海外SIMカードとは?メリットや準備、選び方から使い方まで徹底解説
2024.11.29
海外旅行や出張で欠かせない通信手段の一つ、「海外SIMカード」。この記事では、海外SIMカードのメリットや事前準備、選び方から購入方法、使い方までまとめて解説します。さらに、出発前に設定までできる便利なeSIMも紹介しますので、これから渡航を予定している方はぜひ参考にしてください!
海外SIMカードとは?
海外SIMカードとは、その名の通り、海外で利用するために提供されているSIMカードのことです。海外SIMカードを使用すると、渡航先で現地のモバイル通信網に接続されて通話やデータ通信を利用できます。
旅行先や出張先でのインターネット接続や電話を割安で利用できるため、国際ローミング料金が高額になるのを避けたい方にとって、非常に有用な手段です。
SIMカードの基本知識 「SIM」とは、「Subscriber Identity Module(加入者識別モジュール)」の略称で、スマホなどのデバイスで、通信や通話を行うために必要なICチップ付きカードのことです。契約情報や電話番号が登録されており、それらを基にしてモバイルネットワークへの接続が可能になります。 |
2つのSIMタイプ
SIMカードには物理的なカードタイプと、端末に内蔵されていて、オンラインで簡単に設定できるeSIMの2つのタイプがあります。
SIMの種類
SIMは、機能に応じて3つの種類に分類されます。それぞれの特徴を理解しておくと、自分に合ったSIMカードを選べます。
- データSIM
データ通信専用で、インターネットの利用が可能です。通話機能はありませんが、LINEなどの通話アプリ、SNSなどのコミュニケーションツールは使用できます。 - SMS機能付きデータSIM
データ通信に加えてショートメッセージサービス(SMS)が利用可能です。認証コードの受信など、SMSが必要な場合に便利です。 - 音声通話SIM
データ通信、SMS、および音声通話機能を備えたSIMカードです。海外滞在中に電話を利用する場合に適しています。
SIMカードを選ぶ際には、自分のスマホがどのサイズ(nanoSIM、microSIM、標準SIM)に対応しているかを確認しておきましょう。eSIMに対応している端末であれば、
物理的なカードは不要です。SIMカードについてもっと詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【SIMカードのすべて】3種類の機能と選び方&交換方法を画像付きで解説
海外SIMカードは本当に必要?海外SIMカードを使うメリット
海外SIMカードの利用には以下の通り多くのメリットがあり、その中でも主なメリットは、プラン内容が豊富で自分の利用スタイルに合ったカードを選べる点です。多彩なプランがそろっているので、適切なプランを選べば他の通信手段より便利に使用でき、コストを抑えられるケースが少なくありません。詳細は下記の記事をご覧ください。
海外SIMカードを使うメリット
- 国際ローミングよりコストを抑えられる
- 海外旅行者向けの特別プラン:長期滞在がお得
- 複数国を訪れる場合は周遊プランが便利!
- 緊急時の対応力が向上
- Wi-Fiルーターを持ち歩く必要がない
- Wi-Fiスポットに縛られずスマホを利用できる
関連記事:海外SIMでスマホを使う事前準備と使い方-6つの利点とチェックポイント
Wi-Fiルーターとの比較 Wi-Fiルーターはグループでの利用を重視する場合に便利ですが、他に通信手段がなければ別行動の際に連絡を取り合うのが困難になってしまいます。また、持ち運びや充電の管理などの手間があります。 一方、海外SIMカードはスマホ1台で利用でき、より利便性が高い通信手段です。 |
海外SIMカードを日本で購入するメリット
日本でeSIMを購入した場合は、事前に設定して到着次第すぐにSIMを使い始められる(※1)ため、到着後のタイムロスを省けます。渡航先に着いてすぐに地図アプリやタクシー配車アプリなどを利用したい場合にも、日本での事前準備が大きなメリットとなるでしょう。 現地でSIMカードを買おうとしても言葉を全く理解できないとしたら、日本で当たり前のように理解できる言語で説明を聞いてプランを選び、設定できるのをとても有り難く
感じるでしょう。ですから、海外の通信サービスを利用するうえで、理解できる言語で説明を聞けるのはメリットといえます。
海外SIMカードやeSIMを日本で買うべき理由 海外SIMカードやeSIMは日本で買っておくようおすすめします。なぜなら、言語が十分にわからないのに現地で海外SIMカードを購入して設定するのは非常にハードルが高いからです。例えば、通信プランの内容を現地の言語で理解したり、販売員に具体的な質問をしたりするには高い語学力が必要です。 そのため、特に初めて海外に行く方や言語に不安がある方は、日本で事前に購入しておく方が安心できるでしょう。eSIMであれば、事前に設定まで完了できます。(※2)海外旅行に慣れてきたら、現地のモバイルショップでの契約にチャレンジしてみてもいいかもしれません。 |
※1 ※2 Trip SIMの一部のプランは、インストールした時点で利用開始としてカウントされるため、購入後に届くメールに記載されている注意事項を確認する必要があります。
海外SIMカードの入手方法
海外SIMカードは日本国内のオンラインショップや販売店、現地の販売店など、いずれかの経路で入手できます。現地でSIMカードやeSIMを購入して利用することは可能ですが、海外SIMカードは日本で購入しておくようおすすめします。
日本国内のオンラインショップでの購入がおすすめ
日本国内で海外SIMカードを購入する場合、オンラインショップは非常に便利な方法です。通信会社の公式サイトや通販サイトから簡単に購入できるほか、旅行に特化したサービスを提供しているサイトもあります。
eSIMは即日利用できますが、物理的なSIMカードタイプの場合は郵送されてくるまで少し時間がかかるため、前もって手続きが必要です。
オンライン購入のメリット
- 時間と手間を節約
インターネットで24時間いつでも購入できるため、忙しい方にもおすすめです。現地に到着後の手続きや設定にかかる時間をカットして、滞在先での時間を有意義に過ごせます。 - 多彩なプランの比較が可能
渡航先や利用目的に応じた多様なプランがそろっています。例えば、短期旅行者向けの数日間のプランや、長期滞在者向けの1カ月プランなど、自分に合ったものを選べます。 - お得なキャンペーン
オンラインショップでは、期間限定の割引や特典が適用されることもあります。例えばHISモバイルでは、2024年11月現在「旅のセレクション 学生応援キャンペーン」を開催中です。 このキャンペーンは、18歳以上29歳以下の日本に住んでいる学生を対象にした特別な割引プランです(※高校生は対象外)。
このキャンペーンでは、eSIM限定で海外旅行用SIMカードが20%OFFの特別価格で購入できます。学生ならではの旅行スタイルを応援する、お得なチャンスです。
キャンペーンの詳細や利用方法については、HISモバイルの「Trip SIM」サービスページで確認なさってください。Trip SIMは手軽に使えるSIMカードで、音声通話もデータ通信も海外で安心して利用できます。HISモバイルの学生応援キャンペーンを活用して、海外旅行をもっと便利に、もっとお得に楽しみましょう!
【キャンペーン概要】 キャンペーン名:旅のセレクション 学生応援キャンペーン 対象期間:2024年8月1日~2025年3月31日 対象者:日本在住の18歳以上29歳以下の学生(高校生は対象外) 対象商品:「Trip SIM」(eSIM限定) 割引内容:海外用eSIMが20%OFF 利用可能なサービス:音声通話&データ通信 |
「Trip SIM」旅のセレクション 学生応援キャンペーン ~2025年3月31日
eSIMの利用でさらに手軽に eSIMに対応しているスマホであれば、SIMカードの差し替え不要でデータ通信を開始できます。HISの場合、購入後に送られてくるQRコードをスマホで読み取るだけで簡単に設定可能です。購入前に、自身のデバイスがeSIM対応かどうかを確認してくださいね。 参考記事:海外旅行にはeSIMがおすすめ!そのメリットや注意事項を解説|Trip it Easy |
日本国内の販売店での購入
「購入してすぐ持ち帰りたい」、あるいは「スタッフに直接相談したい」という場合は、国内の販売店で購入するとよいでしょう。空港内のSIMカード販売カウンターや、大型家電量販店で購入可能です。
販売店購入のメリット
- スタッフに相談できる安心感
スタッフが直接対応してくれて、対面でプランの説明を受けられます。不明点をその場で質問できるので、初めて海外SIMを利用する方にとって安心です。 - 即日持ち帰り可能
オンライン注文とは異なり、購入後すぐにSIMカードを持ち帰れます。空港内のSIMカード販売カウンターは、「出発日当日しか時間がない」という場合に便利です。
注意点 空港での購入は、出発直前でも対応可能な点が便利ですが、商品内容が限られる場合があるため、希望しているプランが確実に手に入るとは限りません。 |
海外Wi-Fiレンタルは旅行会社HISの各支店で取り扱っています。各支店の情報は下記のページでご確認ください。
現地で購入
現地の空港や街中のモバイルショップで海外SIMカードを購入することもできます。この方法は現地の通信会社が提供するプランを直接選べるため、長期滞在では多くの場合コストを大幅に削減できる点がメリットです。ただし、いくつかの注意点があります。
現地購入のメリットと注意点
- メリット
現地の通信会社のプランを直接購入できるため、大抵コストを抑えられます。特に長期滞在の場合、現地購入の方がコストパフォーマンスに優れているケースが多いでしょう。
注意点 到着後のタイムロス:空港内のカウンターが混雑していて、長時間待つ可能性があります。 言語の壁:プランの説明が現地語のみの場合、内容を十分に理解するのが難しいかもしれません。 初期設定が困難:設定作業を自分で行う必要があり、慣れていないと手間取るでしょう。言語の壁がその難易度をさらに上げてしまいます。 |
現地購入を検討する場合は、事前に販売場所や通信会社のプラン内容を調べておきましょう。渡航先の言語に不安がある場合や、現地での時間を有効活用したい場合は、日本国内で購入しておくようおすすめします。
海外SIMカードとプランの選び方ガイド
このセクションでは、海外SIMカードの選び方を解説します。下記のポイントを確認して、適切なSIMカードとプランを選びましょう。
- 渡航先に対応したSIMカードを選ぶ
- 対応周波数の確認データ通信のみか音声通話SIMかを選ぶ
- 利用日数や使用するデータ通信量に合ったプランを選ぶ
渡航先に対応したSIMカードを選ぶ
購入する海外用SIMカードが、渡航予定の国で使用できるかどうかを事前に確認しておきましょう。対応エリアは公式サイトやパッケージに記載されています。以下の2タイプから選ぶのが一般的です。海外SIMには特定の国用のSIMカードと、複数国に対応する周遊タイプのSIMカードがあります。
特定の国専用のSIMカード 「韓国3日間」「タイ10日間」など、特定の国と期間に対応短期旅行・観光向け 複数国に対応できる周遊タイプのSIMカード 「ヨーロッパ33カ国対応」「アジア30カ国対応」など、複数国で利用可能複数国を訪れる出張や旅行におすすめ |
まず、行く予定の国や地域に対応したSIMカードを選びましょう。渡航先が1カ国のみの場合は、その国専用のSIMカードを選びます。特定の国のみで使用可能なSIMカードは、料金が比較的安く、短期旅行者に適しています。
複数の国を旅行する場合には「ヨーロッパ33カ国対応」「アジア30カ国対応」など、周遊タイプのSIMカードがおすすめです。1枚のSIMで複数国をカバーできるため、渡航先ごとにSIMを購入して設定する手間が省けます。ただし、対応国が多いSIMカードほど料金が高くなる傾向があるため、総合的に判断して選びましょう。
注意点 渡航予定国すべてがSIMカードの対応エリアに含まれているかを必ず確認してください。 |
対応周波数の確認
海外で快適にスマホを使うためには、「渡航先の電波規格」と「周波数帯」の確認が不可欠です。日本で購入したスマホがそのまま海外で使用できるとは限らず、周波数帯の違いによっては通信が不安定になり、最悪の場合全く通信できなくなることもあります。出発前に、必ず渡航先で利用可能な周波数帯と電波規格を調べておきましょう。
対処法 SIMフリー端末を準備 SIMフリー版のスマホやiPhoneは、多くの国や地域で広範囲な周波数帯に対応しているため、使えるケースが多いです。渡航先の周波数帯に対応していても、スマホがSIMロックされている場合は海外SIMカードが使用できません。事前にSIMフリー化を行うか、SIMフリー端末を準備しておきましょう。 渡航先の通信事情をリサーチ 一部の国や地域では、主要都市部のみ高速通信(5GやLTE)が利用可能で、地方では低速通信しか利用できない場合もあります。渡航先での通信事情を確認しておくと安心です。 |
渡航先の電波規格をチェック
世界には「GSM」「CDMA」「LTE」「5G」など、さまざまな電波規格が存在します。渡航先で使用されている電波規格にスマホが対応していなければ、SIMカードを挿しても通信できません。通信方式が同じ方が共通する周波数帯が多く、利用できる可能性が高いです。特に以下のポイントに注意しましょう。
- 日本と海外での違い
日本では、NTTドコモ、au、ソフトバンクなどが異なる電波規格や周波数帯を利用していて、キャリアによって対応している規格が多少異なります。例えば、auのスマホはCDMA規格に対応していますが、渡航先がGSM規格を採用している国だと、使えない場合があります。 - GSMが主流の国が多い
ヨーロッパやアジアなど多くの国では、GSMが主流です。日本の大手キャリアから購入したスマホは基本的にGSMにも対応していますが、古いモデルやキャリア特有の制限がある場合は注意が必要です。
周波数帯の違いが通信トラブルを招く理由 スマホの通信は、電波規格だけでなく「周波数帯」にも左右されます。周波数帯は、電波が届く範囲や通信速度に影響を与え、それぞれ異なる特性を持っています。 低周波数帯(700~900MHz付近) 電波が遠くまで届きやすく、障害物を通り抜けやすい。都市部だけでなく、地方や郊外での利用に適しています。 高周波数帯(1700~2800MHz付近) データ通信が高速で、都市部のような人口密集エリアで安定した通信を提供します。ただし、電波が遠くまで届きにくく、建物の奥まった場所では弱くなる場合があります。 日本のスマホは、これら複数の周波数帯に対応していますが、海外ではそれぞれの国や地域で利用されている周波数帯が異なるため、渡航先の周波数帯に対応していないと通信できない場合があるのです。 |
周波数帯の確認方法
スマホが渡航先の周波数帯に対応しているかは、次の方法で確認できます。
- Appleやメーカーの公式サイトを確認
Appleの公式サイトでは、iPhoneが対応する5GやLTEの周波数帯が国ごとにまとめられています。これを参考にすれば、自分のiPhoneが渡航先で利用可能かどうか簡単に確認できます。
参考情報:iPhone – 5G・LTEに対応している国を確認 – Applehttps://www.apple.com/jp/iphone/cellular/
- 通信キャリアのサポートを利用
自分のスマホの対応周波数帯がわからない場合は、購入したキャリアのサポートに問い合わせましょう。キャリアのサポート窓口では、渡航先での通信状況や対応機種についてアドバイスをもらえます。
- 海外SIMカードの販売サイトをチェック
海外SIMカードを販売しているサイトでは、各渡航先に対応する周波数帯や利用可能なスマホ機種が記載されています。事前に購入予定のSIMカードとスマホの互換性を確認しておくとトラブルを防げます。
関連記事:SIMフリーのスマホとは?特定のキャリアで使えない周波数帯に注意!https://his-mobile.com/column/2022_0118_1
データ通信のみか音声通話SIMかを選ぶ
SIMカードには、「データ通信専用」と「音声通話付き」の2種類があります。短期旅行であれば、データ通信専用SIMで十分な場合がほとんどです。渡航目的や滞在期間に応じて適切な種類を選びましょう。
データ通信専用SIMの特徴
- LINEやWhatsAppなどの通話アプリで連絡が取れる
- 電話番号を使用した回線が不要な旅行に適している
- プランの選択肢が多くて料金が安い
音声通話付きSIMの特徴
- 電話番号を使用して現地で通話できる
- 現地ツアーやレストランの予約のための連絡手段として便利
- 長期滞在や出張におすすめ
物理的なSIMカードかeSIMかを選ぶ
SIMカードとeSIMのどちらがよいかは、使用目的やスマホの対応状況、設定のしやすさといったポイントによって異なります。それぞれの特徴を理解し、利用シーンに応じて最適な海外SIMを選びましょう。
【SIMカードを選ぶ場合のメリットと注意点】
メリット
- 幅広い対応端末
従来の物理SIMカードはほとんどのスマホで利用可能です。古い機種や、eSIMに対応していない端末をお使いの方はSIMカードが唯一の選択肢です。 - 使い慣れている
昔からあるSIMカードを「使い慣れている」という安心感があるでしょう。
注意点 SIMカードの差し替えが必要 海外で現地のSIMカードを使う場合、現在利用しているSIMカードを抜き差しする必要があります。これにより紛失リスクが生じる点には注意が必要です。 郵送に時間がかかる オンラインで購入する物理SIMは郵送で送られてくるため、出発に間に合うように前もって購入しておく必要があります。 |
【eSIMを選ぶ場合のメリットと注意点】
メリット
- オンライン手続き:すべての手続きがオンラインで完結するため、店舗に行く手間を省けます。
- 出発前に設定できて現地到着後の手間が省ける(Trip SIMの場合)
日本で事前準備して通信環境を整えられるため、現地での設定トラブルの可能性を軽減できます。出発前にオンラインで購入・設定できます。(※1)
- デジタルで簡単に設定可能
eSIMは物理カードの挿入が不要で、QRコードをスキャンするだけでプロファイルを設定できるため、より簡単です。 - 2台持ちの必要がない
Wi-Fiルーターのように2台持ちする必要がありません。
※1 Trip SIMの一部のプランは、インストールした時点で利用開始としてカウントされるため、購入後に届くメールに記載されている注意事項を確認する必要があります。
注意点 対応端末が限られる eSIMは比較的新しい機種でのみ利用可能なため、端末が対応しているか事前に確認する必要があります。 設定に慣れが必要 初めてeSIMを設定する際には、QRコードの読み込みやプロファイルのダウンロードに多少の手間を感じるかもしれません。 |
どちらを選ぶべきか?利用シーン別の判断ポイント
- eSIMがおすすめのケース
・最新のスマホを使用している
・日本で事前に購入・設定しておきたい
・複数の回線を一つの端末で管理したい
- SIMカードがおすすめのケース
・スマホがeSIMに対応していない
・設定に自信がなく、eSIMの利用に不安がある
・手元に物理カードがある安心感を得たい
デュアルSIM対応端末が便利 最近では、物理SIMとeSIMの両方を同時に利用できる「デュアルSIM対応端末」も増えています。デュアルSIM対応端末を使用すると、例えばメインの回線を物理SIMで利用しつつ、eSIMで海外回線を追加して併用できるのが大きなメリットです。これにより、国内と海外の回線を柔軟に使い分けられます。 |
HISのeSIM「Trip SIM」について
HISのeSIMはオンライン上の手続きだけですべてが完結するため、日本国内にいる間に事前準備ができ、出発前に通信環境を整えられます。現地に着いてから設定に悩む心配がなく、旅行や出張のスタートをスムーズに切れるでしょう。
現在では、eSIMに対応するサービスが増加しており、その利便性と手軽さが広く注目されています。HISが提供している「Trip SIM」では、簡単な手続きだけで海外通信プランを利用できます。大抵の場合、5分程度の短時間で設定を完了させられるでしょう。
eSIMは初めて海外SIMを利用する方や、現地でのトラブルを回避したい方にとって、大きな安心感を与えてくれる選択肢です。次回の旅行や出張の際に検討してみてはいかがでしょうか。
eSIMと物理SIMのどちらがいいのか、さらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。 eSIMを上手に活用し、快適な通信環境を手に入れて、ストレスのない海外旅行を満喫しましょう。
【関連記事】
eSIMを海外旅行で使う7つのメリット|120カ国以上で使える人気上昇中のeSIM
利用日数や使用するデータ通信量に合ったプランを選ぶ
海外SIMカードはプリペイド式が主流で、利用期間やデータ容量を組み合わせたさまざまなプランがあります。渡航先での利用目的に合わせてプランを選びましょう。
- 短期旅行(1~7日間):1日あたり1GB~3GB程度のプランが目安。LINEの音声通話やWebサイトの情報収集、地図アプリの使用には十分です。テザリングを使う場合には、さらに大容量を選ぶと安心です。
- 長期滞在(1カ月以上):短期間用のSIMを複数購入するよりも、30日間対応の長期プランを選ぶ方が経済的な場合があります。データ無制限プランなども検討してみましょう。
以下は、HISモバイルが提供している海外SIMカードのプラン例です。
【Trip SIM(eSIM)のプラン例】
韓国3日間/毎日3GB SIMの種類:eSIM 利用可能地域:韓国 利用期間:3日間 有効期限:30日 データ容量:毎日3GB 価格:1,303円 | 韓国3日間/無制限 SIMの種類:eSIM 利用可能地域:韓国 利用期間:3日間 有効期限:30日 データ容量:無制限 価格:1,566円 |
【Trip SIM(物理SIM)のプラン例】
韓国3日間/毎日3GB SIMの種類:物理SIM 利用可能地域:韓国 利用期間:3日間 有効期限:90日 データ容量:毎日3GB 価格:1,216円 |
このように、旅行先や利用目的に合わせて選択できるため、無制限プランでもコストを抑えられます。無制限プランが不要であれば、必要なデータ容量分だけ購入すると、さらに安く済みます。
上記「韓国3日間/毎日3GB」のプランを物理SIMとeSIMを比較するとわかる通り、同じ国・利用期間でも、SIMタイプによって価格や有効期限に違いがある点も考慮してくださいね。他にも、毎日1GB・2GB使用できるプランや、「〇日間で〇GB」というプランもあります。
海外SIMカードを利用するための事前準備
事前準備をしておけば、渡航先での貴重な時間を海外SIMの購入や設定に奪われることなく、スムーズに通信できるようになります。下記の事前準備をしておきましょう。
- eSIMの場合:海外渡航前に日本で設定できる場合がある
- 物理SIMの場合:スマホに入るSIMカードサイズを確認
- 必要に応じてSIMロック解除
物理SIMの場合:スマホに入るSIMカードサイズを確認
SIMカードを日本国内で購入する場合は、出国に間に合うように十分前もって購入しておきましょう。HISモバイルのプラスチックSIMはマルチカットSIMで、全端末に対応できます。最後に利用してから180日以内であれば、契約時とは違う国への渡航であっても何度でも使用可能です。
SIMカードのサイズの選び方
スマホで使用するSIMカードには3つのサイズがあります。SIMカードを選ぶ際には、自分のスマホがどのサイズに対応しているか確認する必要があります。
SIMカードの種類とサイズ
- nanoSIM 12.3mm×8.8mm(最も小さいサイズ)
- microSIM 15mm×12mm(標準SIMより一回り小さいサイズ)
- 標準SIM(mini sim) 25mm×15mm(大きめのカード)
現在のスマホの多くはnanoSIMが主流になっていますが、少し前のモデルではmicroSIMが使われている場合もあります。
【対応サイズの確認方法】
SIMカードのサイズを確認する方法は以下の通りです。
現物を確認する
使用しているスマホのSIMカードスロットに対応するズSIMカードのサイズを確認し、同じものを選びます。
携帯電話会社やスマホメーカーの公式Webサイトを確認する
携帯電話会社やスマホメーカーの公式Webサイトに、対応するSIMカードの種類が記載されています。
【マルチSIMカードはすべてのSIMサイズに対応】 最近では、「マルチSIMカード」と呼ばれるタイプのカードが一般的です。このカードは、必要な部分を切り取って使用できるため、すべてのサイズに対応できます。HISのSIMカードも同様の仕様なので、サイズの選び間違いを防げます。 【SIMカードアダプターでサイズ調整可能】 もし間違って小さいサイズ(例:nanoSIM)を選んでしまった場合は、「SIMカードアダプター」を別途用意すれば、microSIMや標準SIMのサイズに調整可能です。ただし、当然ながらスマホのSIMカードスロットより大きなSIMを選んだ場合は、サイズ調整できないため交換が必要です。 |
eSIMの場合:海外渡航前に日本で設定できる場合がある
海外SIMカードの設定や利用に不安を感じる方も多いでしょう。 初めて海外SIMを利用する場合、設定や現地での通信トラブルを心配する声は少なくないです。そこでおすすめなのが「eSIM」です。
利用開始のタイミングについて特に記載されていないHISモバイルのeSIMは、現地で開通してから利用日数がカウントされるので、事前に設定できます。渡航前の安定した環境でeSIMをインストールしておくのがおすすめです。
一部のeSIMは、インストールした時点で利用開始としてカウントされるため、購入後に届くメールに記載されている注意事項を確認しましょう。
必要に応じてSIMロック解除
海外でSIMカードを利用する際、スマホに「SIMロック」がかかっていると使えません。そのため、現地で困らないよう、渡航前にSIMロックされているかどうかを必ず確認しておきましょう。
SIMロックとは? SIMロックとは、購入したキャリア(通信会社)でのみ利用できるように制限されている状態のことを指します。しかし、SIMロックを解除すれば、他のキャリアのSIMや海外SIMも利用できるようになります。 |
2021年10月以降に日本で発売されたスマホは、SIMロックがかかっていない状態で販売されているため、新しいスマホを使用している場合、SIMロック解除の手続きは不要です。ただし、それ以前に購入したスマホや、中古で購入した端末の場合は、SIMロックがかかっている可能性があるため注意しましょう。
SIMフリースマホなら手続き不要 SIMロックがかかっていない「SIMフリースマホ」を利用している場合、SIMロック解除の手続きは必要ありません。海外でそのまま利用できます。 |
SIMロック解除の手続き方法
SIMロック解除は、キャリアの公式サイトから簡単に手続きできます。とはいえ、SIMロック解除手続きは、2023年10月1日以降は店頭での手続きも無料になったので、携帯ショップ各キャリアの店頭で手続きするとよいでしょう。
SIMロック解除の注意点 事前準備が必須:渡航後の環境では手続きが難しい場合があります。日本国内でSIMロック解除を完了させておきましょう。 |
より詳しいSIMロック解除の方法や注意点については、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:誰でもできるSIMロック解除の方法|不要な場合もあるって本当?
海外SIMカードの利用方法
海外SIMカードを利用するための事前準備が整ったら、実際にどのように使用するのかをこのセクションで説明していきます。
海外SIMカードの購入
「海外SIMカードの選び方ガイド」で先述した内容を参考にSIMカードを選び、購入します。
HISモバイルの海外SIM:「Trip SIM」は、下記の公式ページから購入できます。
SIMカードの交換方法(カードタイプの場合)
SIMカードの交換方法に関しては、下記の記事で画像を使って説明していますので、参考になさってください。
関連記事:【SIMカードのすべて】SIMカードの交換方法を画像付きで解説
初期設定
海外SIMを利用して、スマホをインターネットに接続するためにはAPN設定が必要です。
※ドコモやauといった大手キャリアを利用している場合は、データローミングを有効にして通信する方法があります。
APN設定の基本手順
APN設定は、スマホのOSやSIMカードの提供元によって異なりますが、一般的な設定方法を以下にまとめました。
- iPhoneの場合
Safariなどのブラウザを使って、海外SIM会社が提供する「構成プロファイル」をダウンロード・インストールして設定を完了させます。 - Androidの場合
「設定」メニューを開いて、手動でAPN情報を入力して設定を完了させます。
APNに関する詳細な情報は、通常、購入した海外SIMカードに同梱されているマニュアルに記載されています。
アクティベートが必要な場合がある
一部のSIMカードでは、APN設定以外に「アクティベート(有効化)」と呼ばれる手続きが必要な場合があります。アクティベートとは、通信会社のシステムにSIMカードを登録し、通信可能な状態にする作業のことです。
iPhoneなのかAndroidなのかに関わりなく、購入したSIMカードに付属するマニュアルや、販売元の公式サイトを参考にしてアクティベートを行えます。最近の旅行者向け海外SIMカードの多くは、購入後すぐに使えるものが増えており、アクティベートの手間が不要な場合も少なくありません。
Trip SIM(物理SIM)のAPN設定方法
Trip SIM(eSIM)の場合の設定方法
Trip SIMのeSIMを利用する場合、メールで送られてくるQRコードをスマホでスキャンして、設定ガイドに記載されている通り簡単に設定できます。「Trip SIMのeSIM設定ガイド:iPhone編」と「Trip SIMのeSIM設定ガイド:Google Pixel編」を、下記の記事の下部に掲載していますので参考になさってください。
関連記事:Trip SIMのeSIM設定ガイド:iPhone編・Google Pixel編
まとめ:海外SIMカードは事前準備がカギ!
この記事では、海外SIMの選び方や事前準備、購入・設定方法について解説してきました。海外SIMカードを準備しておけば、快適な通信環境を確保して、現地での時間を有効に使えます。ただし、プラン選びを間違えると、思わぬトラブルや追加コストが発生する可能性もあるので、出発前にしっかりとリサーチし、自分に合ったプランを選びましょう。
また、渡航先の言語やサポート体制が気になる場合は、日本国内で購入した方が安心です。HISモバイルなどのサービスを活用して、便利に使える海外SIMカードを準備してくださいね。楽しい旅行やスムーズな出張をサポートする心強い味方になるでしょう!
※本記事は2024年11月18日時点の情報を基に執筆しています。
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