Galaxyを解説!ギャラクシーはどこのスマホ?HISモバイルで使える?
2024.09.30
今回は、人気Androidスマホ「Galaxy(ギャラクシー)」について深掘りします。
NTTドコモとau(KDDI)に常にラインナップされているGalaxyは、実は韓国メーカー「サムスン電子」のスマートフォンブランドです。
最近ではミドルクラスやエントリーモデルも人気を得ていますが、本来は10万円超の最新技術を注いだ高性能多機能なハイエンドモデルを特異とするメーカーです。
そんなSamsung Galaxyの現在位置についてまとめました。
Galaxyは韓国Samsung製のモバイルデバイス
Galaxyがどこのメーカーの製品なのか知らずに使っている方も少なくないかもしれません。
というのも、Samsungは2015年以降の日本国内でのブランド名に「Galaxy」を使用し、メーカー名であるSamsungをほとんど表に出さない戦略を取ってきました。
その理由として、当時「Galaxyの名前を浸透させたい」としてほとんどすべてのブランド名にGalaxyを使用してきた経緯があります。
ただこれについて穿った見方をすれば、年配者を中心に存在する韓国や韓国製品への特定のイメージの影響を避けるため、あえて韓国メーカーであることがわかりやすいSamsungという名称を伏せた部分もあったのではないかと想像できます。
本来、Galaxyは天文用語で「星や星間物質、暗黒物質等で構成される天体」を表し、特に韓国を連想させる言葉ではないことから、Galaxyを全面に押し出すことで韓国製品であることを意識させないように…という意図を感じます。
しかし、現在の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権に移行して以来の日韓の関係改善が影響してか、2023年2月以降はメーカーブランドをGalaxyからSamsungへの変更を行っています。
例えば、スマホの背面や起動時のロゴもSamsungに変更されていますし、純正アプリの名称も「Galaxy×××」から「Samsung×××」に変更になっています。
ただしスマホの機種名は従来通りGalaxyの機種名が使用されています。
【Samsung Galaxyの悪いイメージの理由】
年配者を中心に韓国や韓国製品についてネガティブなイメージを持つ人がいることは事実ですし、前政権において嫌韓意識が強まってしまったこともありますが、若年層にはあまり韓国に対する悪いイメージは強くないように感じます。
にも関わらずGalaxyに悪いイメージが付いて回るのには理由があります。 2016年に米国で発売された「Galaxy Note7」に発火や爆発が相次いだため、粗悪なイメージが付いてしまったと思われます。Samsungは原因究明や再発防止などの対策を行いましたが、一旦定着してしまった印象はなかなか拭いきれないといったことも影響しているのかもしれません。
Samsung Galaxyの機種ラインナップ
Galaxyは、様々な機種が豊富にラインナップされています。
カテゴリー | ||
S | エス | ハイエンドモデル |
Z | ゼット | 折りたたみ式スマホ |
A | エー | エントリー~ミドルレンジモデル |
Note | ノート | 内蔵式ペンと大型ディスプレイを搭載 |
Tab | タブ | タブレット |
Feel | フィール | 日本向けミッドレンジモデル 「A」に統合 |
J | ジェイ | 日本向けミッドレンジモデル 「A」に統合 |
Fold | フォルド | 横開き二つ折りモデル |
Flip | フリップ | 縦開き二つ折りモデル |
オプション | ||
Ultra | ウルトラ | 画面拡大や機能追加、性能アップされたモデル |
+/Plus/Pro | プラス/プロ | 画面拡大や機能追加、性能アップされたモデル |
e | イー | 廉価モデル |
Lite | ライト | 一部機能を性能アップしたハイエンドとミドルレンジの中間モデル |
5G | ファイブジー | 5G対応モデル |
edge | エッジ | 曲面ディスプレイ搭載モデル |
Neo | ネオ | スペックを抑えた割安モデル |
Active | アクティブ | 防塵防水、耐衝撃性能を備えたモデル |
FE | ファンエディション | ハイエンドモデルの価格を割安に抑えたモデル |
Galaxyの機種名は、上記のカテゴリー+オプションと、数字の組み合わせで性能ランクと発売年を表した形式になっています。
性能ランクは、数字が大きいほど高性能であることを意味し、発売年は2019年を「0」に1年ごとに数字が増えます。
例えば、【Galaxy S10】であれば、「Sカテゴリー」の「1」ランクで「2019年発売」という意味です。
【Galaxy A55 5G】なら、「Aカテゴリー」の「5」ランクで「2024年発売」の「5G対応」モデルという意味です。
Samsung GalaxyはSoftbankでは買えない
Samsung製のスマホGalaxyは、通信キャリアSoftbankにはラインナップがないため購入できません。
日本国内の通信キャリアでGalaxyを取り扱っていないのはSoftbankだけで、他のNTTドコモ・au(KDDI)・楽天モバイルでは各社複数のGalaxyをラインナップしています。
SoftbankがGalaxyをラインナップしないことについては諸説あるのですが、代表的な2つをご紹介しておきます。
【iPhoneを国内最初に取り扱ったから説】
SoftbankはApple iPhone(3GS)を最初に取り扱った国内キャリアでありiPhone販売に傾注し過ぎたため、Samsungが不信感を持ってしまっていまだにラインナップさせないという説があります。
【SHARPに恩義を感じているから説】
孫正義氏がバークレー大学在学中に開発した電子翻訳機の特許をシャープが買ってくれた1億円を元手に米ソフトウェア開発会社を米国で設立したことを恩義に感じ、さらに昨今の国内のスマホ市場の縮小の最中にGalaxyを取り扱えばSHARP AQUOSの販売数を減らすことになると考えているとする説もあります。 いずれの説も、あくまでも噂レベルで真偽は定かではなく都市伝説の類と言えますが、SoftbankではSamsung製スマホを購入できないのは事実です。
Samsung GalaxyはHISモバイルで使える?
Samsung Galaxyは、MVNO(いわゆる格安SIM)では購入できません。唯一auのサブブランド「UQmobile」で【A55 5G】をラインナップするのみです。
ただしこれは、Galaxyは格安SIMでは使えないということではなく、MVNOで端末購入ができないということです。
国内の回線キャリア(ドコモ・au・Softbank・楽天モバイル)の通信帯域に対応しているので、それらの回線を利用するMVNOにSIMフリー端末を持ち込んでも各社の料金プランで利用することが可能です。
ちなみに「HISモバイル」の場合もSamsung Galaxyの製品ラインナップはありません。持込みでHISの料金プランで利用する場合には、NTTドコモ回線/Softbank回線とも以下の条件を確認する必要があります。
・技適マークがついている
・SIMロックが解除されている
・対応周波数が一致している
この3点を満たしていれば、ほぼすべてのスマホ端末が利用可能となっています。日本国内で販売されるGalaxyについてもこれらの条件を満たしていれば問題なく利用可能です。
Samsung Galaxyの国内シェアは約7%
参考資料・画像出典:MMD研究所
Samsung Galaxyのshareはどれぐらいなのでしょうか。
各種調査を実施しているMMD研究所が2023年11月に実施した調査によれば、国内のスマホOSのシェアは、iPhone:50.0%、Android:49.7%、その他:0.3%とのことでした。
さらに、OSごとのスマホブランドのシェア調査では、Galaxyは14.1%のシェアを持っているという結果だったので、全体としては約7%のシェアであることがわかります。これは、国内のAndroidスマホの中で海外ブランドにおけるトップシェアです。
しかし、シェア全体ではやはり国産ブランドであるSHARP AQUOSと、SONY XPERIAにシェアが集中しており、Google Pixelを含めたすべての海外ブランドを上回っています。
GalaxyのAndroidスマホラインナップ
Samsung Galaxyには多種多様なモデルが存在しますが、現時点でのラインナップはどのような構成になっているでしょうか。ここではGalaxyの現行ラインナップの中から主力モデル4機種を紹介します。
Galaxy Z Fold5
「Galaxy Z Fold6」は、2024年7月発売の横開き二つ折りモデルの最新モデルです。閉じているとコンパクトですが、開けば7.6インチの大画面となります。6.3インチのサブ(カバー)ディスプレイを装備します。
大型ディスプレイを二つ折りで収納することで、携帯時にはコンパクトに、使用時には小柄なタブレット(iPad mini6は8.3インチ)に匹敵する大きな画面を利用可能にしています。
主なスペックは以下の通りです。
クロック周波数 | 3.39GHz, 3.1GHz, 2.9GHz, 2.2GHz |
CPU コア数 | オクタコア |
画面サイズ(メイン) | 7.6インチ |
画面サイズ(サブ) | 6.3インチ |
本体サイズ(閉) | 153.5×68.1×12.1mm |
本体サイズ(開) | 153.5×132.6×5.6mm |
重量 | 239g |
アウトカメラ | 50.0 MP + 12.0 MP + 10.0 MP |
インカメラ | 4.0 MP |
カバーカメラ | 10.0 MP |
バッテリー | 4,400mAh |
RAM | 12GB |
ROM | 256GB/512GB/1TB |
CPU | Snapdragon 8 Gen 3 Soc |
SIM | デュアルSIM(Nano-SIM 内蔵SIM) |
認証 | 指紋認証・顔認証 |
Galaxy Z Flip6
横開きのFOLDに対して、縦開きのモデルには「Flip」の呼称が与えられます。
「Galaxy Z Flip6」は、Fold6と同様、2024年7月にリリースされた縦開き二つ折りスマホです。
以前のFlipモデルでは、二つ折りにした際にぴったり合わさらないという欠点がありましたが、前モデル「Flip5」でヒンジが改良されぴったり二つ折りが可能になっています。この改良は本モデルにも継承されています。
また3.4インチのカバーディスプレイを装備しているので、本体を開かずにメールなどを読むことができるのが特徴です。
主なスペックは以下の通りです。
クロック周波数 | 3.39GHz, 3.1GHz, 2.9GHz, 2.2GHz |
CPU コア数 | オクタコア |
画面サイズ(メイン) | 6.7インチ |
画面サイズ(サブ) | 3.4インチ |
本体サイズ(閉) | 85.1×71.9×14.9mm |
本体サイズ(開) | 165.1×71.9×6.9mm |
重量 | 187g |
アウトカメラ | 50.0 MP + 12.0 MP |
インカメラ | 10.0 MP |
カバーカメラ | – |
バッテリー | 4,000mAh |
RAM | 12GB |
ROM | 256GB |
CPU | Snapdragon 8 Gen 3 Soc |
SIM | デュアルSIM(Nano-SIM 内蔵SIM) |
認証 | 指紋認証・顔認証 |
Galaxy S24 Ultra
「Galaxy S24 Ultra」は、Galaxy AIと超高性能カメラ(4眼)を搭載したフラッグシップモデル「S24」の中でも最も上位に位置するトップモデルです。
さらにチタニウムを採用したボディは美しくも堅牢で、フラッグシップの名にふさわしい仕上がりとなっています。
クロック周波数 | 3.39GHz, 3.1GHz, 2.9GHz, 2.2GHz |
CPU コア数 | オクタコア |
画面サイズ | 6.8インチ |
本体サイズ | 162.3×79.0x8.6mm |
重量 | 233g |
アウトカメラ | 200.0 MP + 50.0 MP + 12.0 MP + 10.0 MP |
インカメラ | 12.0 MP |
バッテリー | 5,000mAh |
RAM | 12GB |
ROM | 256GB/512GB/1TB |
CPU | Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy |
SIM | デュアルSIM(Nano-SIM 内蔵SIM) |
認証 | 指紋認証・顔認証 |
Galaxy A55 5G
「A」シリーズは、Galaxyのエントリークラス~ミドルクラスを担うラインナップです。
「Galaxy A55 5G」は、2024年5月に発売されたばかりの最新ミドルクラスでちょうどよい性能と機能を持ち、NTTドコモ/auで7万円台で販売されています。
クロック周波数 | 2.75GHz, 2GHz |
CPU コア数 | オクタコア |
画面サイズ | 6.6インチ |
本体サイズ | 161.1×77.4×8.2mm |
重量 | 213g |
アウトカメラ | 50.0MP+12.0MP+5.0MP |
インカメラ | 32.0 MP |
バッテリー | 5,000mAh |
RAM | 8GB |
ROM | 128GB |
CPU | Samsung Exynos 1480 |
SIMスロット | デュアルSIM(Nano-SIM 内蔵SIM)MicroSD |
認証 | 指紋認証・顔認証 |
Galaxyはスマホだけじゃない
Galaxyには、スマホだけでなく様々なデバイスがラインナップされています。AppleやGoogleがそうであるように、ウェアラブル端末やオーディオ関連の製品など多彩なバリエーションを展開しています。
Galaxy Watch
Galaxyのブランド名を名乗るデバイスにはスマートウォッチのシリーズもあります。
Galaxy Watchの最新モデルである「Galaxy Watch 7」を中心に、ハイエンドでは、最高55℃の温度耐性、9,000mの高度耐性、10 ATMの防水耐性を備えたヘビーデューティ仕様の「Galaxy Watch Ultra」をラインナップ。また、シックなデザインと弱点であったベゼルの太さを改善した「Galaxy Watch 6 Classic」などをラインナップします。
Galaxy Tablet
ハイエンドモデルである「S」シリーズには、「Galaxy Tab S9」「Galaxy Tab S9+」「Galaxy Tab S9 Ultra」、さらにリーズナブルな「Galaxy Tab S9 FE」をラインナップします。
またミドルクラスには「A」シリーズを展開しており、「Galaxy Tab A9」「Galaxy Tab A9+」をラインナップし、ニーズや予算に合わせた多様なラインナップ構成になっています。
Samsung Galaxy まとめ
今回は、韓国Samsung製のAndroidスマホ「Galaxy」について見てきました。
特徴的な二つ折り方式のスマホは、収納性や携帯性と、大画面やそれによる情報量の多さを両立しており、国内においてももっと人気があっても良いように思います。
スマホやSamsungに限らず、これまでの韓国製品に対するあまりよくないイメージも、若年層を中心に徐々に払拭されつつあり、今後はGalaxyのシェアが拡大するかもしれません。
Galaxyシリーズは、折りたたみスマホの「Z」シリーズ、ハイエンドモデルの「S」シリーズ、エントリークラスからミドルクラスを担う「A」シリーズなど、ユーザーの用途や好みに応じたモデルをラインナップしています。
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画像出典:Samsung
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