメリットがあるため、おすすめできません。
- ルーター代わりに使うスマホのバッテリーの消耗が激しくなる(旅行中は充電できるタイミングや場所も限られがち)
- 通信速度が遅くなることが多い
- データ消費量が増えるため、無制限プランでない場合にはすぐにデータ容量を使い果たしてしまう
このようなデメリットのあるテザリングを使うよりは、レンタルWi-Fiを複数人で割り勘して使う方がおすすめです。
複数人で旅行する方は、eSIM以外に、レンタルWi-Fiの利用も検討してみてください。
6. キャンセル可能なタイミングが限られる
eSIMの場合、申し込んでからすぐに利用開始できるのがメリットですが、逆にいうと、キャンセル可能なタイミングは短くなりがちです。
事業者にもよりますが、eSIMの申し込みをし、設定に必要なプロファイルデータをダウンロードもしくは設定したタイミングで、キャンセル不可能になることが多いです(電波状況が悪いなどの理由があれば、8日以内にキャンセルできる場合もあります)。
逆にSIMカードの場合は、SIMカードが出荷される前であればキャンセルできる場合がほとんどです。
eSIMは申し込んですぐに利用開始できる点は魅力的ですが、すぐにキャンセル不可能になりやすいので、申し込みは慎重におこなわなくてはなりません。
eSIMとそのほかの選択肢との違い
eSIM以外にも、アメリカでインターネットを利用する方法は複数あります。
- プリペイドSIM(SIMカード)
- レンタルWi-Fi
- 国際ローミング
- 現地のフリーWi-Fi
eSIMのメリットやデメリットとして見たことを、これらほかの選択肢と比較しながら、改めて整理してみます。
プリペイドSIM(SIMカード)との違い
eSIMとプリペイドSIM(SIMカード)を比べた場合、それぞれのメリット・デメリットは以下のようにまとめられます。
種類 | eSIM | プリペイドSIM |
メリット | ・SIMカードの挿し替えが不要 ・申し込んでからすぐに利用可能 ・アメリカに着いてすぐに使い始められる ・紛失や破損のリスクがない | ・基本的にどの機種でも使える ・基本的にどの大手通信キャリア・格安SIMでも提供している ・複数の端末で使い回しが可能 |
デメリット | ・対応機種が限られる ・提供している格安SIMが限られる ・複数端末で使い回しができない | ・SIMカードの挿し替えが必要 ・申し込みから使い始めるまでに時間がかかる (SIMカードが届くのを待つ必要がある) ・アメリカに着いてから設定しなくてはならない ・紛失や破損のリスクがある |
eSIMとプリペイドSIMを比べた場合、単純に、eSIMの方が使い勝手が良いと言えるでしょう。
しかし問題は、すべてのスマホ機種・すべての格安SIMが対応しているわけではないという点です。またプリペイドSIMのように、複数台で使い回すことはできません。
※HISモバイルでは、eSIMとプリペイドSIM(SIMカード/プラスチックSIM)の両方を提供しています。詳しくはこちらをご覧ください。
レンタルWi-Fiとの違い
次に、レンタルWi-Fiと比べた場合のメリット・デメリットを比較してみましょう。
種類 | eSIM | レンタルWi-Fi |
メリット | ・利用料金が割安 ・アメリカでの荷物が増えない ・紛失・故障のリスクがない ・受け取り・返却の手間がない ・スマホ本体だけ充電すれば良い | ・複数人で利用できる ・複数の端末で利用可能 |
デメリット | ・複数人で利用できない ・複数の端末で利用できない | ・利用料金が割高 ・Wi-Fiルーターをアメリカで持ち歩かなくてはならない ・Wi-Fiルーターの紛失・故障のリスクがある ・受け取り・返却の手間がある ・スマホ本体以外に、Wi-Fiルーターの充電も必要 |
レンタルWi-Fiと比較した場合でも、基本的にはeSIMの方が使い勝手が良いと言えそうです。
ただし、eSIMは基本的に複数台のスマホ・複数人での利用には適していません(テザリングは可能ですが、デメリットが複数あります)。
もし複数人で旅行し、複数人で使いたいのであれば、レンタルWi-Fiを利用することをおすすめします。利用料金はeSIMよりも高額になる可能性がありますが、割り勘にすれば良いでしょう。
※HISモバイルでは、eSIMのサービスのほか、レンタルWi-Fiのサービスも提供しています。詳しくは、eSIM・プリペイドSIM(SIMカード/プラスチックSIM)についてはこちらを、レンタルWi-Fiのサービスについてはこちらをご覧ください。
国際ローミングとの違い
続いて、国際ローミングと比較してみましょう。
種類 | eSIM | 国際ローミング |
メリット | 利用料金が割安 | 電話回線を使った通話も使えるものが多い |
デメリット | 電話回線を使った通話が利用できないサービス(データ通信専用)がほとんど | 利用料金が割高 |
国際ローミングと比較した場合のeSIMのメリットは、利用料金の安さです。国際ローミングの場合にはスマホの設定によって予想外の金額が請求される可能性もあるため、注意が必要です。
逆に、国際ローミングのメリットは、多くの場合、音声通話が利用できることです。音声通話・通話品質を重視するのであれば、国際ローミングを検討するのも良いでしょう。ただし、音声通話を使いたい場合には、国際ローミング以外に、音声通話付きのプリペイドSIMやeSIMを探すという選択肢もあります。
現地のフリーWi-Fiとの違い
最後に、現地で開放されているフリーWi-Fiを使う場合と比較してみましょう。
種類 | eSIM | フリーWi-Fi |
メリット | ・セキュリティ面で比較的安心できる ・いつでもすぐに利用できる | ・無料で利用可能 |
デメリット | ・利用料金がかかる | ・セキュリティ面のリスクがある ・利用登録などが必要な場合がある ・必要なタイミングで見つからない可能性がある |
eSIMとフリーWi-Fiを比較した場合、フリーWi-Fiのメリットは基本的に無料で使えるという1点のみです。
ほかには特別なメリットがなく、逆にデメリットが複数あるため、基本的に現地のフリーWi-Fiのみに頼ることはお勧めできません。
特に大きなデメリットが、セキュリティ面のリスクです。フリーWi-Fiは不特定多数の人が利用可能なインターネット環境ですが、逆にいうと、第三者から情報を傍受されやすい環境とも言えます。
また、アメリカはフリーWi-Fiが非常に普及しているとはいえ、インターネットを使いたい場所にフリーWi-Fiが100%あるとは断言できません。
もしフリーWi-Fiだけをあてにしていた場合、フリーWi-Fiが提供されていない場所ではインターネットが一切利用できず、不便な状況になってしまいます。このため、フリーWi-Fiだけに頼るのはリスクが大きいと言えます。
アメリカで使うeSIMを選ぶためのポイント
アメリカでeSIMを使おうと考えたとき、どのeSIMを選べば良いのでしょうか。eSIMは複数あり、選択に迷うかもしれませんが、以下の観点で選ぶのがおすすめです。
- 利用料金は妥当か
- データ容量は十分か
- 日本国内の事業者がおすすめ
- 長期滞在するなら現地の事業者もおすすめ
それでは1つずつ見ていくことにしましょう。
利用料金は妥当か
既述のとおり、一般的にeSIMは低額で利用できることが多いです。ただし、それぞれのサービスごとに具体的な利用料金は異なっており、必ずしも全てが低額であるとは限りません。
サービスによっては、レンタルWi-Fiや国際ローミングよりも高額な場合があるかもしれませんし、低額であったとしても、データ容量が極端に少ないなど、使い勝手に問題があるかもしれません。
なるべく安価に快適なインターネット環境を手に入れるためには、ほかの選択肢、複数のeSIMで料金を比較してみることをおすすめします。
※HISモバイルが提供するeSIMについて、詳しくはこちらをご覧ください
データ容量は十分か
アメリカ滞在に十分なデータ容量のeSIMを選ぶことも重要です。しかし、「アメリカでどのくらいのデータ容量が必要なのか想像がつかない」という方もいるでしょう。
その場合はまず、自分が国内で毎月使っているデータ量を基準に想定してみましょう。月々の利用データ量は、各キャリア・格安SIMの公式ページから、マイページにログインして確認できるでしょう。
もちろん、アメリカでは国内とは違い、思いがけずインターネットを多く使うことが想定されます。国内でのデータ利用量よりも多めのデータ容量のものを選択するのがおすすめです。
日本国内の事業者がおすすめ
アメリカで利用できるeSIMは、日本国内の事業者でも契約できますが、現地の事業者と契約して利用することも可能です。ただし、一般的におすすめできるのは国内の事業者です。
理由は、現地の事業者の場合、申し込みやサポートなどが、すべて英語になる可能性が高いからです。十分な英語力があり、これまでに海外での経験を積んでいるのであれば、大きな問題はないでしょう。
しかし、英語に自信がなかったり、海外での経験があまりなかったりする場合には、国内事業者のeSIMの方が無難です。
母国語である日本語の方が、サービス内容を誤解するリスクは少ないですし、トラブルの際のサポートも受けやすいからです。
長期滞在するなら現地の事業者もおすすめ
アメリカに長期滞在する場合には、現地の事業者を利用するのもおすすめです。なぜなら、長期で利用する場合、アメリカでの短期利用を前提とした国内のeSIMよりも、安価で利用できる可能性があるからです。
ただし、やはり日本語での対応が難しい可能性はありますので、ご自分の英語力や経験も踏まえて検討するのが良いでしょう。
アメリカでeSIMを使う際の注意点
アメリカでeSIMを利用する場合、以下の2点には注意しましょう。
- スマホはSIMフリーでなくてはならない
- 設定したeSIMは削除してはならない
それでは1つずつ確認しましょう。
スマホはSIMフリーでなくてはならない
アメリカでeSIMを使う場合、スマホはSIMフリーである必要があります。SIMフリーとは、SIMロックがかかっていない状態です。
SIMロックは、スマホ購入元のキャリアが提供する回線以外、利用できないように制限することを意味します。
例えばNTTドコモで購入したスマホにSIMロックがかかっている場合、そのスマホはNTTドコモ回線以外の回線では利用できません。
もし自分のスマホにSIMロックがかかっている場合、購入元キャリアの店舗や電話、公式サイトからSIMロック解除を申し込み、解除しなくてはなりません。
SIMロックがかかっているどうか確認する方法は、以下のとおりです。
【iPhoneの場合】
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 「SIMロック」の項目を確認
【Androidの場合】
- 「設定」アプリを開く
- 「端末情報」をタップ
- 「SIMカードの状態」をタップ
- 「ステータス」を確認(「許可」であればSIMフリー、「未許可」であればSIMロックがかかった状態)
※SIMロックの解除について、詳しくはこちらをご覧ください。
設定したeSIMは削除してはならない
一度設定したeSIMは、安易に削除しないようにしましょう。
SIMカードの場合、挿入したのにインターネットが正常に使えない場合、カードを一度取り出して入れ直すことで、使えるようになることがあります。
しかし、同じように考え、設定済みのeSIMのプロファイルデータを削除し、設定しなおせば使えるようになると考えるのは危険です。
eSIMの場合、スマホに設定できるのは1回のみであり、プロファイルデータを削除した後再度使いたい場合には、eSIMの再発行をする必要があります。eSIMの再発行にはほとんどの場合、費用がかかります。
eSIMを設定後にインターネットが正常に使えなかったとしても、まずはスマホを再起動してみる、設定を見直してみる、機内モードのオン/オフを切り替えてみるなど、リスクの少ない方法を試してみるべきです。
それでもうまくいかなければサポートに問い合わせるなどしましょう。
まとめ
本記事では、アメリカでeSIMを使うメリットやデメリット、eSIMの選び方、使う際の注意点などを紹介しました。
eSIMは、アメリカで快適にインターネットを使うための魅力的な選択肢の1つです。しかし、eSIMだけが選択肢というわけではなく、例えば複数人でインターネットを利用したいならレンタルWi-Fiなどのほうが適している可能性もあります。
もしeSIMを使ってみたいとお考えであれば、本記事で紹介したeSIMの選び方や、注意点をぜひ参考にしてください。
関連の記事