シンガポールでeSIMを使う7つのメリットとは?選び方や注意点も紹介

2024.11.06

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が収束し、海外旅行に行く日本人が再び増えてきています。

そんな日本人に人気の旅行先の1つが、シンガポールです。シンガポールはたくさんの魅力がある旅行先です。

● 多様な文化が見られる
● 清潔で治安が良い
● 国土が小さいので移動がラク
● 自然と都市が調和した街並みが美しい
● 世界各地の多様な料理が楽しめる(もちろんシンガポールの独自料理も!)
● ショッピング施設やエンターテイメント施設が充実しているなど

シンガポールに魅力を感じ、旅行を計画している方は多いでしょう。その際に、忘れないでいただきたいのは、インターネット環境のことです。

シンガポール滞在中は、日本国内にいる以上に、インターネットが必要になる可能性が高いです。

  • 周囲の観光地についてインターネットで調べる
  • マップアプリで目的地までの経路を確かめる
  • アプリでタクシーを呼ぶ
  • 現地の人や、ほかの国からの観光客と、翻訳アプリを使って会話するなど

これらは基本的に、オンライン(インターネットに接続した状態)でないと利用できません。

シンガポールで快適にインターネットを使うには複数の方法がありますが、本記事ではeSIMについて紹介します。

シンガポールを快適に旅するなら、インターネット環境は必須です。これからシンガポールへの渡航を予定している方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事の内容は、執筆時(2024年10月末)のものです。

eSIMって何?

eSIMは、”Embedded SIM(埋め込まれたSIM)”の略称です。SIMは、通信サービス(通話やインターネット)契約者の情報を記録したICチップのことで、これがないと、スマホで通信サービスを利用できません。

これまで、SIMは基本的に「SIMカード」という形で利用されてきました。SIMカードはSIMのICチップが付いたプラスチックカードであり、このカードをスマホに挿入することで、そのスマホでの通信が可能になるのです。

しかしeSIMの場合、「埋め込まれた」という名称のとおり、スマホ本体と最初から一体になっています。そのため、いちいちカードを挿入する必要はありません。

インターネットで利用申し込みをすれば、あとはスマホ本体を操作して設定するだけで利用可能になります。

スマホ本体と一体で、本体の操作のみで利用可能になる点が、eSIMの大きな特徴です。

シンガポールでeSIMを使う7つのメリット

シンガポールでeSIMを使うことには大きなメリットがあります。ここでは代表的な7つのメリットを紹介します。

  1. 利用料金が安い
  2. 交換が不要
  3. すぐに利用開始できる
  4. 荷物が増えない
  5. 本体だけ充電すれば使える
  6. 盗難や紛失のリスクがない
  7. 返却が不要

それでは1つずつ確認してきましょう。

1. 利用料金が安い

eSIMのメリットの1つ目は、利用料金が安いことです。もちろん、eSIMの利用料金は提供事業者によって異なりますので、全てが安いとは限りません。

しかし、国際ローミングやレンタルWi-Fiに比べ、eSIMの方が安い場合が多いです。

逆に国際ローミングの場合、スマホの設定によっては、予想外の高額な請求が来る可能性もあり、注意が必要です。

利用料金の安さを重視するなら、eSIMを1つの選択肢として考えてみてください。

2. 交換が不要

eSIMはもともとスマホ本体に埋め込まれているSIMです。そのため既述のとおり、本体を操作して設定するだけで利用開始できます。

逆にSIMカードの場合、シンガポール用のSIMカードと国内用のSIMカードを交換する手間がかかります。

このような手間がかからず、すぐに利用開始できる点も、eSIMのメリットです。

3. すぐに利用開始できる

eSIMの利用手順は、一般的に次のとおりです。

  1. インターネットで公式サイトから申し込み
  2. QRコード付きのメールを受信
  3. QRコードにアクセスし、スマホ本体で設定
  4. 利用開始

これら一連の流れは、日本国内で全て済ませておくことが可能です。そうすれば、シンガポールに着いてすぐにインターネットが利用できます。

逆にSIMカードの場合、シンガポール用のSIMカードが配達されるのを待つ必要がありますし、シンガポールでスマホを利用する際には、SIMカードを交換してなくてはなりません(国内で先に交換する場合、シンガポールに着くまでスマホが使えなくなります)。

シンガポールに着いてすぐにインターネットを利用したい方も、eSIMは有力な選択肢の1つとなるでしょう。

※eSIMの利用開始までの実際の手順は、提供事業者によって異なります。提供事業者の公式サイトなどで、実際の手順を確認してください。

4. 荷物が増えない

「シンガポール旅行中の荷物をなるべく増やしたくない」という方にも、eSIMはおすすめの選択肢です。なぜならeSIMは、スマホ本体さえあれば利用可能なため、ほかに荷物を増やす必要がないからです。

逆にレンタルWi-Fiの場合、インターネットを使うためにはWi-Fiルーターを持ち歩かなくてはなりません。また、ルーターによっては、バッテリーや充電器も必要なケースがあります。

シンガポール旅行中は長距離の移動をする可能性があるため、ちょっとした荷物でも負担が増える可能性があります。また、紛失などに気をつけて管理する必要もあるため、その点をデメリットに感じる方もいるでしょう。

5. 本体だけ充電すれば使える

eSIMは、スマホ本体が充電されていれば利用できます

それに対してレンタルWi-Fiの場合、スマホ本体だけでなく、Wi-Fiルーターも充電されていなければ、インターネットが利用できません。移動中にどちらかの充電が切れてしまえば、インターネットは使えなくなります。

スマホ本体とWi-Fiルーターがきちんと充電されていることが重要になりますが、特に移動中は充電できる場所やタイミングがなかなか見つからないことも多いでしょう。

その点、スマホの充電だけで使えるeSIMの方が、充電に関する問題は起こりにくいでしょう。

6. 盗難や紛失のリスクがない

eSIMはスマホ本体以外に何も必要としません。そのため、スマホ本体を除き、盗難や紛失のリスクを発生させずに利用可能です。

レンタルWi-Fiの場合はWi-Fiルーターを持ち歩くため、ルーターやその付属品(バッテリーや充電器など)の盗難・紛失のリスクがあります。

そしてWi-Fiルーターはレンタル品のため、盗難や紛失に遭って返却できなくなった場合、弁償を求められる可能性があります。

「荷物が増えると管理が面倒」「Wi-Fiルーターの盗難や紛失が心配」という方は、eSIMをぜひ検討してみてください。

7. 返却が不要

eSIMはスマホ本体のみで利用できるため、何かを借りて返却する必要がありません。そのため利用が終わって帰国した後も、特に何もする必要がありません

それに対してレンタルWi-Fiの場合、利用し終わって帰国した後、決められた期限までに必ず返却しなくてはなりません。そしてもし期限までに返却できなかった場合、延長料金が加算される可能性があります。

帰国の際はほかにもすることがあり、疲れていることもあって、「ついうっかり返却し忘れた」という経験をした方も実際にいるようです。

「もしかしたら返却し忘れてしまうかも」「帰国後に返却するのが面倒だと感じる」といった方は、返却不要なeSIMも検討してみてはいかがでしょうか。

シンガポールでeSIMを使う5つのデメリット

シンガポールでeSIMを使うには、デメリットもあります。ここでは代表的なデメリットを5つ、紹介していきます。

  1. 対応機種・事業者が限られる
  2. 使い回しができない
  3. 複数人でのシェアに向かない
  4. 申し込み後はキャンセルしにくい
  5. 音声通話非対応の事業者が多い

それでは1つずつ見ていきましょう。

1. 対応機種・事業者が限られる

eSIMが利用できるのは、eSIMに対応したスマホ機種だけです。もし現在利用中のスマホがeSIM非対応だった場合、そのスマホでeSIMを使うことはできません

  • eSIMを諦めてほかの方法で利用する
    国際ローミング、SIMカード、レンタルWi-Fi、現地のフリーWi-Fiなど
  • スマホの機種をeSIM対応機種に変えてeSIMを利用する

上記の選択肢のいずれかを選ぶしかありません。

いずれにせよ、eSIMを検討する場合は、まず利用中のスマホ機種がeSIMに対応しているかどうか調べてみましょう。

2. 使い回しができない

eSIMは複数のスマホでの使い回しができません。

それに対し、SIMカードであれば、複数台のスマホで使い回すことができます。

例えばスマホAでSIMカードαを利用していたとします。もし、SIMカードαをスマホAから取り出してスマホBやスマホCに挿入すれば、それらのスマホでインターネットが利用できます。

しかしeSIMの場合は、契約・設定したスマホでしか利用できません

例えばスマホAでeSIMαを契約した場合、eSIMαが利用できるのはスマホAだけです。スマホBやスマホCでインターネットを使いたいなら、それぞれにeSIMβやeSIMγを契約する必要が生じます。

もし複数のスマホを使う予定があるのなら、eSIM以外の選択肢も検討してみるのが良いでしょう。

3. 複数人でのシェアに向かない

eSIMはまた、複数人でのシェアには適していません。複数人で一緒にシンガポールに旅行する場合、この点には注意が必要です。

eSIMが複数台のスマホで使い回しできないのは既述のとおりです。

しかし、eSIMによってはテザリングが可能なものもあります。テザリングとは、eSIMの設定されたスマホをルーター代わりにすることで、ほかのスマホでもインターネットを利用できるようにするサービスです。

ただし、以下の点から、テザリングの利用はおすすめできません。

  • 1台のスマホに複数人・複数台がアクセスすると、通信が不安定になりやすい
  • ルーター代わりにするバッテリーの消費が激しくなる
  • 無制限プランでない場合、すぐにデータ容量を消費してしまいがち

以上から、eSIMは複数人数での通信のシェアには向かないと言えます。もし複数人でインターネットを共同利用したいなら、レンタルWi-Fiも検討してみてください。

利用料金はeSIMよりも高額になるかもしれませんが、割り勘にすれば1人当たりの負担を抑えられるでしょう。

※HISモバイルでは、eSIMとレンタルWi-Fi両方のサービスを提供しています。eSIM・プラスチックSIM(プリペイドSIM / SIMカード)についてはこちらを、レンタルWi-Fiについてはこちらをご覧ください。

4. 申し込み後はキャンセルしにくい

eSIMのメリットの1つは、申し込み後すぐに利用開始できることでした。しかし逆に、一度申し込むと、キャンセルできるタイミングを逃しやすいとも言えます。

事業者(キャリアや格安SIM)によってキャンセル可能なタイミングや条件に違いはありますが、基本的にeSIMを申し込み、プロファイルデータをダウンロードしたり、そのプロファイルを設定したりした後はキャンセルが不可能な場合が多いでしょう。

一度申し込むとキャンセルしにくい点を踏まえたうえ、慎重に判断して申し込む必要があります。

5. 音声通話非対応の事業者が多い

SIMには大きく分けて、次の2つの種類があります。

  • 音声通話付きSIM(電話回線を使った音声通話+SMS+インターネットが利用可能)
  • データ通信専用SIM(インターネットのみ利用可能)

SIMカードの場合、多くの格安SIMで、これらのいずれかを選択することができます。しかしeSIMの場合、データ通信専用のeSIMしか取り扱いがないケースが多いです

申し込んだeSIMがデータ通信専用の場合、電話回線を使った通話(通常の通話アプリを使った通話)が利用できないため、注意が必要です。

もちろん現代では、電話回線を使った通話がなくとも、インターネット経由で通話する方法はあります。

  • LINE
  • zoom
  • WhatsApp
  • Facebookメッセンジャー
  • Skypeなど

ただし、これらインターネットを使った通話には、デメリットもあります。一般的に、電話回線を使った通話に比べて通話品質で劣りますし、通話が途切れるリスクも高いです。

もし通話を重視し、通話をメインで使いたいのであれば、音声通話付きのeSIMを探すか、音声通話付きのSIMカード、国際ローミングなどを利用しましょう。

eSIM以外のインターネット利用方法との比較

ここまで、eSIMのメリットやデメリットを紹介してきました。これらの特徴について、ほかのインターネット利用方法と比較・整理してみます。

  • 国際ローミング
  • プリペイドSIM(プラスクチックSIM / SIMカード)
  • レンタルWi-Fi
  • 現地のフリーWi-Fi

国際ローミングとの比較

最初に、eSIMを国際ローミングと比較してみます。

種類eSIM国際ローミング
メリット利用料金が割安電話回線を使った通話も使えるものが多い
デメリット電話回線を使った通話が利用できないサービス(データ通信専用)がほとんど利用料金が割高

国際ローミングと比較した場合のeSIMのメリットは、利用料金の安さです。逆にデメリットは、音声通話に対応していないeSIM(格安SIMの場合)が多いことです。

ただし、これらはあくまで一般論です。場合によっては国際ローミングの方が低額ということもあるでしょうし、eSIMでも音声通話に対応したものはあります。

どちらかで迷う場合には、両者について、具体的にそれぞれの事業者の公式サイトなどで情報を確認してみましょう。

プリペイドSIM(プラスクチックSIM / SIMカード)との比較

続いて、プリペイドSIM(プラスクチックSIM / SIMカード)と比較してみます。

種類eSIMプリペイドSIM
メリット・SIMカードの挿し替えが不要
・申し込んでからすぐに利用可能
・シンガポールに着いてすぐに使い始められる
・紛失や破損のリスクがない
・基本的にどの機種でも使える
・基本的にどの大手通信キャリア・格安SIMでも提供している
・複数の端末で使い回しが可能
デメリット・対応機種が限られる
・提供している格安SIMが限られる
・複数端末で使い回しができない
・SIMカードの挿し替えが必要申し込みから使い始めるまでに時間がかかる(SIMカードが届くのを待つ必要がある)
・シンガポールに着いてから設定しなくてはならない紛失や破損のリスクがある

単純に、使い勝手の面から比較すると、eSIMの方が優れていると言えるでしょう。もし現在利用中のスマホ機種がeSIM対応の場合、eSIMの方がおすすめです。

ただし、eSIMは既述のとおり、すべてのスマホ機種が対応しているわけではありませんし、eSIMを提供していない事業者(格安SIM)もあります。

※HISモバイルが提供するTrip SIMというサービスでは、eSIMも、通常のプリペイドSIM(プラスチックSIM / SIMカード)も選択可能です。詳しくはこちらをご覧ください。

レンタルWi-Fiとの比較

次に、レンタルWi-Fiとも比較してみましょう。

種類eSIMレンタルWi-Fi
メリット・利用料金が割安
・シンガポールでの荷物が増えない
・紛失・故障のリスクがない
・受け取り・返却の手間がない
・スマホ本体だけ充電すれば良い
・複数人で利用できる
・複数の端末で利用可能
デメリット・複数人で利用できない
・複数の端末で利用できない
・利用料金が割高
・Wi-Fiルーターをシンガポールで持ち歩かなくてはならない
・Wi-Fiルーターの紛失・故障のリスクがある
・受け取り・返却の手間がある
・スマホ本体以外に、Wi-Fiルーターの充電も必要

レンタルWi-Fiとの比較でも、eSIMの方が使い勝手が良いと言えそうです。ただし、eSIMの難点は、複数人・複数台での利用に適していないことです。

自分だけでインターネットを利用するならeSIMがおすすめですが、団体で旅行し、インターネットを一緒に使いたい場合は、レンタルWi-Fiの利用をおすすめします。

※HISモバイルでは、eSIMとレンタルWi-Fi両方を提供しています。eSIM・プラスチックSIM(プリペイドSIM / SIMカード)についてはこちらを、レンタルWi-Fiについてはこちらをご覧ください。

現地のフリーWi-Fiとの比較

最後に、現地のフリーWi-Fiと比較してみましょう。

種類eSIMフリーWi-Fi
メリット・セキュリティ面で比較的安心できる
・いつでもすぐに利用できる
・無料で利用可能
デメリット・利用料金がかかる・セキュリティ面のリスクがある
・利用登録などが必要な場合がある
・必要なタイミングで見つからない可能性がある

eSIMと比較した場合のフリーWi-Fiのメリットは、無料で利用できる点です。しかし、それ以外の点ではデメリットが多いため、あまりおすすめできません

特に大きなデメリットは、セキュリティ面でのリスクです。フリーWi-Fiは不特定多数の人たちが自由に利用できるよう、開放されています。そのため、自分が送受信したデータ内容を、第三者に読み取られるリスクが高いと言えます。

また、シンガポールではフリーWi-Fiの環境が整備され、多くの場所で利用可能となっているものの、インターネットが必要な状況で100%そこにフリーWi-Fiがあるという保証はありません。

さらに、フリーWi-Fiによっては利用登録が必要なものもあるかもしれません。

利便性・安全性・安心感など複数の観点から、おすすめできるのはeSIMです。

シンガポールで使うeSIMの選び方は?

シンガポールでeSIMを使うのはおすすめの選択肢の1つです。しかし、eSIMといっても複数あり、どのeSIMを選ぶべきか、迷ってしまう方もいるでしょう。

そこでここからは、シンガポールで使うeSIMを選ぶうえで押さえておきたいポイントを4つ紹介します。

  • 利用料金は妥当か
  • データ容量は十分か
  • 日本国内の事業者がおすすめ
  • 長期滞在なら現地の事業者もおすすめ

それでは1つずつ見ていきましょう。

利用料金は妥当か

まず、利用料金が妥当であるかどうか確認してください。一般的にeSIMはほかの選択肢(特に国際ローミングやレンタルWi-Fi)に比べて利用料金が安いことが多いですが、例外もありえます。

eSIMによってはデータ容量や利用可能日数の割に高額な利用料金のものもあるかもしれません。

利用料金について、ほかのインターネット利用手段・ほかのeSIMと比べてどうか、比較してから選ぶことをおすすめします

データ容量は十分か

額面の利用料金だけでなく、データ容量が十分かどうかも確認しましょう。額面の利用料金が安く満足できたとしても、必要なデータ容量がシンガポールで使えなければ不便です。

では、シンガポールで必要なデータ容量はどのように把握すれば良いのでしょうか。1つの方法として、現在自分が国内で使っているデータ容量を把握し、それよりも少し多めのデータ容量を選ぶことが挙げられます。

自分が実際に使っているデータ容量については、現在解約中の各キャリア・格安SIMの公式サイトからマイページを開き、毎月の利用データ量を確認してみましょう。

ただし、既述のとおり、シンガポールでは国内以上にインターネットを使う機会が増える可能性があります。そのため、実際の利用量よりも多めのプランを選択するか、不安であれば無制限を選択するのが良いでしょう。

日本国内の事業者がおすすめ

eSIMは、日本国内の事業者(キャリア・格安SIM)に申し込むこともできますが、現地の事業者に申し込む方法もあります。

どちらでも問題ありませんが、外国語に苦手意識があったり、海外旅行が初めてだったりする場合には、国内事業者を選ぶ方が無難です。

シンガポールでは英語も公用語として使われていますが、言い回しやアクセントが独特で、コミュニケーションが難しいと感じる方もいます。

契約の際の必要事項の確認や、何かトラブルがあったときの対応なども、確実に日本語でコミュニケーションが可能な国内事業者の方が安心できるでしょう。

長期滞在なら現地の事業者もおすすめ

旅行などの短期滞在ではなく、留学や長期出張・単身赴任などの長期間のシンガポール滞在となる場合、現地の事業者のメリットが増える可能性があります。

国内の事業者からeSIMを申し込む場合、基本的には短期での利用が前提とされているため、長期間利用すると現地事業者のeSIMよりも高額になる可能性があるからです。

長期滞在の場合は現地法人のeSIMもおすすめですが、言語や現地の方とのコミュニケーションに不安がある場合もあるでしょう。その場合、最初は国内事業者のeSIMを使い、その後、慣れてきてから現地事業者のeSIMに変えるというのも1つの方法です。

シンガポールでeSIMを使ううえでの注意点

シンガポールでeSIMを利用するうえで、注意すべき2つの点について、最後に紹介します。

  • SIMロックの解除が必要
  • 一度アクティベートしたeSIMを削除してはいけない

SIMロックの解除が必要

シンガポールでeSIMを使った通信を利用する場合、スマホにSIMロックがかかっていない状態(SIMフリーの状態)でなくてはなりません。

SIMロックとは、スマホ購入元キャリアの回線しか利用できないよう、スマホに制限がかかった状態を指します。例えばNTTドコモで購入したスマホにSIMロックがかかっている場合、NTTドコモ以外の回線を使って通信することができません。

せっかくeSIMを購入・設定したとしても、SIMロックがかかっていれば利用できませんので、利用前にSIMロックの有無を確認し、かかっていた場合には解除しなくてはなりません

SIMロックがかかっているどうか確認する方法は、以下のとおりです。

【iPhoneの場合

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」をタップ
  3. 「情報」をタップ
  4. 「SIMロック」の項目を確認

Androidの場合

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「端末情報」をタップ
  3. 「SIMカードの状態」をタップ
  4. 「ステータス」を確認(「許可」であればSIMフリー、「未許可」であればSIMロックがかかった状態)

上記手順で確認し、SIMロックがかかっていなければ、シンガポールでeSIMを問題なく利用できます。もしSIMロックがかかっていた場合には、購入元キャリアの店舗や電話、オンラインで、SIMロックの解除をしましょう。

※SIMロックの解除について、詳しくはこちらをご覧ください。

一度アクティベートしたeSIMを削除してはいけない

eSIMに申し込み、プロファイルデータをダウンロードしてスマホに設定・アクティベートした後は、eSIMを削除しないよう気をつけてください。

SIMカードの場合でもeSIMの場合でも、正しく設定されているはずが、何らかの不具合でインターネットが利用できないことがあります。

その場合、SIMカードであれば、カードを取り出して再度挿入することで、利用可能になる場合があります。ただし、eSIMも同じように考え、「一度削除して再度設定すれば良いのではないか」と考えるのは危険です。

eSIMの場合、一度設定したeSIMプロファイルを削除してしまうと、eSIMのプロファイルを再発行しない限り、eSIMを利用できない状態になってしまいます。そしてeSIMの再発行には、基本的に料金がかかります。

eSIM設定後にうまくインターネットに繋がらなくても、焦らず、まずはスマホの設定を見直したり、再起動を試してみたりと、リスクのない方法を試してみてください

それでもどうしても解決できない場合は、サポート窓口に問い合わせるなどしてみましょう。

まとめ

本記事では、eSIMをシンガポールで使うメリットやデメリット、eSIMの選び方や注意点などを紹介しました。

eSIMは便利で使い勝手が良く、おすすめのインターネット利用手段と言えます。ただし、対応機種や提供事業者が限られる点、複数人のシェアに適さないといったデメリットもあり、それらが気になる場合には、ほかの手段(SIMカードやレンタルWi-Fiなど)を検討することも大切です。

本記事を参考に、ぜひシンガポールで快適にインタネットを使うベストな手段を見つけてください。

関連の記事

当サイトでは、サイトの利便性向上のため、クッキー(Cookie)を使用しています。サイトのクッキー(Cookie)の使用に関しては、「プライバシーポリシー」をお読みください。

同意する