nanoSIMとは?3種類のSIMカードと確認方法を詳しく解説

2022.08.05

nanoSIMとはなんだろうと悩んでいませんか。今回は、SIMカードの3つの種類について詳しく解説します。SIMカードの種類の確認方法や確認するときの注意点、変更方法などについてもわかりやすくまとめているので、SIMカードの種類で困っている方はぜひご一読ください。

nanoSIM(ナノシム)とは?

さっそくnanoSIMについて解説していきます。

1.nanoSIMはSIMカード3種類(サイズ)のうちの1つ

nanoSIMは、SIMカードの3種類(サイズ)のうちの1つで、最も小さいSIMカードです。
現在、日本で普及しているSIMカードには主に以下の3つの種類(サイズ)があります。

●標準SIM(25mm×15mm)
●microSIM(15mm×12mm)
●nanoSIM(12.3mm×8.8mm)

標準SIMは国際規格上は「miniSIM」といい、日本では2008年頃から普及しました。
日本で最初に普及したSIMカードとして知られ、3G世代のスマホに使われたため現在はほとんど使われていません。

microSIMは2010年に発売されたiPhone4とiPadで初めて導入され、シェアが拡大しました。
現在でもmicroSIMカード対応のスマホがあり、一定の需要があるSIMカードです。
nanoSIMは2012年に発売されたiPhone5に初めて導入されて普及しました。
カードのプラスチック部分が少なく、ほぼICチップのみのサイズとなっています。

2.nanoSIMは現在最も主流なSIMカード

これまではmicroSIMが長く使われていましたが、現在はnanoSIMが最も主流なSIMカードです。

iPhoneの対応SIMを見ると、ほかのSIMと比較して圧倒的に利用されていることがわかります。

▼iPhoneの対応SIM

SIMカード iPhone
nanoSIM iPhone 13
iPhone 13 mini
iPhone 13 Pro
iPhone 13 Pro Max
iPhone 12
iPhone 12 mini
iPhone 12 Pro
iPhone 12 Pro Max
iPhone SE (第 2 世代)
iPhone 11
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro Max
iPhone XR
iPhone XS
iPhone XS Max
iPhone X
iPhone 8
iPhone 8 Plus
iPhone 7
iPhone 7 Plus
iPhone 6s
iPhone 6s Plus
iPhone 6
iPhone 6 Plus
iPhone SE
iPhone 5s
iPhone 5c
iPhone 5
microSIM iPhone 4
iPhone 4s
標準SIM iPhone
iPhone 3G
iPhone 3GS


Androidも現在は大部分がnanoSIMを採用しています。
主流なSIMカードであることを覚えておきましょう。

3.最近は端末一体型の次世代規格「eSIM」が登場

最近は、SIMカード自体が端末と一体化した次世代規格「eSIM」が登場しました。
eSIMはスマホに内蔵されたSIMで、SIMカードの入れ替え自体が不要です。

端末の出荷時点では情報が書き込まれておらず、あとから契約者情報などを登録して使えます。

eSIMを使えば、インターネットで購入したSIMカードが届くのを待つことや、小さいSIMカードを抜き差しする必要がありません。
QRコードを読み込むだけで設定を完了できるので、海外でも気軽に通信を利用可能です。

日本ではeSIMに対応しているキャリアや端末はまだ少数派ですが、着実に増えています。

▼eSIMに対応しているスマホ

iPhone   iPhone 13
iPhone 13 mini
iPhone 13 Pro
iPhone 13 Pro Max
iPhone 12
iPhone 12 mini
iPhone 12 Pro
iPhone 12 Pro Max
iPhone SE (第 2 世代)
iPhone 11
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro Max
iPhone XR
iPhone XS
iPhone XS Max
Android AQUOS AQUOS zero6
AQUOS sense6
AQUOS sense4 lite
Xperia Xperia 10 III Lite
Galaxy
(海外版)
Galaxy Z Flip/Flip3 5G
Galaxy Z Fold/Fold2/Fold3 5G
Galaxy S21/S21+/S21 Ultra 5G
Galaxy S20/S20+/S20 Ultra
Galaxy Note20/Note20 Ultra
OPPO OPPO Find X3 Pro
OPPO Reno5 A
OPPO A73
HUAWEI HUAWEI P40
HUAWEI P40 Pro
HUAWEI Mate 40 Pro


今後の普及が期待できるSIMといえるでしょう。

SIMカードの種類(サイズ)を確認する方法3選

SIMカードは、挿入部分とSIMの種類(サイズ)が合っていなければ使えません。
そのため、それぞれの種類(サイズ)を確認する必要があります。

SIMカードの種類(サイズ)を確認する方法3選をご紹介します。

1.説明書を見る
2.通信会社の公式サイトを見る
3.端末から取り出して確認する

1.説明書を見る

SIMあるいはSIMが挿入されている端末の説明書を見ることで、種類(サイズ)を確認できます。

SIMや端末を購入した際に、説明書に記載された情報を見てみましょう。
仕様が一覧になっているページで「SIMスロットカード」「対応SIM」などと記載された部分を見ればわかります。

説明書が手元にない場合は、通信会社の公式サイトからダウンロード可能です。

2.通信会社の公式サイトを見る

SIMや端末を購入した通信会社の公式サイトには、提供しているSIMの種類(サイズ)や端末の対応SIMサイズが明記されています。

自分がSIMや端末を購入した通信会社のサイトにアクセスし、確認してみましょう。
通常は、「標準SIM(miniSIM)」「microSIM」「nanoSIM」といった形式で記載されています。

3.端末から取り出して確認する

実際に端末から取り出して確認する方法もあります。
端末のSIMスロット(挿入口)に入っているSIMを取り出して、測定すればわかります。
SIMを取り出して確認する方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。

SIMカードを端末から取り出して確認する方法3つ

SIMカードを端末から取り出して確認する方法3つをご紹介します。端末の構造によっていずれかの方法を使います。

1.端末の側面にある穴にSIMピンを挿して取り出す
2.取り出し口から爪でひっかけて取り出す
3.端末の背面(裏)を開けて取り出す

1.端末の側面にある穴にSIMピンを挿して取り出す

端末の側面にある穴にSIMピンを挿して取り出します。
SIMピンはスマホ端末の購入時に同梱されているものを使用しましょう。
SIMカードを新しく購入した際に付属品としてついている場合もあります。

端末の側面にある穴にSIMピンを差し込むとSIMトレイが飛び出すので引き抜き、SIMトレイに乗せてあるSIMカードを確認します。

2.取り出し口から爪でひっかけて取り出す

端末の取り出し口から爪でひっかけて取り出します。
SIMスロットにSIMカードが挿入されているので、取り出して確認しましょう。
SIMピンなどが不要で簡単に取り出せます。

3.端末の背面(裏)を開けて取り出す

端末の背面パネルを開けてSIMカードを取り出します。
SIMスロットの位置によっては、バッテリーを外さなければ取り出せない場合もあるので注意しましょう。

SIMカードの種類を確認するときの注意点4つ

SIMカードの種類を確認するときの注意点4つをご紹介します。

1.端末の電源を切る
2.SIMスロットを慎重に扱う
3.SIMピンがない場合はゼムクリップで代用する
4.SIMカードを紛失しないようにする

1.端末の電源を切る

SIMカードの種類を確認するときは、事前に端末の電源を切るようにしましょう。
電源が入ったままSIMカードを抜き差しすると、不具合が起きる可能性があります。
多くの国内メーカーのスマホ端末は、スロットを開けると同時に自動で電源が落ちるよう、安全設計が施されています。

しかし、スマホ端末は精密機械なので、慎重に取り扱うに越したことはありません。
故障やトラブルを避けるためにも、電源を切るようにしてください。

2.SIMスロットを慎重に扱う

SIMスロットはSIMを挿入するための重要な部分なので、慎重に扱いましょう。
差し込む方向が曲がっていたり、強すぎる力で差し込むと、内部が損傷する可能性があります。

SIMスロットには金属製とプラスチック製がありますが、特にプラスチック製は壊れやすいため注意しなければなりません。

もし破損した場合は、そのまま使い続けることは避け、修理に出してください。
問題なく使えるように見えても、内部で問題が発生しているかもしれません。
SIMスロットはとても繊細な部分なので、丁寧に取り扱いましょう。

3.SIMピンがない場合はゼムクリップで代用する

手元にSIMピンがない場合は、ゼムクリップ(ペーパークリップ)でも代用可能です。

Apple社が公式サイトのヘルプページでも紹介している代用品なので、問題なく使用できます。

一方で、シャープペンシルの先端や安全ピンなどは使用が推奨されていません。
故障の原因になりかねないため、SIMピンの代用品として使用するのは避けたほうがいいでしょう。

4.SIMカードを紛失しないようにする

SIMカードはとても小さいので、確認時に紛失しないよう注意しなければなりません。

なかでもnanoSIMは指の先に乗るほどのサイズで、見失いやすいです。
SIMカードの種類を確認できたら、すみやかにSIMスロットに戻しましょう。

万が一紛失した場合は、通信会社に連絡してSIMカードの利用停止と再発行を依頼してください。
紛失を防ぐためにも、SIMカードを取り出す作業は落ち着いた環境で行いましょう。

3種類のサイズに対応したマルチSIMが便利

SIMカードには、どのサイズにも対応した「マルチSIM」もあります。
マルチSIMはICチップが固定された台座に標準SIM、microSIM、nanoSIMのサイズで切り込みが入っており、好きなサイズで台座から切り取ることで利用できるもの。

端末の対応SIMに合わせて使用できるので便利です。
ただし、一度切り取ると大きいサイズに変更できないため、サイズを間違えないように注意しましょう。

SIMの種類変更が必要になるのは機種変更のタイミング

SIMの種類変更が必要になるのは、機種変更のタイミングです。
元々使用していたスマホと新しいスマホで、対応SIMが異なる場合にSIMの種類変更をします。
たとえば、「これまで使っていたスマホはmicroSIM対応だったが、新しいスマホはnanoSIM対応」というケースは多いでしょう。

過去に広く採用されていたmicroSIMから現在主流のnanoSIMに変更することはよく見られます。

ただ、3大キャリアの契約を維持したまま機種だけ変更する場合は、キャリアや家電量販店がSIMの種類変更をしてくれるので、自分で変更することはありません。

3大キャリアからMVNO(格安SIMを提供する事業者)に乗り換える場合も、端末に合わせてSIMカードの種類を選ぶので変更作業は不要です。

基本的にはMVNOを利用していて機種のみ変更するときにSIMの種類変更が必要になるでしょう。

SIMの種類を変更する方法3つ

SIMの種類を変更する方法3つをご紹介します。
1.Webサイトから申し込む
2.電話で申し込む
3.店舗で申し込む

1.Webサイトから申し込む

SIMの種類の変更で一番おすすめなのは、Webサイトから申し込む方法です。
通信会社の多くは、WebサイトからのSIM変更の申し込みを受け付けています。
いつでもどこでも申し込みできるので、家でゆっくりしながらSIM変更が可能です。

また、通信会社によっては店舗で申し込むと手数料が高くなることがあるため、Webサイトからの申し込みの方が料金をおさえられます。

2.電話で申し込む

通信会社によっては電話でSIM変更の申し込みを受け付けているケースもあります。
Webサイトで申し込みするのが難しい場合でも、電話1本で申し込めるので便利です。
オペレーターにつながれば、わからないことを質問しながらSIM変更を進められます。

ただし、電話の受付日時が定められているため、電話をかけるタイミングには気をつけなければなりません。

3.店舗で申し込む

店舗がある通信会社の場合は、SIM変更の申し込みを店舗ですることも可能です。
自分でSIMの種類が確認できない場合でも、店舗スタッフが対応してくれます。
店舗に足を運ぶ時間と手間がかかりますが、細かい疑問点も丁寧に解消してくれるので安心です。

MVNOはそもそも店舗を持たない会社が多いため、まずは店舗があるか確認してみましょう。

SIMカードの種類を変更するときの注意点3つ

SIMカードの種類を変更するときの注意点3つをご紹介します。

1.SIM変換アダプタは不具合の原因になりやすい
2.SIMを小さく切るなど加工してはいけない
3.SIMの種類変更では「SIMカード発行手数料」などで2,000円〜3,000円程度かかる

1.SIM変換アダプタは不具合の原因になりやすい

SIM交換アダプタは、SIMカードに取り付けて大きなサイズに変換できるアクセサリです。
SIM交換アダプタを使用することで、nanoSIMでもmicroSIMや標準SIMのスロットに挿入できます。

しかし、使い方を誤ると不具合の原因になりやすく、取り扱いには注意が必要です。
使用する場合は、SIMカードの向きや力加減を慎重に調節しながら進めましょう。

2.SIMを小さく切るなど加工してはいけない

「SIMカッター」や「SIMパンチ」など、SIMを小さく切る加工ができる商品がありますが、使用は避けましょう。
SIMカードは基本的に契約した通信会社から貸与されているもので、加工は禁止されています。

通信会社によっては、契約の解約時にSIMカードの返却を義務付けているところもあるため、トラブルにつながります。
大きなSIMをmicroSIM、nanoSIMのスロットに挿入するためのアイテムですが、加工後に正しく読み込めるという保証はありません。
もし加工する場合は、自己責任となります。
小さなサイズに変更したい場合は、本来の手続きでSIMを変更しましょう。

3.SIMの種類変更では「SIMカード発行手数料」などで2,000円〜3,000円程度かかる

SIMの種類変更では「SIMカード発行手数料」などで2,000円〜3,000円程度かかります。

ただ、近年は無料で変更ができるMVNOも登場してきました。
各MVNOのSIMカード発行手数料を見ていきましょう。

各MVNOのSIMカード発行手数料一覧

各MVNOのSIMカード発行手数料を一覧にまとめました。

HISモバイル 国内SIM:3,300円(税込)
OCNモバイルONE 音声対応SIM:3,733円(税込)
SMS対応SIM:2,413円(税込)
データ通信専用SIM:2,413円(税込)
IIJmio タイプD:2,633円(税込)
タイプA:2,647円(税込)
BIGLOBEmobile 3,733円(税込)
ECJOY!モバイル 3,300円(税込)
ワイモバイル 3,300円(税込)
UQモバイル 3,300円(税込)
nuroモバイル 3,300円(税込)
イオンモバイル 3,300円(税込)
mineo(マイネオ) 2,640円(税込)
楽天モバイル 無料
LINEMO 無料

注:2022年2月時点

まとめ:nanoSIMは現在主流なSIMカードだが、端末に合わせてSIMの種類をしっかり確認しよう!

今回は、nanoSIMについて解説しました。
nanoSIMは現在主流のSIMカードです。

しかし、端末によってはmicroSIM対応の場合もあります。
端末の対応SIMを確認し、適切なSIMを選びましょう。

SIMの種類を変更するときは、通信会社に変更を申し込みます。
機種にぴったりのSIMを入手し、スマホを快適に利用してください。

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