
eSIMの設定方法ガイド|iPhoneの手順をわかりやすく解説
2025.10.31
eSIMの設定方法を徹底解説!2025年以降、iPhoneはすべてeSIM専用モデルに。この記事では、iPhoneを中心にしたeSIM設定手順、QRコード利用、eSIMクイック転送など複数の方法を紹介します。設定前の確認事項から、設定できないときの対処法まで解説。
「eSIMって設定方法が難しそう…」
そのように感じている方も多いのではないでしょうか。
確かに、これまで物理SIMカードの抜き差しに慣れていた人にとって、初めてのeSIM設定は少しハードルが高く思えるかもしれません。
しかし、2025年発売のiPhone 17シリーズからは国内版すべてがeSIM専用モデルとなり、ついに物理SIMスロットが廃止されました。つまり、これからもiPhoneを使い続けたいなら、eSIMへの移行は避けて通れないのです。
すでに主要キャリアや格安SIMでもeSIM対応が進んでおり、今後のiPhoneもeSIMのみのモデルになる見込みです。
とはいえ心配はいりません。eSIMの設定は一般ユーザーでも簡単にできるようにできる限り簡略化されていて、画面の案内に従って操作を進めるだけで完了します。一度やってみると、意外に簡単に2分程度で完了するので拍子抜けするかもしれません。
この記事では、iPhoneのeSIM設定方法や注意点、eSIM対応機種の確認方法をわかりやすく解説し、初めての方でも安心して設定できるように手順を丁寧に紹介します。
eSIMとは?
eSIM(イーシム)とは、物理的なSIMカードをスマホ本体に組み込んだ「内蔵型のSIM」のことです。従来のようにSIMカードを抜き差しする必要がなく、オンラインで通信設定が完結します。
eSIMのメリット
eSIMはメリットが多く、郵送を待たずに最短数分で開通でき、機種変更や海外利用もスムーズです。これまでのようにSIMカードを差し替える必要はありません。
SIMトレイが廃止されると本体内部のスペースが広がり、バッテリーの大容量化やデザインの薄型化を実現可能になります。
主なメリット
- 郵送を待たずに即日開通できる
- SIMカードの紛失リスクがない
- 複数の通信プランを1台で使い分けられる
- 海外旅行や出張でも現地プランに即対応
これらの利便性から、eSIMは近年急速に普及しています。
関連記事:eSIMとは?SIMカードとeSIMは結局どっちがいい?https://his-mobile.com/column/2022_1028_2
eSIMを利用するための事前準備と確認
eSIMを利用するためには、eSIM対応の機種と通信事業者が必要です。次の4点を必ず確認しておきましょう。
eSIMを利用するための確認事項
- eSIM対応の機種か
- 最新のiOSにアップデートされているか
- SIMロックが解除されているか
- eSIM対応の通信事業者か
eSIM対応の機種か
すべての機種・通信事業者がeSIMに対応しているわけではないので、利用予定の機種・通信事業者がeSIMに対応しているか確認しておきましょう。
eSIMに対応していない端末では利用できません。iPhoneの場合は、iPhone XS/XS Max/XR以降のモデルが対応しています。忘れずに最新のiOSをインストールしておきましょう。iPhoneの場合は下記の通りです。
- iPhone XS・iPhone XS Max・iPhone XR以降
eSIMに対応している機種か確認する方法
ダイヤル画面で「*#06#」と入力してください。最後の「#」を入力すると、eSIM対応端末であれば「デバイス情報」と共にEIDが表示されます。
ダイヤル画面で「*#06#」と入力し、最後に「#」を押すとEID(eSIM番号)が表示されます。EIDが表示されれば、その端末はeSIM対応です。
※中国・香港・マカオで販売されている一部のiPhoneはeSIM機能を搭載していません(iPhone13 mini,12 mini,SE 2020,XSを除く)。
最新のiOSにアップデートされているか
古いiOSのままだと不具合が起きやすいので、最新のiOSにアップデートされているか確認し、必要に応じてアップデートしておきましょう。
「設定」➡「一般」➡「情報」の順に開いて「お使いのソフトウェアは最新です」と表示されれば問題ありません。
| アップデートの手順 「設定」➡「一般」➡「ソフトウェアアップデート」➡「今すぐアップデート」 |

SIMロックが解除されているか
SIMロックがかかっていると、他社のeSIMを利用できません。利用予定のiPhoneが「SIMフリー端末」「SIMロック解除済み」であれば問題なく使用できます。
通信キャリアによって時期が多少異なりますが、2021年10月以降に発売されたスマホは、基本的にSIMロックが解除された状態で販売されています。
| SIMロックの確認方法 「設定」➡「一般」➡「情報」➡「SIMロック」で確認できます。 |
「SIMロックあり」と表示された場合は、販売元のキャリアに解除申請を行いましょう。
通信事業者がeSIMに対応しているか
すべての通信事業者がeSIMを扱っているわけではありません。契約予定のキャリアがeSIMプランを提供しているか、公式サイトで確認しましょう。
eSIM設定の前に準備しておくもの
eSIMの設定には安定したWi-Fi環境が必要です。設定中に通信が途切れるとエラーになる場合があるため、Wi-Fiが安定している場所で行いましょう。
(iPhoneの場合、一部の国・地域のeSIM専用モデルは、Wi-Fi接続なしでのアクティベートにも対応しています。)
iPhoneでのeSIM設定手順(アクティベート方法)

eSIMを利用する場合は、物理的なSIMカードを差し込む代わりに、「eSIMプロファイル」と呼ばれる情報を端末にダウンロードして通信を有効化します。
「アクティベーション」は「有効にする」という意味で、この場合、「eSIMを有効にして通信できるようにする」ということです。
キャリアアクティベーションで設定する
通信事業者(キャリア)から提供される「キャリアアクティベーション」機能を使うと、購入時に割り当てられたeSIMを簡単に有効化できます。
| キャリアアクティベーションでeSIMを有効化する方法 iPhoneの電源を入れ、画面に表示される案内に従う 購入時点でeSIMが紐づいている場合、画面に表示される案内に従って操作するだけで自動的に通信が有効になります。 「モバイル通信プランのインストールの準備ができました」という通知をタップ または、設定アプリから同じ項目を開き「続ける」を選択します。 通信が利用できるか確認 電話発信やモバイルデータ通信をテストし、問題があれば通信事業者へ連絡してください。 |
今後物理SIMを利用しない場合はSIMカードを取り外し、アクティベート後にiPhoneを再起動してみてください。
動画で解説|iPhoneのeSIMインストール方法
下記の動画ではiPhone向けのeSIMインストール方法から設定手順までわかりやすく解説しています。
iPhoneのeSIMインストール方法【動画】|HISモバイル
海外に渡航する際のeSIM設定手順
海外に渡航する際のeSIM設定手順については、下記の動画で解説しています。海外旅行や出張の際にスムーズに通信環境を整えるため、渡航前後のeSIM設定をチェックしておきましょう。
iPhoneのeSIM-渡航前の設定方法【動画】|HISモバイル
関連記事:esimを海外旅行で使う7つのメリット|120カ国以上で使える人気上昇中のeSIMhttps://his-mobile.com/column/2023_1030_1
eSIMクイック転送を使って旧iPhoneから番号を移す
iPhoneからiPhoneへの機種変更であれば、「eSIMのクイック転送」という機能を活用できます。「近くのiPhoneから転送」をタップして簡単に移行できます。
契約した通信事業者が「eSIMクイック転送」に対応していれば、旧iPhoneから新しいiPhoneへ番号を直接転送できます。店舗やサポートへの連絡は不要です。
転送前に確認しておくこと
- 両方のiPhoneで同じApple IDにサインインしている
- 旧端末のパスコードロックが解除されている
- 両方のiPhoneが近くにあって、Bluetoothをオンにしている
- 両方の端末にiOS 18.4以降がインストールされている
新しいiPhoneの初期設定の際に、電話番号を転送する案内表示が出たら、画面に従って操作してください。初期設定後に、以下の手順でも転送可能です。
| 転送手順 新しいiPhoneを下記の手順で操作 「設定」➡「モバイル通信」➡「eSIMに変更」または「eSIMを追加」 「近くのiPhoneから転送」をタップ 旧iPhone側で画面の案内に従って「転送」を選択、または新iPhoneに表示される確認コードを入力 新iPhoneに表示される「モバイル通信プランの設定を完了する」をタップすると、契約している通信事業者のページに移行します。画面に従ってeSIMの転送手続きを完了させます。 |
※通信プランが新しい端末で有効になると、旧iPhoneのSIMは自動的に無効化されます。

QRコードを読み取って設定する

| 注意点 eSIMのインストールに使用するQRコードは、基本的に1回限りしか利用できません。そのため、過去にそのQRコードでeSIMをダウンロードした場合や、途中でキャンセルした場合など、同じQRコードは再び使用できません。 |
iPhoneの初期設定中にQRコードを読み取って設定する場合
- iPhoneの電源を入れて画面の案内に従って初期設定
- 「モバイル通信を設定」まで進んだら、「QRコードを使用」をタップ
- 画面の案内に従って設定
iPhoneの初期設定後にQRコードを読み取って設定する場合
iPhoneの初期設定後に、通信事業者が提供しているeSIMのQRコードを手元に用意します。契約した通信事業者から届くメールや書面、マイページなどに記載されているeSIMのQRコードをカメラで読み取って、簡単に設定できます。
QRコードを読み取ってeSIMを設定する際は、設定するスマホとは別に、QRコードを表示させるための端末が必要です。例えば、パソコンやタブレットなどでQRコードを表示してから、今後利用するiPhoneで読み取ります
| eSIMのQRコードを今後利用する端末のカメラで読み取る 通信事業者のホームページやメールでQRコードを入手している場合は、「eSIMを追加」というメッセージが表示されるまでQRコードを長押し➡「eSIMを追加」をタップ 画面に「モバイル通信プランが検出されました」と表示されるのを待って、その通知をタップ。 画面下部にある「続ける」➡「モバイル通信プランを追加」をタップ 確認コードを入力するよう求められたら、通信事業者から届くメールや書面、マイページなどに記載されている確認コードを入力 |
設定後、モバイル通信プランが有効になるまで数分かかります。通信事業者からのQRコードの提供方法はさまざまです。
HISモバイルを利用してeSIMを設定する場合、QRコードを使えばスムーズに開通できます。自由自在2.0プランを新規申し込みした場合の手順を例に、わかりやすく解説します。
HISモバイルの場合:eSIMの設定手順(QRコードでかんたん開通)
ここでは、HISモバイルの自由自在2.0プランを新規で申し込む場合を例に、QRコードを使用した設定方法を解説します。
住所確認コードが届いたら開通手続きへ

自由自在2.0プランを新規で申し込むと、本人確認のために「住所確認コード」が郵送で届きます。このコードを受け取ったら、開通手続きを行えばeSIMを利用可能です。
※住所確認コードは普通郵便で発送されるため、土日祝の発送・配達はありません。
| 開通手順(QRコードを使った設定) 住所確認コードの用紙に印字されたQRコードを読み込んでください。 自動的に「My HISモバイル」が開くので、ログインしてください。 「住所確認コード入力」画面が表示され、自動でコードが入力されます。 そのまま「次へ」をタップして進みます。 EID(eSIMの識別番号)を入力。 今後利用する端末のEIDを入力します。 MNPで乗り換える場合は、MNP予約番号を入力。 他社から電話番号を変えずに乗り換える(MNP転入)場合に必要です。 入力内容を確認して「開通」ボタンを押すと、設定が完了します。 |
入力いただいた内容をHISモバイルで確認次第eSIMが開通し、お客様宛に開通完了の案内メールが送られます。メールを受信したら、「STEP.2 eSIMの設定https://his-mobile.com/support/setting_esim#step2」に進みましょう。
開通完了までの時間の目安
10:00~20:00の申請は1時間以内に完了しますが、それ以外の時間帯に手続きをした場合、翌11:00頃に開通します。
※切り替えの際にモバイル通信が一時的に途切れるため、時間に余裕をもって、通信事業者のサポート時間内での設定をおすすめします。
住所確認コードが送付されないケース
次のいずれかに該当する場合は、住所確認コードの郵送は行われません。
- HISモバイルの「SIMカード」から「eSIM」に切り替える場合
- eSIMを再発行する場合
- 「データ定額2.0プラン」のeSIMを新規申し込みした場合
この場合は、「eSIM発行完了のお知らせ」メールが届き次第、すぐに設定可能です。
通信事業者のQRコードを使って設定する場合 HISモバイルをはじめ、多くの通信事業者ではeSIM用のQRコードを提供しています。
届いたQRコードをiPhoneで読み取れば、短時間で設定が完了します。
通信事業者専用のアプリを使って設定する
キャリアがeSIMをアクティベーションするアプリを提供している場合、App Storeなどからダウンロードして設定可能です。アプリを開いて、案内に従って操作するだけでeSIMが有効化されます。
一部の事業者では、旧端末から新端末へ電話番号を転送できる機能も利用できます。
通信事業者のリンクを使って設定する
通信事業者から設定のためのリンクURLが届く場合もあります。
iOS 17.4以降のiPhoneでは、以下の手順で設定可能です。
| リンクを使ってeSIMを設定する方法 受信したリンクをタップ 設定するeSIMのアクティベートについての通知が表示されたら「許可」を選択 表示される案内に沿って画面下部の「続ける」をタップ |
eSIM情報を手動で入力する
通信事業者から提供された情報を、自分で入力する方法もあります。
| 「設定」➡「モバイル通信」or「モバイルデータ通信」をタップ 「モバイル通信プランを追加」➡画面下部の「詳細を手動で入力」を選択 通信事業者から受け取ったアクティベーション情報を入力 |
アクティベーション情報
- SM-DP+アドレス
- アクティベーションコード
- 確認コード(提供されている場合のみ)
eSIMが設定できない場合の対処法
設定しても通信がつながらない場合、次の手順で確認してみてください。
それぞれの手順を実行するたびにコントロールセンターを開いてステータスバーに「NTT DOCOMO」などの通信事業者名が表示されるかチェックしてください。通信事業者名が表示されなければ、その次の手順を試してみましょう。
※コントロールセンターは画面右上から下方向にスワイプすると開きます。

| 1.機内モードをオン・オフに切り替える 2.「設定」➡「モバイル通信」を開いて「自分の番号」欄に対象回線の電話番号が表示されているか確認表示される場合はいったんオフにしてから再びオンへ 3.iPhoneを再起動 |

それでも改善しない場合は、以下を確認してください。
- 「設定」➡「一般」➡「情報」から「iOSバージョン」が最新か確認し、アップデートがある場合はアップデートして再度実行。
- 最新のAppleサポートアプリhttps://apps.apple.com/jp/app/apple-%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/id1130498044(iOS18対応)を利用して診断を実行
通信事業者に問い合わせる前の準備
スムーズにサポートを受けるため、以下の情報を用意しておきましょう。
- iPhoneに表示されたエラーメッセージ内容をメモ
- 電話番号
- 通信事業者のアカウント情報(パスワード/PIN)
- IMEIまたはEID番号(「設定」➡「一般」➡「情報」で確認可能)
まとめ:eSIM設定は手順を押さえれば簡単
eSIMは、従来のSIMカードよりも柔軟でスピーディーに通信を開始できる新しい仕組みです。iPhoneなら設定も数分で完了し、物理SIMの抜き差しも不要。対応端末・キャリア・Wi-Fi環境・SIMロック解除の4点を押さえておけば、初めてでも簡単に設定できます。
機種変更や海外渡航の予定がある方は、eSIMを活用してよりスマートな通信環境を手に入れましょう。
※本記事は2025年10月17日時点の情報を基に執筆しています。
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